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健康トピックス 「吹き出物(にきび)」



18歳の高校生 中肉中背

中学2年生ころより、額部に吹き出ものができて、徐々に広がり現在では頬部を中心

に顔全体にできてきた。

もちろん、皮膚科で治療を続けるが、一時期症状が治まって治療をやめていたこともあ

る。現在の治療は外用薬と抗生剤の併用をしてきた。

現在の状態はほぼ顔全体にマッチ頭大のニキビが一面でき、一部赤く化膿しているも

のもある。


これに熱毒症型につかう清上防風湯に清熱解毒薬の金銀花と排膿作用のある枳実・芍薬・桔梗を加えてエキス剤として調剤、1日3回食前服用していただく。

1ヶ月後、思っていたより改善傾向がみられ、化膿部分は消失し、にきびの赤みも半

減している。この様子だとあと2ヶ月ほどでよくなりそうです。


 

吹き出物に対する漢方薬は、尋常性痤瘡(にきび)との対応とは少し違うようです。

43歳のOLさん

小柄・中肉。5年前アトピーが治ってから、顔に吹き出物ができ始めた。紅く、化膿性、毛孔部に油が出てくる。始めは尋常性痤瘡(にきび)と考えて、清上防風湯(せいじょうぼうふとう)や、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、黄連解毒湯の加減などを飲んでいただくが、どれも効果が半分ほどで、思ったほど効かない。何度かの問診をしている内に、どうも疲れと体力の低下が皮膚状態と連動している事がわかった。

そこで、補気・補血作用のある漢方薬を含み、托膿作用もある、内托散を煎じ薬で、飲んでいただき、漢方軟膏も使いながら、1ヶ月ほど続けると、患部が乾燥・落屑して、肝斑状になって治ってしまった。その後は荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)を用いて、体質改善をはかり吹き出物の再発防止をした。

書物を読んでみると、矢数道明著の漢方処方解説には、内托散を、化膿性中耳炎に使い、卓効を上げた症例が載っています。体力の低下した状態の化膿性疾患によく効くようです。

 

口周囲の吹き出物

寺町漢方薬局 (広島県広島市)

漢方薬局には尋常性痤瘡(にきび)の相談は比較的多く、相談にみえられます。毛孔に対して男性ホルモンが働いて、面皰ができることで、痤瘡(にきび)ができます。ニキビ桿菌、さらにブドウ球菌などによって膿疱ができてきます。慢性に経過したニキビは、抗生剤より漢方薬のほうが効果が出ることが多いようです。
痤瘡(にきび)の状態に応じて、漢方薬種々変えることが、治療効果を上げるうえで大事になってきます。
口周囲にできる痤瘡(にきび)は、で、胃腸が悪いために、熱が上に上がって痤瘡(にきび)を引き起こすと考えて、お薬を選びます。
脾胃不和証(口囲・下顎型)の漢方薬は当然、脾胃の熱をとることで、尋常性痤瘡(にきび)を改善します。

  29歳のOL。小柄、やせ形。

10年来でていたが、特に半年前から特に増えてきた。ゴマ粒大から小豆くらいの紅い吹き出物が10ヶ所くらい。痒みが多少あ  る。生理周期、日数に異常はないが、排卵痛が2・3日ある。舌に苔はないが、やや湿った状態(湿証)。

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この状態に胃腸薬の二陳湯に、排膿の排膿散及湯を合わせて。煎じパックにして飲んでいただいた。更に排卵痛を目的に導散(つうどうさん)をエキスで併用する。

都合、3ヶ月ほどの服用で、軽度の瘢痕を残し、治った。

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漢方薬はその状態(この場合は皮膚面)に合わせて、薬を使い分けます。

 

成人のニキビ・・

寺町漢方薬局 (広島県広島市)

25歳のOLさん

10ケ月月前に、転勤してから、環境の変化からか、両頬に大きい吹き出物ができるようになった。


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すぐ、皮膚科に受診し、ニキビ用の外用薬を試したが、効果なく、数ヶ月後には、抗生物質の内服薬も併用するようになった。しばらく飲むうちに胃がもたれるようになり、吹き出物も、増えるばかりで変化がなく、治療を止めてしまった。

現在は市販のニキビ用の外用薬を使っているが、あまり状態に変わりはないという。

小柄で、やせ形の女性。生理痛がひどく、市販の鎮痛剤を欠かさず服用してきた。患部の吹き出物は、両頬部に多発して、一部は化膿している所もある。

舌も紅く、生理時の痛みがあることより、於血(おけつ)が考えられた。

そこで、駆於血剤の桂枝茯苓丸と、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)をエキス剤で飲んでもらう。すると2週間後の生理の痛みが軽くなり、ニキビも小さくなってきた。より

効果を上げるため、さらに十味敗毒湯を加えたところ、どんどん改善して、1ヶ月半後には瘢痕を残すのみになった。

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  エキス剤でも、症状と薬が合うと、効果がでるのが早いようです。

 



2年前からの、吹き出物で悩んでいる。高校生時代にニキビの治療を漢方薬でしたことのあるOLさん

半年前から、口周囲にのみできる、小豆くらいの、吹き出物で悩んでいる。皮膚科で、抗生剤やニキビ用のくすりをもらうが、胃が悪くなるだけで、良くならない。

知人に紹介され、来局する。


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口周囲の吹き出物は、主に胃の熱(炎症)の影響を受ける場合が多く、胃熱をとる半夏瀉心湯がよく効きます。

しかし、生理前・中に極端に悪化するので、ホルモンに症状(吹き出物)が依存しておることを考えて、桂枝茯苓丸加ヨクイニンを、煎じ薬にして、服用してみたところ、すぐ効果がでて、1ヶ月半ほどで、瘢痕をのこして治ってしまった。

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いつもながら、漢方薬も身体と薬が合うと、驚くほどの短期間で、効果を出す事があります。

 

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