耳鳴りでお困りの方は大変多いです。ある統計によりますと、日本では人口の約一割の方に耳鳴りの症状があるそうです。
耳鳴りは、高齢化や過度のストレスが原因であることが多いようです。
今回はそんな耳鳴りによく使用される漢方薬をご紹介します。
漢方医学では、「腎は耳に開竅す」といわれており、腎は耳と密接な関係をもちます。すなわち、腎の機能低下が起こると耳にトラブルを生じやすいということです。さらにいうと、高齢化に伴って腎の機能が低下すれば、耳鳴りを発症しやすくなるということです。つまり、腎の働きを補うことが、耳鳴りの治療法の一つになります。
今回ご紹介する滋腎通耳湯は、まさにその腎の働きを補ってくれる漢方薬です。
滋腎通耳湯
この漢方薬は、中国の明の時代にできたお薬で、腎の機能を補ってくれる四物湯という漢方薬がベースになっています。そして、知母や黄柏といった生薬が配合されており、腎の機能低下により発生した症状の一つであるほてりのような熱症状もとってくれます。さらには、柴胡や芍薬、香附子、白芷といった生薬により、ストレスが原因の耳鳴りにも適応することができます。
また、滋腎通耳湯は腎の働きを補う漢方薬ですので、腎の働きを高めてくれる漢方薬である瓊玉膏を一緒にのんでいただきますと、よりいっそう腎の働きがよくなり、おすすめです。
今回は耳鳴りの治療薬として、滋腎通耳湯をご紹介しましたが、耳鳴りに使われる漢方薬は他にも色々ありますので、是非一度ご相談下さい。お待ちしております。耳鳴りの治療は大変難しいものです。根気よく取り組んでいきましょう。
|