きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。
地図から学ぶ、生薬(きぐすり)のふるさと
石菖(セキショウ)って?
石菖はサトイモ科で学名は、Acorus gramineus、精油の主成分として、アザロン(asarone)・セスキテルペンを含んでいます。
生薬名は石菖根。漢方では鎮痛、鎮静、健胃(けんい)薬として胃痛、腹痛、てんかん、リューマチ、瘍腫(ようしゅ)などに用いられています。
日本では、セキショウ(Acorus gramineus)は、石菖、ショウブ(Acorus calamus)は、菖蒲として流通していますが、中国の生薬では、菖蒲とはセキショウのことなので混乱を生じやすいです。
一説によると、五月の菖蒲湯は、元々石菖を用いていたという説があり、私見ですが、日本での野生で存在は、石菖の方が多いようです。
- ▲ 湧水地の石菖
また石菖の方が菖蒲に比べて芳香の気味が強く、通竅(つうきょう)(意識をはっきりさせること)の効果が強く、新鮮な方が高熱の意識障害に対する効果が強い事が判明しているとのこと。
鎮静作用があり、物忘れ、ボケ、精神分裂症(痴呆)、ふらつき、難聴、躁や鬱などに用いるといいます。
中国では、主成分のアザロンが、認知症に効果があるとして、その研究が報告されています。
- はじめに
- 日本の生薬(きぐすり)を学ぼう
- 忘れ去られた石菖[1]~石菖との出会い~
- 忘れ去られた石菖[2]~石菖って?~
- 忘れ去られた石菖[3]~石風呂の文化~
- 忘れ去られた石菖[4]~茶や花の文化の中へ~
- 忘れ去られた石菖[5]~聖なる場所~
- 「おきぐすりのふるさと」富山
- 小豆島のオリーブの魅力
- 種子島におけるガジュツの収穫
- 鞆(とも)の保命酒
- 熊本の川“緑川、白川、黒川”色々
- 日本に一つ日本一の味噌の天神
- ハスって、な~に?
- 熊本名産「からし蓮根」
- 薬用に用いる「ハス」
- 牧野富太郎
- 伊吹山の薬草[1] ~伊吹山にはなぜ薬草が多いのか?~
- 伊吹山の薬草[2] ~日本武尊は伊吹山の荒神にトリカブトで反撃されたか~
- 伊吹山の薬草[3] ~コンブリ~
- 伊吹山の薬草[4] ~甘茶~
- くすり屋の町 道修町
- 除虫菊
- 世界の生薬(きぐすり)を学ぼう
- 茯苓の産地を訪ねて~1~
- 茯苓の産地を訪ねて~2~
- ローズヒップに出逢う旅:チリ
- ベトナム桂皮