健康トピックス 「不妊症」

不妊の相談が以前にも増して多くなってきました。
どこに行けば良いのか?
どうすれば良いのか?
何が正解なのか?
自然受胎、タイミング法や人工授精、体外受精など
いつまで続けて、いつ変更して、いつ止めるか?

実に難しい問題です。

福田漢方すこやか相談所では、以下の要領で不妊治療をサポートします。


*まず、東洋医学的ものさしで体の状況を把握します。

舌診)舌の色・状態・苔などより診ます
脈診)脈の状態・臓腑に割り振って診ます
腹診)気・血・水の流れや滞り、経穴治療、漢方処方の目標として診ます

問診)

月経周期が短い  
耳鳴り  
月経が遅れぎみ  
顔面蒼白
月経量が少ない  
肌が乾燥ぎみ  
月経血が薄い  
風邪引きやすい
無月経  
食が細い
月経周期不安定  
食後に腹がはる  
生理痛強い  
意欲がわかない
おりものが多い  
動かずとも汗かき  
冷えのぼせ・ほてり
肥満傾向・太ってきた  
ゲップで楽になる
不正出血  
不安がり・焦り  
目の周りのくま しみ  
息切れしやすい
眠れない・夢多い  
体全体がだるい
頭が重い・頭痛肩がこる・首がこる
めまい・立ちくらみ疲れやすい
食欲ない
顔がむくむ
便秘がち
足がむくむ
下痢気味
足腰が重だるい
咳多い・ゼイゼイいう
足腰が弱い・脱力感
鼻水鼻づまり
夜中に手足がほてる
痰多い・切れにくい
腰痛
のどがかわく・口苦
こむら返りよくある
くちびるが乾く
イライラ多い
胸が重苦しい・動悸
ストレス
のどがつまる
神経過敏気味
尿の回数が多い
心が疲れている
夜間頻尿
あちこち痛む
冷え症(体全体)
低気圧で悪化
腰から下が冷える
手足が冷える
寒がり
   
こういった質問をさせて頂き、総合的に判断して治療方針を検討します。


湯液治療(漢方薬)

①体調を整える処方にて基礎治療

*下記のような処方を基本として考えながら、よりその人に合う処方とするために
    処方を組み合わせたり漢方生薬の配合比率を変える工夫をします


肝:鬱・柴胡剤など
逆・釣藤散、龍胆瀉肝湯、三黄瀉心湯、黄解散、抑肝散陳半、柴胡龍牡など 
血虚・四物湯加味方、温経湯、芎帰膠艾湯など

心:気虚・炙甘草湯、独参湯、玄武湯、八味丸、甘麦大棗湯など

脾:虚・四君子、平胃散、七気湯、香砂六君子、生姜瀉心湯、理中湯、附子理中湯、建中湯類、玄武湯など

肺:熱・麻杏甘石、越婢湯類 など 
陰虚・滋陰降火湯、麦門冬湯加減、生脈散など

腎:陰虚・六味丸料など
陽虚・八味丸料、玄武湯、桂枝竜牡、六味丸加五味子、麻附子細辛湯など

気血虚:四物湯、当芍散、大補湯など

気:虚・医王湯、建中湯類、君子湯類など   
滞・七気湯、香蘇散、女神散、香砂君子など
陥・医王湯、温経湯、延年半夏湯など  
逆・桂甘、甘麦大棗、龍牡類、呉茱萸湯など

血:瘀・当芍、温経、駆瘀血剤 など
虚・当芍、四物、芎帰湯など

水:痰湿・四君子合平胃散、胃苓湯、五苓散、玄武湯、苓桂朮甘湯など


②不妊症に応用できる湯液処方検討

・古典的湯液治療の応用
 ・四物湯加白朮党参(理気補血)
 ・桂附四物湯(温裏補血)
 ・温経湯加減(温裏活血・・・裏寒足冷、月経周期が遅れる人)
 ・四物湯加黄連黄今(清熱補血・・・月経周期の早い人)
 ・四物湯合二陳(補血利湿・・・水太り体質で月経量が少なく薄い人)
 ・四物湯合香蘇散(順気補血)
 ・当帰芍薬散加減
 ・八珍湯 

・西洋医学的知見からのアプローチ

*血液検査で問題なしでも「かくれ貧血」とでも言えるような状態があり、
    これが不妊の原因となっていると思われるケースもあるという報告がある。
    故に、四物湯を基本処方として増血を図り、さらに「冷え」「血流」「気の巡り」を
    改善する処方を組み合わせて妊娠への期待を高める。


 排卵障害
  ・高プロラクチン血症 芍甘湯
  ・黄体機能不全 当芍散
  ・視床下部性無排卵 温経湯
  ・多嚢胞卵巣症候群 柴苓湯 

着床困難
 ・温経湯合腎気丸料

肥満傾向の受胎困難 
・逍遙散加香附川芎



鍼灸治療 


①体調を整える治療の実際
基本配穴:

 伏臥位
*背部兪穴を補法にて陰を補い五臓を整える
*次髎穴;腎を補い、裏を温める

仰臥位
 ・アロマにてリラックス
  百会(開竅醒神、清頭散風:自律神経調整、リラックス、鎮静、ストレス↓、不眠)
  中脘(調理腸胃、行気活血:消化吸収↑、元気↑)
  関元(補腎培元:腎の元気↑、胞門血流改善)
  三陰交(調補肝腎:血流バランス改善、高温期および妊娠初期は切皮針またはMまたは灸)
  足三里(調理脾胃、疎通経絡:胃腸を整え気の巡りを改善し冷えやむくみにも対応)
  尺沢(調理肺気:気を整える)
  合谷(清瀉陽明、疎風鎮痛:ストレス↓、高温期および妊娠初期は切皮針またはMまたは灸)
 *この配穴で経験的に生理出血の浄血作用が期待できる。


②不妊治療に応用できる取穴と実際

・月経期(月経初日~7日目まで)
・ふる血(瘀血)を一掃して子宮をきれいにして卵胞期を迎える準備をする
 ・生理痛を抑えることも目的の一つ
 ・使用経穴は生理を早める効果もある
 ・精神的安定を図り睡眠の質向上
 ・月経中の子宮内容を排出する動きをサポート

・卵胞期(8日目~排卵まで)
 ・気血を補い子宮内膜修復促進するとともに卵子の質を向上させる
  ・卵胞成長促進
  ・卵胞期といえども冷えは禁物ではあるが余計な熱は取り除き安定させる
  ・精神的安定を図り睡眠の質を向上


・排卵期(排卵~高温期に移行するまで)
  ・排卵~受精~着床をサポート
  ・子宮内に精子を迎え入れる動きをサポート
  ・精子は熱に弱いので温め過ぎず、むしろ清熱の治療を。

・黄体期(高温期~)
・骨盤内血流をよくして高温維持 子宮内膜維持 黄体ホルモン分泌促進を図る
・生理を遅らせる効果もある
・この時期、子宮は動かないので、子宮を動かす刺激はNG 
*高温期の注意
・子宮収縮作用のある漢方や取穴に注意
  ・子宮収縮による着床障害や流産に留意
・鍼灸の刺激量はデリケートに
  ・生薬;枳実、牛膝、軍、附子、薏苡仁、紅花、桃仁
  ・経穴;三陰交、合谷、肩井、湧泉、太谿 (確たるエビデンスはないが先哲の知恵を軽視せず慎重に)


・月経期・卵胞期・排卵期・高温期の各ステージにおいて基本配穴にプラスして、
 気滞・瘀血・血虚・痰湿水毒・腎陰虚・腎陽虚・脾気虚・肝気鬱滞など考慮して
 取穴をします。

なお、漢方薬も鍼灸治療も保険扱いはございません。
概ねの料金は、
初診料¥2000、
漢方薬が1ヶ月30日分で¥12000~14000前後
鍼灸治療は5回コースで¥11000~となっています。





自宅にて実践できること

・足くるぶし内側周辺(三陰交~復溜~太谿あたり)をソフトに乾布摩擦あるいはマッサージ
1日1~2回、1~2分程度(ほんのり温まる程度でOK)

・へそ下から下腹部あたり(関元~気海あたり)をソフトに乾布摩擦あるいはマッサージ
1日1~2回、1~2分程度(ほんのり温まる程度でOK)

・三陰交を「ゆっくり押してゆっくり離す」を左右10回、1日1~2回

・八風穴をソフトに乾布摩擦あるいはマッサージ
1日1~2回、1~2分程度(ほんのり温まる程度でOK)

・数息感;仰臥位にて口からゆっくり息を吐き鼻からゆっくり息を吸いながら数を数えることに集中する。
リラックス効果を得られるまで。

・食事のあり方を探る・・・温野菜中心としながらもバランス良く、東洋医学的にも物理化学的にも
体を冷やさないように配慮する。

・睡眠は何よりも大切なので、熟睡できるような環境作りと規則正しい生活を。

・食事バランスや乳酸菌類、酵素などにて腸を元気にすることで免疫活性も得られて「母体」が元気になる。

・胞門に栄養やホルモンをしっかり届けるためにも血流改善や神経活性を図る。
そのためにも下腹を冷やさないことや、骨盤矯正の意味でヨガやエアフラフープはハードでなければ良い。

 

過疎化でどんどん若い人が離れていく田舎ですが、
類は友を呼ぶ とでもいいましょうか
最近、妊活中の人の相談が増えています。
田舎ではありますが、それなりに交通の便も良いので
遠方の方も多くお見えいただいています。

そんな中、妊活を東洋医学でサポートする場合、
目的やステージを分けて考える必要があると思っています。


☆ 結婚前、結婚後早期(1~2年以内)の段階で、子宝を望む場合。

この時点では、まだまだ自然妊娠を望む事も問題ありませんから、
まずは、
女性には月経を整える漢方や
それ以外の症状(疲れやすい、冷え性、ストレス・・・)などを整える漢方を考えます。

また、ご希望があれば、男性にも、元気の出る漢方や、それ以外の症状を整える漢方を考えます。


☆ 結婚後2~3年以上、子宝に恵まれない場合や女性が40歳以上の場合。

この時点では、時間的な猶予やご本人たちに焦りのある事も多いので、
一般の産婦人科ではなく、できれば「妊活」専門の医院にて、
不妊の原因を調べてもらいます。

一般の産婦人科では、国からの妊活補助金を受けられないケースもあり
産科もあると、妊娠している方を見るのも辛いものです。
その点、妊活専門のところは患者さんも「仲間」ばかりで安心です。

そのうえで、卵子の状態や精子の状態を健全にするのに、
寄与できることが期待できる漢方薬を服薬してもらいます。

また、ストレス改善や全身状態が好調な場合、妊娠しやすいとも言われていますので
そのあたり、古典的なツボをつかって針治療や灸治療を 1回/週をめどに施術します。

また、医院での検査結果も確認しながら、ともにベストチョイスを考えていきましょう。
状況により、人工授精や体外受精も考えないといけません。

それにしても、成功率を上げるために東洋医学でも上記のような方法でサポートしたいと思います。

もちろん、こちらのやり方を押し付けることはありません。
どういう手段を使っていきたいのか よく相談して決めていきましょう。

 

嬉しい出来事。

赤ちゃんを抱いた若い夫婦が、
サプライズでお見えになった。

「お~~」
長い間、子供が出来ずに苦しんでいた方。

漢方と針灸でサポートしていて・・・

「先生に子供を見てほしくて・・・」

「いやあ~ 良かったね~~~」

診療中だったのであいさつ程度で終わったが
忘れられない笑顔を残して帰られた。