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精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

病は気からといいますが、本当に怖いのは
①気を病んで
②気が回らなくなり
③血の気が乱れる

という一連の流れにあります。
そして血の気が乱れると、血は行き先を見失います。
文字通り、血迷う訳です。

「彼方を立てれば此方が立たず」といいますが、人のからだも同様で、
頭で血の気が多くなれば、反対の腰では血の気が失せやすくなります
もっとも、たちまち失せてしまうというわけではありません。
長い時間をかけてゆっくりと血の気が失せていきます。
そしてまた、からだ全体の血の気が少ない人ほど、
からだの一部に血の気が集まれば、他の部分では血の気が失せやすくなります。


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血の気が多い状態が続けば、からだはそれだけ傷つきやすくなります。
頭が傷つくと、頭痛や耳鳴り、あるいは高血圧症などが現れるようになります。
逆に、血の気が少なすぎると、からだはそれだけ定まらなくなります。
一種の栄養不足に陥ってしまう。
そうして腰では、頻尿や便秘、腰痛などが現れやすくなります。

ちなみに、降圧剤を用いることと、血の気を整えることは同じではありません
たしかに重なる部分もあります。
ですが降圧というのは、今以上に血の気が多くならない為の手段です。
言ってしまえば現状維持です。血の気が多い状態には変わりありません。
ですから血の気が整わない状態で降圧するのを止めれば、
血圧は血の気に誘われて、高い方へと戻ってしまいます。

そして降圧は、高いものを下げるという一方向のみに働きますが
血の気を整えることは、必ずしも一方向ではありません。
血の気が多ければ、減らす方へと働き、血の気が少なければ、増やす方へと働く。
ですから場合によっては降圧と昇圧の両方を兼ねることもあります。
逆に不要だとどちらにも働きません。それは、その人の血の気の具合によります。
血の気を整えることで血圧が安定していく以外にも、疲れに対抗力がついたり、
睡眠の質が良くなるなど、良い兆候がいろいろ現れるのもそういう訳です。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

「血の気が多くなる」というのを耳にすると、
激情しやすいとか、精神的に高ぶりやすいとか
特別な状態を連想してしまいますが、
それに限った話ではありません。
誰にでも簡単におこり得る生理現象です。

例えば、走って汗をかく。
汗をかけるのは、皮膚に血の気が多くなるからです。
いつもよりも多くの血液が皮膚に送られることで、
皮膚の代謝は高まり、そして発汗が促されます。
走って皮膚に血の気が多くなるのは誰にでも起こることです。

あるいは、緊張して上気する。
誰でも緊張すれば、血の気が上半身に集まります。
そして血の気が多くなるほど、ほてりを帯びていきます。

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からだを動かすことで、血の気が多くなる事とは別に、
血の気は定まることなく、たえず変化を繰り返しています。
ちょうど現実の波のように、引いて寄せてを繰り返しているわけです。
そして波に干満があるように、血の気にも満ち干きがあります
一日単位の満ち干き。一ヶ月単位の満ち干き。
それこそ女性の月経は、完全に一ヶ月単位の満ち干きに該当します。
一日単位の満ち干きは食欲や睡眠、
あるいは夕方なると熱っぽくなる症状(潮熱症状)などにも通じています。

そして規則正しい生活を通じて、血の気の満ち干きは養われ、整っていきます。
逆に不規則な生活を繰り返すことで、血の気はだんだんと乱れていきます
特に、子供の夜更かしが良くないといわれるのは、
大人に比べて、子供の血の気が未熟だからです。
子供は大人よりもずっと血の気が乱れやすい。
その兆候が強く現れるのが思春期や反抗期なんでしょうね。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

精神的に高ぶりやすい人を血の気が多いと例えますが、
血の気が多いとは、(身体の一部に)血が異常に充満した状態を意味します。

平素の血液はからだのさまざな部分にバランスよく分散していますが、
何事が起きたときにはそのバランスが乱れ、特定の部分に血が集まりやすくなります。
それが即ち血の気が多くなるという状態です。

春は、何かと血の気が乱れやすくなります。
からだを流れる血液は、ちょうど良い気候のときは
からだの中と側、上と下、内と外などで、それぞれバランスよく流れています。
(仮にバランスを1:1としておきます。)
けれども寒いときは体温を保とうとして、血液はからだの内や中に流れやすくなります。
そうすると当然、バランスも変化していきます。
(内:外=1:1だったものが、寒いときは内:外=3:2に変わるという具合)

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そして寒いときから、ちょうど良い気候に移り変わるときは、
バランスが元の状態に戻るから、良い兆候のように受け取られます。
実際にも、春に深まると肌が乾燥しにくくなったり、
手足の冷えを感じにくくなったり、からだも活動的になっていきます。
ですが中には度を越した反応が現れることもあります。
汗をかきやすくなる。ほてりを感じやすくなる。
吹き出物ができやすくなる。神経が敏感になる。痒みがおこりやすくなる。


血の気が乱れると、それに伴ってからだには反動が現れます。
ただ、それが小さいか大きいか、好ましいものかそうでないかは
血の気の乱れ方(どれだけ乱れるか)で決まります。
小さな乱れに留まると反動は小さくて済みますが、
大きく乱れてしまうと、それだけ反動も大きくなってしまう。
俗に、平静を保つことを「心乱さず」と申しますが、心は全身の血脈を司る部分。
ですから心乱さずとは、血の気を乱さずということも表現していると思います。

季節の変わり目や生活環境、生活習慣の変化に伴い、血の気は乱れやすくなります。
ですが一方で、その人自身の「乱れにくさ」というものも忘れてはいけません。
心の乱れにくさ。血の気の乱れにくさ。
最近注目されている「鈍感力」というのもその一つではないでしょうか?
もちろん、全てにおいて鈍感である必要はありません。
大切なのは、人並みに敏感であれという事です。
全く血の気が乱れないというのも無理ですし、それは人間らしくありません。

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そしてまた、乱れた血の気をよそへと逃がすという対処法も大切です。
気分転換は高まった血の気をよそへと転換して、解消してくれます。
血の気を整えると、からだだけでなく、心も平静を取り戻します。
マッサージで全身の血の気を整えると、気持ちが穏やかになる。
便通を整えておなか周りの血の気を整えると、精神的に高ぶりにくくなる。
ちなみに漢方では、この血の気を整えることを疎肝とか疏泄といいます。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

精神的に高ぶりやすい人を血の気が多いと例えますが、
血の気が多いとは、(身体の一部に)血が異常に充満した状態を意味します。
そして、血の気で言われる「気」とは、気配の「気」と同じ意味です。

何事もないとき、人はさまざまな事に気が配れます。
ですが、特定のことに気を配り始める(固執し始める)と、
それ以外のことには気が回らず、疎かになってしまう
物事に集中して、寝食を忘れる、
心配事があって、食欲が失せるなどもその一端です。

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血の気についても、同様のことが当てはまります。
平素の血液はからだのさまざまな部分にバランスよく分散しています。
ですが、何事が起きたときには、特定の部分に血が集まってしまいます
逆に他の部分は血の気が疎かになりやすくなる。

ただ、実際のからだは、血液や血流に対して余力を残しています。
どこかに血が集中したからといって、たちまちどこかで乏血は現れず、
バランスが乱れた状態は、柔軟な血流によって修整されます。
ちなみにそれもまた五臓の「肝」の働きです。
肝の働きが整えば、必要なときに必要な量だけ、速やかに血液が届けられます。

また、血の気が多くなる部分では、身体の働きは亢進しますが、
逆に血の気が少なくなる部分では、身体の働きは衰退します。
イライラすると眠りづらくなる、疲れると神経が敏感になるなどは、
血の気が乱れた人に見られがちな症状です。

そして「一事は万事」といわれますが、血の気という一事の乱れを整えるときには、
それ以外の万事を整える事も、実はかなり大切ですよ。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

桜が良い感じに咲き誇っているのに、あいにくの雨天。
散ってしまわないか、少し心配です・・・。

心身のサスペンションとしての役割を果たす肝。
その働きの中心にあるのは柔軟さです。
そして肝の「柔軟さ」を支えるのは、肝が貯蔵している血=肝血の流れです。

漢方では、柔軟な血流が肝の働きを支え、そして柔軟な心身を養っていくと考えます。
その一方で、柔軟さを失った血流は滞りやすい為、
之をお血と呼び、万病の元として問題視しています。
※お血とは? 今日の一言(3月8日より)リンク

ちなみに、精神的に高ぶりやすい人を血の気が多いと例えますが、
血の気が多いとは、(身体の一部に)血が異常に充満した状態を意味します。
柔軟と充満はいわば正反対ですから、血の気が多い状態に近づくほど、
肝の柔軟さは損なわれ、高ぶりやすくなります。

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ただし、身体のある部分で極端に血の気が多くなってしまうと、
別のある部分では逆に血の気が失せるという現象も起きてしまいます。
心から血の気が失せると、精神は安定を失いやすくなり
体から血の気が失せると、冷えやほてり、こり、痛みなど、
さまざま々な症状が現れるのもこの為です。

精神的に高ぶりやすいほど、精神的に落ちつきにくい。
生理前で下腹の子宮に血の気が多くなるほど、
上半身が火照りやすくなる、手足が冷えやすくなる、安眠しにくくなる。

そのような症状は、体のある部分で血の気が多くなり、
別のある部分では血の気が少なくなってしまうという、
血の気が乱れることで起こりやすくなります。
そういうときは文字通り、乱れた血の気を整えることが必要になります。
万事、気を整えるのは、五臓の肺がもっとも得意とするところです。


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