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治療例集№25 メニエル病 鹿児島・漢方専門・厚仁堂薬局
60歳、男性。身長167㎝、体重65㎏。体格はがっちりした感じ
<主訴>
メニエル病。5年前に発症。そのうちの先の2年間は症状が続いたが、後の3年間は発症していなかった。今回再発して来局。激しい回転性のめまいとこれに伴う嘔吐。7~10日/回くらいの発症頻度。発作を繰り返すうちに耳鳴りと難聴を発症。耳鳴りは「ゴーゴー」。聴力は右40%、左30%に低下。
<病歴・併用薬>
7年前に開腹手術。それ以後癒着による便秘。
降圧薬(3種類)。薬を飲んだ状態で170-110
非持続性頻拍症
<全身症状>
寒熱:足の冷え(少し)
二便:大便2日1行、大便硬い
   小便1日7~8行(夜1行)、
飲食:食欲:平
   飲水:平
全身:疲倦乏力(-)、容易感冒(-)
浮腫:なし
睡眠:良好
心神:
汗:平
頭:頭痛(-)
胸腹:良好
腰・肢:肩こり(-)
咽喉:平
皮膚:暗黄、頬は微暗紅、Ⅲ度脱肛あり(用手還納)
舌:舌質胖大、舌苔白
嗜好:缶ビール2本・焼酎2合/日
<処方>
真正のメニエル病は「防風通聖散去麻黄・芒硝加菊花・人参・砂仁・寒水石」を用いる。由来は「万病回春(巻之四・眩暈)」か。エキスでは防風通聖散合釣藤散で代用している。まさに「病名漢方」である。ただ実際に使ってよく効く。
処方1)防風通聖散+釣藤散 14日分
<結果>
著効あり。服用翌朝の頭がすっきりとして非常に気分がよかった。歩いていて足が地につく感じ。発作なし。耳鳴り(↓)。便通ちょうど良い。
処方1) do  14日分
この後も処方1)を継続使用し良港を維持。途中、血圧(170-110)をもう少し下げてほしいと依頼あり。
処方2)防風通聖散+釣藤散+通導散+桂枝茯苓丸
分2 14日分
処方2) do 14日分
血圧概ね150-100。

その後も処方2)を継続服用。13か月経過時点でメニエル発作は皆無、血圧は150-100で経過。

治療例集№24 ストレス性頭痛 鹿児島・漢方専門・厚仁堂薬局
27歳、男性。身長175㎝、体重62㎏、未婚。
<主訴>
頭痛。2年ほど前から職場のストレスにより発症。そのため現在は退職を余儀なくされる。脳外科の検査では脳血管には異常なし。病院にてさまざまな鎮痛剤を用いたが全く無効。
頭痛は、頭全体が締め付けられるようで、かつズキンズキンと拍動性になるときもある。ひどいときは意識が遠くなりボォーっとしてきて冷や汗を伴う。痛みは終日続き、横臥時や体を動かしている時は軽減する傾向にある。耳鳴・吐き気はいずれも伴わない。
頭痛と同時期に心臓の拍動(ドクンドクン)・圧迫感を強く感じるようになり、また起床時に左肩甲骨部の痛みを感じるようになった。
<全身症状>
寒熱:手足とも冷える
二便:大便1日1行。
小便1日5~6行、夜間0行、色・量ともに平。
飲食:食欲(平)、飲水(平)
全身:疲れやすい
浮腫:なし
睡眠:良好
汗:平
胸・腹:良好
腰・肢:肩こり
目・耳・鼻:目が充血しやすい
口唇・咽喉:良好
面・舌:面色蒼白、舌質淡・有歯痕、舌苔白
体型:痩せ型
嗜好:飲酒(-)、煙草(-)。
血圧:平
<経過・結果>
【第1診】
気滞による頭痛と思われるが頭痛と同時に発症した心臓と左肩甲骨の症状に注目したい。これらは心の血瘀による症状で、同時期発症したことから頭痛とリンクしているものと考えられる。これらより、この頭痛は気滞血瘀によるものと判断。そこで血府逐瘀湯を用いることにする。
処方1)血府逐瘀湯 14日分
【第2診】
頭痛は変わらないが起床時の左肩甲骨の痛みが消失。
処方1) do. 14日分
【第3診】
頭痛60%ほどに軽減。ここ2年の間このように気分が軽くなることはなかった。とてもうれしい、と。
処方1) do. 14日分
【第4診】
頭痛10~20%ほどに軽減。心臓のドクンドクンは依然として残っている。
処方1) do. 28日分
【第5診】
頭痛ほぼ消失。経済的理由にてここで服薬終了。
もし頭痛が再発した場合すぐ来局するよう伝える。
<考察>
頭痛の原因は多岐にわたる。心の血瘀の症状をあわせ持つ頭痛には血府逐瘀湯が著効を発揮する。更には月経痛・胃脘痛とリンクする頭痛にも血府逐瘀湯を用いる機会がある。

治療例集№23 不妊(Part16) 鹿児島漢方専門厚仁堂薬局
【医案 不妊 】
41歳、女性。身長153㎝、体重42㎏、既婚。子供一人あり。
<主訴>
二人目不妊。一人目(自然妊娠)は現在2歳。
月経周期32~33日、経期5日間。経痛(+、下腹部)。経血(以前より量が少ない、エコーでは内膜の厚さには問題ないとのこと)、血塊(20㎜×数個)。
基礎体温表は二相に分かれるものの高温相が弱い(黄体機能不全か)。現在病院でクロミット・デュファストンの内服およびゴナドトロピン注射を行っている。
人工授精1回あり、婦人科器質病変はない。
夫42歳、精子の検査の結果異常なし。

これとは別件であるが…ゲップが多発、ゲップがうまく出ずに胸が苦しくなる、ものを飲み込むのが苦しいなどの症状をストレスにより頻発。心療内科にてリーゼ・サインバルタを投薬され、これでとりあえず強い症状はコントロールされたものの今も時々軽い症状は出ている。現在は飲んだり飲まなかったり。
血圧123‐66、貧血(-)
<全身症状>
寒熱:冷え症で寒がり
二便:大便1日1行。
小便1日6~7行、夜間1行、色・量ともに平。
飲食:食欲(平)、飲水(平)
全身:疲れやすく風邪をひきやすい
浮腫:なし
睡眠:良好、昼食後嗜眠
心神:良好
汗:平
頭:立ちくらみあり
胸・腹:胃痛(-)朝歯磨き時のえずきあり
腰・肢:肩こりあり
目・耳・鼻:良好
口唇・咽喉:幼少のころ扁桃腺を腫らしやすかった
面・舌:面色萎黄、舌質淡・胖大・有歯痕、舌尖に瘀点あり、舌苔微滑
体型:痩せ型
皮膚:無痛性の外痔核あり
嗜好:飲酒(-)、煙草(-)。
血圧:123‐66、貧血(-)
<経過・結果>
【第1診】
咽中炙臠から強い気の滞りが見て取れる。月経状態から血瘀が、全身症状から虚寒、気虚がうかがえる。咽中炙臠を解消したのちに婦人科に取り掛かるのが定石であるが、時間が惜しい(41歳!)ので両者を同時に治療することにする。病院治療は並行して行う
処方1)芎帰調血飲第一加減+四逆散+半夏厚朴湯 14日分
【第2診】
のどの調子がすこぶる良好である。尿量(↑↑)。元気(↑)
処方1) do.  14日分
【第3~6診】
のど良好。基礎体温表は高温相36.8~.9×10日間。
処方1) do. 14日分×4回
【第7~9診】
基礎体温表が良好だったので人工授精を試みたが失敗に終わる。
体外受精の準備をはじめる。
処方1)は気血の流れを良くすることはできるが気血を補う力は弱い。のどの調子が良好なことから四逆散+半夏厚朴湯は外してもよいと判断。更に気血双補を治療の基本とする。
処方2)当帰芍薬散合補中益気湯 14日分×3回。
【第10診】
体外受精成功せり。
<考察>
二人目不妊は芎帰調血飲第一加減を基本とするが、今回の場合、のどの症状があったので四逆散+半夏厚朴湯を併用した。結果として当帰芍薬散+補中益気湯が奏功した。経験則であるが、この組み合わせも非常に相性が良いようである。

治療例集№22 不妊(Part15) 鹿児島漢方専門厚仁堂薬局
39歳、女性。身長166㎝、体重47㎏、既婚。子供なし。
<主訴>
不妊。子供なし。妊娠歴なし。
月経周期28~30、期間4~5日間。経痛(微)、経血(量平、色平、血塊なし)。基礎体温表は二相に分離するものの高温相の立ち上がりが遅く、36.7℃を超える日が6~7日ほどしかない(黄体機能不全と思われる)。20代前半に多嚢胞性卵巣症候群の履歴あり(現在はない)。プロラクチンがわずかに高値。
病院でカバサール、デュファストン服用中。
夫は39歳、未検査。
<全身症状>
寒熱:強い冷え症。指先・つま先の冷えが強く、指先は冷えが強いときは真っ白になる。ただし冷えるのは仕事中だけで、仕事が終わった後や休日は冷えない。また布団に入るとすぐ温まる。
二便:大便2日1行。緊張すると下利しやすい。
小便1日7~8行、夜間0行、色・量ともに平。
飲食:食欲(平)、飲水(平)
全身:疲れやすい。
浮腫:下肢に少し
睡眠:良好
心神:緊張しやすく、その時は手掌の発汗・動悸を伴う。もともと上り症
汗:手掌・腋下にでやすい。
頭:頭痛(肩こり由来、頚項強)
胸・腹:胸焼けしやすい
腰・肢:肩こり
面・舌:面色白、舌質平、舌苔微白
体型:やや痩せ型、下腹墜張
皮膚:平
嗜好:飲酒(機会飲酒)、煙草(-)。
血圧:92-60
脈拍:64
貧血:なし
<経過・結果>
【第一診】
平素から緊張が強く、これにより手足の冷え、緊張性下利・発汗が起こっていると考えられる。更にはこれが黄体機能不全に影響しているおそれも考えられる。そこでまずは緊張をほぐすことを第一の目標とする。
処方1)四逆散+桂枝加竜骨牡蠣湯 14日分
【第2診】
高温期が上がってきた。手足の冷え(↓)
処方1) do. 14日分
【第3診】
高温期36.7×12日間。手足冷え(-)
処方1) do. 14日分
【第4診】
ここで直接的に妊娠対策をとる。
処方2)芎帰調血飲第一加減+補中益気湯+香附子 14日分
【第5診】
体の芯が温まっている感じ。元気が出てきているのが実感できる。
【第6診】
高温期36.7×14日間。現在、病院の薬はカバサールのみ。
処方2) do.  14日分

第6診後ひと月ほどしてから妊娠したとの報告あり。

<考察>
気と血とはともに全身を巡行している。気のめぐりが悪いと血もめぐらない。今回の場合、まずストレスによる諸症状の改善つまり気の巡りをよくし、そののちに血の調理を行い成功した例である。

治療例集 №21 アトピー性皮膚炎 鹿児島 漢方専門・厚仁堂薬局
13歳、女子。身長146㎝、体重31㎏。
<主訴>
アトピー性皮膚炎。
小学2年生ごろより発症。好発部位は膝・肘・手首の屈側、前首で、時に眼周囲、口周囲。局面性の発赤で、表面は乾燥し、強い痒みを伴う。浸出液はない。部活動で疲れたときや、屋外で日光を多く浴びた後に悪化する傾向。病院からのワセリン外用と、かゆみが強いときのみジルテック頓服を使用中。アレルギーは他にも喘息及び鼻炎が少しある。
<全身症状>
寒熱:冷え症
二便:大便1~2日/行
   小便1日6~7行
飲食:食欲あるが量は少ない。間食(お菓子など)を好む
   飲水:平
全身:とても疲れやすく、朝早起きは苦手。風邪をひきやすい。
睡眠:良好
汗:出やすい
月経:初潮まだない
舌:舌質胖大、舌苔微白
<処方>
胃腸虚弱によるアトピーと考え、胃腸を丈夫にするべく補中益気湯、皮膚の炎症を直接抑えるべく消風散と麻杏甘石湯、これらを併用し、更に地竜を痒みの強いときの頓服に用いた。更に砂糖(を含む食品)・果物を禁止するよう指導。
処方1)補中益気湯6/12g+消風散2/9g+麻杏甘石湯2/6g 分2
処方2)地竜エキス・・・痒みの強いときに1~3包頓服
<結果>
服用直後より発赤及び痒み改善。2週間で70%ほど消失。地竜は使わず。2か月で略治。その後、症状の前後があり若干処方内容を加減したものの、9か月後、1日1包に漸減。現在も服薬中。





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