<アレルギー性鼻炎の発症メカニズム>
(1) 抗原が体内に侵入します。
(鼻の粘膜に花粉などが付着すると、花粉などの中から抗原が溶け出して、鼻粘膜に侵入します)
(2) 抗体が作り出されます。
(花粉などの抗原を認識すると、それに対抗する抗体(IgE)が体内にでき、肥満細胞(鼻炎症状を起こす物質をたくさん含んだ細胞)と結びつきます)
(3) 再度抗原が侵入すると・・・
(抗原が侵入してくると、肥満細胞に付いた抗体は抗原と結合し、肥満細胞から鼻炎症状を引き起こす物質(ヒスタミン等)が放出され、くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状が出てきます。
そして、自律神経にも、深くかかわっていると言われています。
自律神経に、「交感神経」と「副交感神経」という互いに拮抗しあい、バランスをとっている神経があるお話は、『ストレスとリラックスのバランス 』というトピックにおいて、ご紹介させていただきましたが、鼻炎においても、関係があります。
鼻には、鼻水を出す分泌腺や血管の拡張と収縮を調節する自律神経が分布していて、分泌腺には副交感神経が、血管には交感神経と副交感神経が分布しています。
アレルギー性鼻炎が起きると、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、副交感神経の働きが強くなってしまいます。そうすると、分泌腺から鼻水が出たり、血管が拡張するので、鼻粘膜がうっ血して腫れ上がり、鼻づまりといった鼻炎の症状を引き起こします。
このように、自律神経のバランスも、アレルギー性鼻炎にかかわっているのです。
<アレルギー性鼻炎の症状>
三大症状として、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりがありますが、時には、涙目、目のかゆみ、喉のかゆみ、頭痛など鼻以外の症状も出ます。しかし、アレルギー性鼻炎だけの症状でなく、他の鼻の病気の時にも、起こることがあります。
それを見分ける一つの目安として、くしゃみがあります。鼻風邪などの急性鼻炎の場合のくしゃみは、2~3日ぐらいしか続かず、長くても1週間を越すことはありません。しかし、アレルギー性鼻炎の場合は、抗原がなくならない限り、このくしゃみが続きます。
また、急性鼻炎から、慢性化してしまい、慢性鼻炎となった場合でも、アレルギー性鼻炎と見分ける一つの目安があります。それは、鼻みずの状態です。慢性鼻炎の場合は、粘液性、または、粘膿性を持っていますが、アレルギー性鼻炎の場合は、一般に水のようにサラサラしています。
次回は、養生方法 (注意含む)をご案内したいと思います。
アレルギー性鼻炎 〔2〕
神戸ファーマシー (神戸市中央区)
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更新日: 2010/02/08 |