インフルエンザ(H1N1)の症状としては
○発熱(38°以上)○関節の痛み○筋肉痛○咽喉の痛み○頭痛○全身倦怠感
○鼻水(鼻汁)またははなづまり○咳
で症状からは季節性インフルエンザと」区別することができないとのことです。
清の時代の呉鞠通は温病条弁 2条「凡病温者、始於上焦、在手太陰」と書かれ、温病の邪は口鼻から入り、手の太陰肺経を犯すと書かれ、右手の寸脈が浮いて拍動すると書かれています。特徴は咽喉痛を中心としたもので温病は発汗させてはいけないと、言われています。発汗させて汗がでなければ、斑疹がでたり、発汗が多すぎると、神昏譫語つまり、脳症を起こしやすくなりと、注意を促しています。私の知り合いの娘さんや患者さんのお子様が同上の症状があり、タミフルなどを処方されているようです。漢方的アプローチでは咽喉痛が目標となり、関節痛や筋肉痛や頭痛は表証はありますが、悪熱の症状はあっても悪寒症状はあまり聞きません。もしあっても、湿邪を挟んだためで、いわゆる寒邪を挟んだ悪寒でないため、温邪は陰傷(体液消耗)が一番注意です。また漢方では発熱による熱をいかに外泄へ誘導させるかが重要で、体内通路のリンパ、血液対流が悪い人は熱が内陥して重篤化しやすい状況にあります。舌苔が厚くなり、舌色は絳紅舌になった場合は熱が深く営血分に入っていることを表し、注意を要します。清の時代ではこのような脳症や肺炎重度に安宮牛黄丸や清営湯などが用いられていました。
インフルエンザ及び脳炎脳症の漢方的考え方
命門堂漢方薬局 神戸店 (兵庫県神戸市東灘区)
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更新日: 2017/09/01 |