今回は、婦人科疾患の相談で多い疾患の一つである更年期障害についてお伝えしたいと思います
更年期障害とは、
卵巣機能低下に伴うエストロゲンの低下と、自律神経失調を中心にした多くの不定愁訴を主とする症候群
のことです。
具体的には、
閉経期前後(日本人の平均閉経年齢は50.5歳)の女性で
エストロゲン値↓、LH↑、FSH↑、
月経異常やのぼせ、ほてり、発汗、
倦怠感や抑うつ、いらいらなどの不定愁訴を訴えるが、
一般の診察や、各種検査で異常がない場合に更年期障害を考えます。
この疾患は、
仕事や家庭環境などの社会的な要因のほか、個人の生育歴や心理的な要因などがあるため、個人差が大きい症状です。
不定愁訴は分類的には4つに分けられます。参考までに
・血管運動神経症状:ホットフラッシュ、手足の冷え、動悸など
・精神神経症状:易怒性、憂鬱感、不眠など
・知覚神経症状:手足のしびれ、耳鳴り、感覚の鈍化など
・運動器官への症状:易疲労感、肩こり、腰痛など
治療は、
問診、ホルモン検査、心理検査をしたうえで
ホルモン補充療法や漢方治療、向精神薬の治療を選択していきます。
また
患者様の悩みをカウンセリングし、更年期障害に結び付くような生活習慣を改善することも大切です。
中医学的にみると、
ホルモン分泌は腎が担当しています。更年期はホルモン分泌が低下した状態であるのでこの腎と関係しています。
また、
ホルモンの乱れにより身体が不安定な状態になる要因は、自律神経を司る 肝の異常や、血の汚れによる血行不良も関係しています。
体質別治療法をみると、
肝腎陰虚や腎陽虚、肝鬱気滞、痰湿阻絡にわけてそれぞれに応じた漢方で治療をしていきます。
・肝腎陰虚・・・性ホルモンの働きが低下して必要な陰血(体液や血)が不足するため、相対的に熱(ほてり等)が強くなる状態
・腎陽虚・・・エネルギーとなる陽気が不足しており、身体が冷えて血行が悪い状態
・肝鬱気滞・・・精神刺激などのストレスにより、イライラや憂うつ感など精神症状が起こる状態
・痰湿阻絡・・・余分な水分が体内に停滞し、むくみやだるさが起こる状態
更年期症状でお困りの患者様が当店でも相談に来られています。
上記のような点を注意して、人それぞれの体質を見極め漢方を提供しています。
もし、更年期でお困りの方がいらっしゃいましたら、
一度相談にご来店下さい。お待ちしております。
当店はネット予約を開始しました
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