今回は、秋バテについて漢方の側から考えたことを書きます。
漢方では、陰陽五行説から考えます。
肝心脾肺腎→春夏長夏秋冬の順に考えます。
夏、長夏を含めて、暑く長い日が続きますと体の中の津液が失われます。
また、湿邪が多いと湿邪困脾と申しまして、
脾の機能が弱くなり(脾虚と申します)気が生まれなくなります。
気が生まれなくなることを気虚と申します。
疲れ易くなるということです。
夏の終わりより秋になりますと、
この疲れ易さと同時に、最初に述べた津液を失うことになります。
この津液は、体を滋潤させます。
体が滋潤されなくなると、肌がかさつき易くなったり、
空咳が出易くなったりします。
秋にかけては充分体の滋養が必要です。
漢方では補陰と申します。
補気して補陰します。
食物では、オクラ、山芋、納豆と、バランス良い食事が必要です。
陰を消耗する食事は、過度なお酒と、香辛料の過多などです。
また、朝鮮人参は、益気生津させる作用があるので、
疲れ易さをとるのに良いです。
この朝鮮人参に、更に益気生津させる麦門冬、五味子を加えた漢方製剤もございます。
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更新日: 2018/09/12 |
漢方では『不通則痛』
(通ぜざれば即ち痛む) と考えております。 通じない原因が気、血、津液に分けて考えます。 気が原因の時は、痛む場所が変化して、 張った痛みになります。 また、血が原因の場合は、痛む場所が固定して、 刺痛になり、動作の始めの時に痛みます。 津液の場合は、鈍痛になり、 曇りや雨の時に痛みます。 一般的には、 三叉神経痛は上部にありますので 升麻、防風、細辛等の入った煎じ薬を使います。 これに血おの痛みに紅花、桃仁等 を加えて作ります。 |
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更新日: 2018/08/24 |
私共の経験では、逆流性食道炎には脾胃の失調
(胃に熱があると胃気が下がらない)を治すものと、 胸やけを治すもの、そして、降気(気を下げる) させる物を加えて治していきます。 一般的には、半夏瀉心湯を使います。 この中の黄連(胃熱をとる)と乾姜(肝陽を上げる) で治していきます。 ほか、逆流性食道炎にはランソプラゾールが 多く使われていますが、漢方薬と併用する方が多く、 徐々に漢方薬のみにされています。 また、ランソプラゾールだけでは効かず、 漢方薬と併用することで 効き目が良くなる方も多くいます。 |
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更新日: 2018/08/08 |
これは、自律神経が乱れた結果を現します。
仕事、人間関係などによって環境が変化し、身体の不調が現れるのは、 漢方では肝の失調によって、心を養えなくなり種々の症状が現れたと考えます。 これらの症状には、 疏肝理気薬(ソカンリキヤク)と養心安神薬(ヨウシンアンシンヤク)を 組み合せて作ります。 処方的には、 柴胡(サイコ)、芍薬(シャクヤク)、人参(ニンジン)、半夏(ハンゲ)等が入っている物を使います。 柴胡疎肝湯(サイコソカントウ)、柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)、 加味逍遙散(カミショウヨウサン)、半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)、 加味帰脾湯(カミキヒトウ)、四逆散(シギャクサン)、桂枝加竜骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)等を使います。 |
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更新日: 2018/07/28 |