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いやはや秋は色々ヤボ用があって、ここもしばらくご無沙汰でしたがいかがお過ごしでしょうか。
「暑い暑い」と言っていた夏も遥か彼方、気が付くともう冬ですものね。
さあ、元気よく冬の準備を始めましょう。

冬の対策(1)「皮膚」
手荒れには薬局製剤のUHEクリームがお勧めです。使い方のコツはこまめに水仕事の合間に何度も付けることです。
ドライスキンには薬局製剤のAEP軟膏がお勧めです。特にお子さんのカサカサ肌にはお風呂あがりに広く薄く付けることです。
かかと割れには漢方薬の紫雲膏です。寝る前にたっぷり塗って、ラップで覆って(その上に靴下)おくと良いでしょう。
しもやけには漢方薬の当帰四逆加呉茱萸生姜湯が良く効きます。紫雲膏を併用すると効果的です。

ご飯をしっかり食べましょう。
身体を冷やさないように気をつけましょう。
早寝早起き、運動も大切ですよ。

それではまた。

アトピー性皮膚炎や婦人科系疾患、膠原病などの慢性疾患の治療に際しては、ご本人の生活習慣、特に食事について十分な確認が必要です。
意外に「私は食事に気を付けている」と言われる方に問題がある場合が多いのです。お話ししてみて「この人、ちょっとこだわりが強すぎるなあ」という方と「お~い!何も考えてないだろ」という方には『食事日記』を付けて頂くことがあります。

まあ、1週間も書いて頂ければ問題点は見えてきますので・・・。

先日、相談時に「あなたはどうなの?」と聞かれ、「はて?そう言われてみればどんなものかな?」と言う訳で、1週間分『食事日記』を付けてみました。

月曜日
朝:ご飯1/2膳、納豆1/3パック、ゆで卵1/2個、ハッシュポテト1/2枚、野菜サラダ、漬物、佃煮
昼:雑炊(野菜、卵)、マスカット10粒
夜:ご飯2/3、がんもどき煮、肉じゃが、きのこ炒め、みそ汁(野菜)
間:煎餅2枚
火曜日
朝:ご飯1/2、納豆1/3、卵焼き1/2個分、野菜サラダ、がんもどき煮、漬物、佃煮
昼:ご飯2/3、ゆで卵1/2、きのこ炒め、魚フライ1切、肉じゃが、漬物、豆腐1/2丁
夜:ご飯2/3、肉野菜炒め、餃子3個、肉じゃが、みそ汁(野菜)、マスカット10粒
間:クッキー2個、チーズ2切
水曜日
朝:ご飯1/2、納豆1/3、ゆで卵1/2、、ハッシュポテト1/2、野菜サラダ、肉野菜炒め、佃煮
昼:ご飯2/3、ゆで卵1/2、蓮根はさみ揚げ1個、豚肉炒め、佃煮、豆腐1/2丁、梨1/2個
夜:会合(懐石コース)
間:煎餅2枚
木曜日
朝:ご飯1/2、納豆1/3、、ゆで卵1/2、ハッシュポテト1/2、野菜サラダ、きのことホタテの炒め物、こんにゃく煮、佃煮
昼:ご飯2/3、ゆで卵1/2、こんにゃく煮、きのことホタテの炒め物、がんもどき、豆腐1/2丁、梨1/2個
夜:ご飯2/3、筑前煮(鶏肉、蓮根、ごぼう、にんじん、しいたけ)、いわし1匹、野菜サラダ、マスカット10粒
間:クッキー2個、チーズ2切
金曜日
朝:ご飯1/2、納豆1/3、ゆで卵1/2、ハッシュポテト1/2、野菜サラダ、サンマ缶詰(1切)、筑前煮、佃煮
昼:ご飯2/3、ゆで卵1/2、筑前煮、ひじき、おひたし、佃煮、豆腐1/2丁
夜:ご飯2/3、八宝菜、野菜サラダ、鶏肉煮、みそ汁(野菜)、マスカット10粒
間:チーズ2切
土曜日
朝:ご飯1/2、納豆1/3、ゆで卵1/2、ハッシュポテト1/2、野菜サラダ、八宝菜、佃煮
昼:混ぜご飯1膳、野菜サラダ、豆腐1/2丁
夜:ご飯2/3、焼き魚1切、肉野菜炒め、豆腐1/4丁、野菜サラダ、みそ汁(野菜)
間:プロテインバー1個、クッキー2個、チーズ2切
日曜日
朝:ご飯2/3、納豆1/3、ゆで卵1/2、ハッシュポテト1/2、野菜サラダ、肉野菜炒め、佃煮
昼:ご飯1/2、野菜サラダ、豆腐1/2丁、漬物、佃煮
夜:ご飯2/3、焼き魚(サンマ1匹)、野菜サラダ、みそ汁(野菜)、漬物、佃煮、リンゴ1/4個
間:煎餅2枚、チーズ2切

※各々の副食はだいたい小鉢に1杯くらい。お茶やコーヒーは自由(ダイエット甘味料使用)。

今回の『食事日記』で気が付いたこと

結構、毎日同じもの食べてるよな~。作り置きの副食が連続しているし。
しかしまあ、奥さんに作ってもらっているので文句は言えませんし、そこそこバランスも良いし、本人が満足なんだからOKだけどね。

皆さんも1度やってみると良いですよ。

漢方薬の名前には「へえ~」とか「え~?」とか言うやつが結構あります。

例えば”補中益気湯”。
中(消化器系)を補い、気(元気)を益す、って言うんですから何にでも効きそうです。
でも、そうでもありません。

あるいは”女神散”。
女性の神様の薬なんですから、万能の婦人薬かと言えばそんなことは無い。
本来は「神の如き」で”如神散”と言って、いわゆる「ノイローゼ」のような状態に、男性にも使われる薬です。

お恥ずかしい話ですが、実は”疎経活血湯”っていうのも長年名前に惑わされていた薬方でして、何となく「血の巡りが悪くて痛みのある症状」に使うものと考えて、余り積極的に使ったことはありませんでした。

ところが最近、夏バテで「身体が重だる~い」というどこかのビタミン剤のCMみたいな方に使ったところ以外に良く効いて、こっちが驚きました。
まあ薬味構成から見て、夏のエアコン、冷食による「血虚」と、これに付随する「水毒」によって引き起こされた身体の痛み(重だるさ)と考えれば、まさに”疎経活血湯”じゃありませんか。

しかし、この歳になってこんなことに感動している私もなんだかなあ~?

ではまた。

いや、暑い日が続いていますね。
豪雨に合った方々、お見舞い申し上げます。

夏の終わりになって「何となく身体がだるい」「食欲が無い」「身体が重い」などと言う相談が増えてきました。
これは暑さによって”脱水”と”水分の過剰摂取”を繰り返した結果『脾虚』となり、またエアコンの使い過ぎによって体温調節機能が乱れ『表虚』に陥ったのです。
こんな症状には補中益気湯や清暑益気湯、六君子湯や黄耆建中湯などが有効ですが、ここはやはり基本通り「消化の良い食事」と「十分な休養」が決め手になります。

また、その結果巡り巡って「水毒」症状として『めまい』を訴えることが少なくありません。
治療には苓桂朮甘湯、沢瀉湯、真武湯など「水」を排出させるものが多いですが、時として「水毒」とは関係の無い『めまい』もあるので注意が必要です。

例えば、「心火」による血圧上昇に伴う『めまい』には瀉心湯類(三黄瀉心湯、黄連解毒湯など)が有効ですし、「気うつ」によるストレス症状の『めまい』には柴胡加竜骨牡蛎湯や抑肝散などが効くことがあります。

先日来店された方は、普段から”慢性の肩こり”と仕事上の”ストレス”があり、最近になって『めまい』も酷くなってきたそうです。
漢方クリニックで診てもらってもよくならない。これまで使われた薬方は真武湯、苓桂朮甘湯、当帰芍薬散、真武湯に加えてメリスロン、アデホス顆粒、イソバイド液など。何とかなりませんか?という相談です。

これは「水毒」では無いと考え、抑肝散と葛根黄連黄芩湯を併用してもらったところ2週間で症状は改善されました。

台風11号は各地に甚大な被害をもたらしたようです。

被害に合われた皆さん、お見舞い申し上げます。

さて昔から「台風一過」と言って、台風が行くごとに秋が深まるものなのですが、今年はそうもいかないようです。
相変わらず”猛暑”の残暑が続きそうです。

毎年のことなのですが、特に立秋を過ぎると暑さで体調を崩す方が多くなります。
やれ六君子湯だ、ほれ補中益気湯だ生脈散だと色々な薬方が夏バテに有効なのではありますが、だいたい無駄な無理を重ねてヘロヘロになっている人が如何に多いことか。

皆さん、無理しちゃ駄目ですよ。

確かに健康の三原則は①栄養②運動③休養なのですけれど、「栄養とらなくちゃ~」って”脂ギトギトの焼き肉”や”辛~いカレーライス”を食べたって元気にはなれません。同じように「運動しなくちゃ~」と炎天下でマラソンしても逆効果。

こんな時にはね、無理しちゃ駄目なんですよ。
知ったかぶりした奴らが『健康のためには〇〇しなくてはならない』とか『1日何グラム✖✖を食べなくてはいけない』とか・・・、余計なお世話ってもんです。

もう少ししたら楽になりますから、今は身体を休めてね、ゴロゴロしてても良いんですよ。
健康の三原則の③、”休養”も大切な要素なのですから。


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