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前回のトピックスの中で”薬用酒の元”を作っていると書きました。

「養命酒」とか「陶陶酒」など有名な薬用酒が市販されていますが、漢方薬局で薬草をお求めになり、ご自身で楽しむための”薬用酒”を作ることが出来ます。

書店の「趣味のコーナー」とか「健康のコーナー」などには色々な解説本があります。

簡単で分かりやすい本がお勧めなんですが・・・
この本、まだあるのかなあ?

『イラスト版 家庭ですぐ作れる!
漢方薬酒の選び方つくり方
著者:黒須廣章 発行所:健友館』

もし書店にあったら見てください。

最近、”セルフメディケーション”という言葉をよく耳にします。
これは、何も薬局でOTC(一般用)医薬品を購入して病気を治すことでは無く、簡単に言えば「自分の健康は自分で守れ」って事です。

例えば、1日3食きちんと食事をするとか、毎日(あるいは定期的に)運動するとか、もちろん病気になったら医療機関でしっかり治療する、そして時々は健康診断を受ける、というのも”セルフメディケーション”に含まれるのです。

さて、皆さんにも「わたしの健康法」の1つや2つ、あるでしょう?
私たち薬剤師も普段、色々な「健康法(?)」を聞くことがあります。

薬用酒マニア(うちでは希望に応じて”薬用酒の元”を作っています)のMさんという方のお話しです。
ある日、いつもの通り”薬用酒の元”を差し上げた時「最近、腰が痛くて足がしびれるんだよ。長く歩けないし。」とMさん。
ほう、そりゃあ脊柱管狭窄症じゃあないの?と私。
「そうそう、病院でMRI撮ってもらったよ」「でもね、うまく治す方法を見つけたから大丈夫」「足がしびれて来たらさ、こうやって(と四股を踏む)いると治るんだよ」とMさん、自信満々です。

あのねえ、それは治療法じゃなくて脊柱管狭窄症の症状(歩いていると足がしびれて動かなくなるが、しばらく座って前傾姿勢にしていると回復する)なの。もしかしたら専門的な治療が必要かも知れないよ、と私が言っても聞いてくれません。

どうやら、若いころ首を痛めた時(多分、頚椎症でしょう)に、病院に行っても「首の牽引」しかやってくれなかったので、自分で鴨居にシーツと荒縄で「首つり(と本人は言っている)」を作り、毎日やっていたら治った。周りの人間にも何人かやらせた(そんな、無茶な!)が、みんな良くなった、と言うのです。

こうなると「困った健康マニア」は質が悪い。

歩ける距離が短くなったら病院に行くんだよ、とお伝えしましたがどうなることやら。

皆さんも正しい知識で”セルフメディケーショウン”にお励みください。

残暑お見舞い申し上げます。

夜中にも蝉の鳴き声が聞こえ、朝になると亡骸がたくさん道に落ちています。子孫繁栄の最後のチャンス、彼らも頑張っているのですね。

そう言えば最近やたら蚊に刺されるような気がします。「あっ!」と思ったら刺されていて、気が付くともう腫れて痒くなっています。ヒトの血は彼らの栄養源ですからねえ、やはり彼らも必死な訳ですから・・・などと言ってる場合じゃありません。

まず、庭仕事や外遊びのときには「虫よけスプレー」を使ってください。
手足などの露出している部分と衣服の袖口や裾部分にスプレーして下さい。首筋や顔には一度手のひらに付けてからポンポンと付けたら良いでしょう。
また、虫よけ効果は発汗などの条件によって異なりますが、夏季であれば概ね1時間間隔でスプレーして下さい。


もしも刺された時には早めの治療が必要です。

民間療法では色々なやり方が伝わっており、幾つかの(家伝的な)情報をお持ちの方もおられることでしょう。
例えば、「虫刺されにはアンモニア」とか「虫刺されにはドクダミの葉を塩で揉んで貼る」とか「蜂に刺されたらアサガオの葉のしぼり汁をつける」とか、聞いたことのある人もいるでしょう。
しかしながら、これらの方法にはほとんど効き目はありません。

『まずは冷やす!』

外出時にはできることが限られていますが、まず冷やすことです。氷があればビニール袋に入れて直接幹部に当て、ジンジンしてくるまで冷やして下さい。よく「凍傷になる」と言ってタオルとかにくるむ人がいますが、ビニール袋に入った氷水は0度以上なので絶対に大丈夫です。
その間にクスリなどを探し、あればつけておく、無ければ「どうしよう?」と考えれば良いのです。

『刺された虫による治療法』

蚊:すぐに膨れてきますが、膨らんだ部分は余り赤くならず、その周囲が赤く痒くなります。
  →通常の虫刺され薬(抗ヒスタミン剤配合)で良いです。掻き壊さなければそのまま治ります。
ブヨ:すぐには腫れてきませんが、徐々に痒みが増し、刺されたところがくっきり赤く膨らみ、場合によって先端に水泡ができることがあります。
  →ステロイド剤配合の外用剤を使います。一般的には1週間程度の治療が必要です。
蜂:刺されると強い痛みと灼熱感があり、広い範囲に発赤と腫脹が起こります。何度も刺されていると「アナフィラキシー」という強いアレルギー反応が起こり、非常に重い症状になるとショック状態に陥り、最悪の場合死に至ることもあります。とくに毒性の強いスズメバチの仲間には注意が必要です。
  →スズメバチ(大きい蜂)に刺された時は必ず医療機関に行ってください。それ以外(小さな蜂)の場合は、まず冷却、ステロイド剤の外用剤、症状によっては抗ヒスタミン剤を内服します。

※蜂に刺されたときには、「3%タンニン酸アルコール液」で湿布すると毒が広がらず腫れが小さくてすみます。
 薬局によっては用意してあるところもあります。一度聞いてみると良いでしょう。

チャドクガ:春から秋にかけて「卵」「幼虫(毛虫)」「サナギ」「成虫(蛾)」と成長しますが、その全ての時期に体毛やフン、鱗粉などが”接触性皮膚炎”の原因になり、接触後1~2時間で境界不明瞭な発赤・発疹が起こり、非常に強い痒みが起こります。掻きむしることにより付着した原因物質を手や衣服で広げてしまい、炎症部分が広範囲になってしまいます。
  →大切なのは原因物質(体毛、フン、鱗粉など)を十分に除去することです。擦っても洗っても取れませんので「ガムテープ」などで丁寧に剥がし取ることです。治療には強めのステロイド配合外用剤を使います。患部が広い場合は医療機関を受診した方が良いでしょう。

そんなこと言ったって、これから夏休みの後半戦です。ケガや虫刺され、熱中症などに注意して大いに遊びましょう。

いやあ、お暑うございます。

「残暑お見舞い申し上げます」って、一体どんだけ暑さが残っているんでしょうね、まったく。

さて今日は、Nさん(男性60歳)に起こった胃腸トラブルのお話です。
Nさんは自営業の方で花粉症がありながら薬を飲み飲みゴルフ通いをする、ちょっと酒飲みのお父さんです。

ある日「お腹が張って食欲が無い」とため息をつきながらの相談です。
他にも「便通が悪い、下痢や便秘になる」「体重が減ってきた」などなど、眉間に寄せたシワはいつもより深そうです。

詳しく話を聞いてみると、いつも通っている床屋のご主人が大腸ガンで入院されたらしく、仲間内でそんな話をしているうちに、どうも自分もそうではないかと心配になったと言うのです。
「どうしよう、手術かなあ」「検査した方が良いかな」「どこの病院が良いですか」と、まさに”負のスパイラル状態”です。

なるほどねえ、元々この方は胃腸虚弱の傾向があるにも係わらず”付き合い””飲み会”一切断らないので、下痢だ腹痛だ、食欲不振だ、等で来られていたのですよ。
いつもの症状なのだから心配することは無いですよと言ったのですが・・・。
「思い込み」っていうのは「病気」の元になるのですねえ。

”気を病む”って書いて「病気」ですものねえ。

奥さん、娘さん、息子さんを巻き込んですったもんだの末、本人がどうしてもという事で、大腸ガン検診(内視鏡)を行い、結果は「異状なし」「ポリープもなし」「まったく綺麗な大腸ですよ」と言われ一安心。

最初の症状一切なくなり、旅行じゃ、ゴルフじゃ、お酒じゃ、といつも通りの毎日です。

あのねえNさん、調子に乗りすぎるとまた下痢するよ。

私たちが子供の頃、ちゃぶ台には必ず煙草と灰皿が置いてあり、その前には怖い“頑固親父”が座っている光景がありました。
最近になってようやく『禁煙』が理解され始めたようで、家の中で煙草を吸わない(吸わせてもらえない?)お父さんたちもいるようです。
勿論、“歩き煙草”なんてもっての外、街中でも喫煙者の居場所はどんどん減りつつあります。
そんな訳で、じゃあひとつ禁煙でもしてみるか「お医者さんに相談だ!」とか言っているしなあと考えた貴方、大変良いことですので是非おやりなさい。
そこで「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」と言うこともあり、喫煙習慣すなわちニコチン依存症について少し考えてみましょう。

1、煙草が止められない
仕事前のコーヒータイムに1本、お昼休みに屋上で1本、会議の前にもとりあえず1本、飲み屋のカウンターで盛り上がったら1本、イライラするとつい1本・・・。
喫煙習慣はなかなか止められません。
その原因はタバコに含まれる“ニコチン”による依存症です。
人間の脳機能は様々な“神経伝達物質”によって支えられています。
中でも「ドパミン」という物質は“喜び”とか“快感”を伝えるとされています。
ニコチンが神経の受容体(神経伝達物質が作用する場所)と結合すると、その神経の末端からドパミンが放出され脳が快感を得るわけです。
この回路を脳内の『ドパミン報酬系』と呼んでいます。ドパミン(快楽)が欲しいためにニコチン(タバコ)を繰り返し摂取する癖(喫煙習慣)が身に付くのです。
その結果として“タバコが止められない(ニコチン依存症)”になってしまうのです。

2、煙草の影響とは
タバコには色々な種類の有害物質が含まれています。喫煙習慣(ニコチン依存症)の原因であるニコチン以外にも、タール(やに)の中には40種類以上の発がん性物質が含まれています。
ちなみに、世界で初めて人工的に「癌」を発生させることに成功したのは日本人(山極勝三郎博士と助手の市川厚一)で、ウサギの耳にコールタールを3年間塗り続けて皮膚がんを作り出しました。
これ以外にもCOPD(肺気腫)の原因となるオキシダント(有毒粒子状物質)や、脳梗塞・心筋梗塞になる”血管障害”の原因として一酸化炭素などが含まれています。

3、禁煙マニュアル
(1)「タバコ」が健康に悪いことを理解する:
障害された血管(動脈硬化)や肺(呼吸機能)はタバコを止めると年齢相応の状態に戻ります。
ただし、肺がんやCOPD(肺気腫)などは治療が必要です。

(2)「喫煙習慣(タバコを吸う習慣)」は環境である:
タバコの買いだめをしていませんか?
色々な場所にタバコやライターや灰皿が置いてありませんか?
タバコを吸える場所(パチンコ、飲み屋、喫煙コーナー)に近づいていませんか?
まずは「どうやったらタバコと縁を切れるのか」を考えてみましょう。

(3)「喫煙衝動(タバコを吸いたくて堪らない気持ち)」はニコチン依存による:
タバコが切れるとイライラするのは、脳内のニコチン受容体(神経のニコチンが作用する場所)でニコチンが不足するからです。
これを“ニコチン依存症”と言います。禁煙治療では、この「喫煙衝動」を抑えるために、保険治療(病院で処方)ではチャンピックスを、我々の薬局ではニコチン製剤(ガム、パッチ=貼り薬)が使われます。

(4)「禁煙」はライフスタイル:
ニコチン離脱症状(禁断症状)が一番苦しいのは、禁煙開始後3~7日間と言われています。
一般的には6~8週間で「喫煙衝動」は収まります。
タバコの無いライフスタイルが出来れば大丈夫です。
「禁煙」とはタバコを嫌いになることではありません。
“継続こそ力“と肝に銘じてください。

さて、「禁煙」に利用できる漢方薬ですが、例えばニコチンの離脱症状(イライラ、不安感、焦燥感)や呼吸機能の改善、さらにタバコの毒性で痛めつけられた身体のために証に合った薬方を利用しても良いでしょう。


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