COVID-19感染者の治療に日夜寝食を忘れてご活躍下さる医療者に感謝申し上げます。
落ち着きましたら、ご一緒に漢方を学び、来るべき第2波、第3波に備えて感染予防や感染直後を感知して初期消火し重症化を予防する漢方薬を上手に扱えるようになりましょう。
日本の漢方の基礎となる古典『
傷寒論』の序文に「私の身内は元から多く、200余人もあったが、建安紀年(中国の後漢末196年頃)から10年もたたないうちに、その2/3が亡くなった。10人の内7人は傷寒(伝染性の流行病)で亡くなった。そこで私は喪失感に沈み、一念発起し研究を重ねて『傷寒論』を著した。」とあります。
有名な葛根湯も載っていて、『傷寒論』には治療方法が刻一刻変化する病状に合わせて事細かく書いてあります。
養生法としても、「薬力が足りない時には熱いお粥を啜り、気持ちよく汗がかけるように、布団を被って、寝て居なさい。」ともちゃんと書いてあるのです。
COVID-19感染症は『傷寒論』の第6条「太陽病(病の始まりで)、発熱して咽が渇き、悪寒の無い者を
温病と為す。もし已に発汗して身に灼熱感がある者を風温と名ずく。」の如く、温病(運病カモね!)から風温(変化に富む熱病)に当たるのです。
温病は肺の経絡から病邪が侵入するので、 喉元の違和感や乾燥感に始まり、喉が渇きます。喉元で感知し適切な治療薬を用いて免疫系を応援出来れば良いのですが、油断すると、あっという間に、潤いが必要な肺が渇き、声がかすれ、灼熱感のある高熱となります。
高熱は生体がウイルスと戦う為に必要な熱なので、無闇に解熱剤で解熱させるのは、敵の思う壺。頭寒足熱で頭は冷やしても、産熱を応援する必要があります。
また、彼らは、自身のRNA情報を宿主の血管内で伝写して仲間を増やしたいので、病を得たら、栄養を付けずに、低タンパク食にして、兵糧攻めを狙ったら良いのです。
うまく伝写出来ないと血管内にゴミを残すので、瘀血処理も必要です。
食欲が無ければ、梅干し番茶で、塩分と水分を補い、熱が高い時には、熱々のお粥は必要なく、お素麺やバター無しトーストに野菜スープ、野菜の味噌汁でよいのです。
新型コロナウイルス君は初期に味を失わせているではありませんか! 味が無くてまずいものを戴く必要は無いのです。
敵を知って手懐け、早めにお引き取りいただきましょう。
参考にした文献 :月刊『漢方の臨床』第67巻・第4号
:東京新聞 新型コロナ関連記事
:日本経済新聞 新型コロナ関連記事
:朝日新聞 新型コロナ関連記事
:読売新聞 新型コロナ関連記事
小池加能拝
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