漢方相談Q&A

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漢方 よくある質問(Q&A)

ご質問に対するご回答

小児喘息は漢方でよくなりますか?

漢方薬は呼吸器のトラブルに対しても有効で、西洋薬を服用してもなかなか治まらないせきや長引く喘鳴、ぜんそく体質の改善などに、優れた効果を発揮します。


気管は呼気・吸気の通り道から気道とも呼ばれますが、気道とは文字通り「気の通り道」のことでもあります。

特に漢方では、気管が荒れたり損耗するなどして、気が痞える、気道が塞がるときに発作的症状が現れると考え、どのような状態で発作が起こるか(ぜんそくのおこる時期、症状が強く現れる時間帯など)をもとに、症状を改善していきます。


また外気と直に接する気管は、実はとてもデリケートな部分です。

特に小さな子どもの気管は未熟なために、外部からの刺激に弱く、内外からの刺激にも過敏に反応します。その多くは成長と共に鎮まっていきますが、小児特有のせきやぜんそく、あるいは皮膚疾患やアレルギー反応などは、「からだ全体の乱れ」にも影響されます。漢方では、からだの乱れは最も脆弱な部分にこそ強く現れると考える訳です。

繰り返しおきるせきやぜんそくでは、発作的な症状を鎮めるだけでなく。からだ全体を整えて症状が重くなるのを避けたり、症状の予防に努めることも大切です。実際にも、小児の長引くせきがお腹を整えることで改善したり、お年寄りの空ぜきが足腰の冷えを改善することで快方へ向かうなどの事例もあります。


せきやぜんそくを単なる悪者としてだけでなく、ある時にはからだから不要なものを追い出そうとする反応として、またある時には「からだの乱れ」のサインとして請けとめ、症状を自然なかたちで治めていく。それもまた漢方ならではの事と思います。

漢方 柿ノ木薬局(京都市左京区) 
宮川 貴夫

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