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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  イタドリ
 

 江戸時代は根茎を甘草と共に煎じて「冷飲子」として夏の清涼飲料水とした。名前の由来は「痛みを取る草」による。

イタドリ   イタドリ

別名・地方名 スカンポ、スカンコ
科 名 タデ科/ラテン語の科名 Polygonaceae
学名(植物ラテン名) Polygonum cuspidatum Sieb et Zucc.
英名 Japanese knotweed、Flowering bamboo
中国名 虎杖
生薬名 虎杖根(こじょうこん)
出 典 名医別録(502年)
生育場所 山野や路傍に自生する。特に川の流域など土地の肥えた所に多い。
薬用部位と採集時期 根(虎杖根)。10~11月。
調整法 水洗いし、天日乾燥する。
主な成分 ポリゴニン、ポリダチン、レスベラトロール、エモディン、フィスシオン、クリソファノールを含む。
効能・効果 通経、利尿、緩下剤
薬効と使用方法(常用量) 【1】虎杖根に甘草を加えて琥珀色になるまで煎じ、冷やして茶代用としたものは「冷飲子」と言い、咳、渇きをとめるので夏の飲物として最適である。

【2】虎杖根を1日5~20g煎じて服用すれば健胃、緩下、利尿、通経剤として消化不良、老人・婦人の常習使秘、浮腫、神経痛、リウマチ、肋膜炎、尿閉、夜尿症、膀胱炎、膀胱結石、婦人病、月経困難、喘息、風邪などに効果がある。また血糖値を下げる作用があるので糖尿病にも効果がある。

【3】煎液で罨法すればヒョウソに効果がある。

【4】新芽を煎じて服用すれば解熱剤となり、またリウマチにも効果がある。

【5】根を風呂に入れて浴湯料とすれば湿疹に効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) 常用量では問題はないが、蓚酸が多いので食べすぎには注意しましょう。
薬食健康法 春に伸び出すタケノコ状の若い茎を折り採り、皮をむいて生食、または塩で揉んでサラダにしたり、漬け物とする。特に少し酢を垂らし、マヨネーズ和えにすると美味しい。イタドリの味は、料理の腕しだいです。
4~6月、若い茎を折りとり、熱湯で茹で、あるいは重曹を入れて茹で、或いは少量の塩を入れて茹で、流水にさらし、酢のもの、煮ひたし、納豆あえなどに。皮をむいてから、さっと熱湯をくぐらせるか、熱湯をかけて2分間ほどおいて、冷水にとり、6~7時間水にさらす方法でも、下ごしらえができる。
これらを二杯酢、三杯酢、酢味噌和え、油炒めとする。ごま油で炒め、醤油と化学調味料で味付けして、すりごまを入れるとおい。
若い茎のカラシ醤油漬けも美味しい。皮をむいて塩漬けとして置き、随時、塩抜きして使うと良い。
軟らかい葉は、天ぷらにできる。

イタドリのごま油炒め 
春、手で折ると、ぽんと折れる所から採集する。曲げておれない物は繊維が硬くなっており、食べにくい。強い酸味をとるため、皮を剥いて短冊切りにし、茹でる。水に一昼夜ほどさらしてから、ごま油で炒め、醤油と化学調味料で味付けする。最後にすりごまを入れると美味しくいただける。

イタドリの芽先のフライ
【1】葉つきの芽先5、6㎝(大きく生長した物でも先端部を採集すると良い)をとり、洗って、水を切り、小麦粉と粉チーズを振る。
【2】①を市販のトンカツソースにくぐらせて、パン粉をまぶし、中温の油で揚げる。チーズソースがイタドリの酸味をまろやかにします。

イタドリのジュース
イタドリをジューサーで搾ったジュースは、数日置けば、美しいピンクの液になる。これを、料理素材として使う。ハチミツを溶かして炭酸水で割って飲むと美味しい。
栽培の必要性と難易度 いたる所に野生しているので、特に栽培は必要ないが、苗を植える場合は、春から秋の間、種を播く場合には3~4月が適期。
備 考
(アドバイス)
葉は煙草の代用となる。
解説(トピックス) イタドリの根にエイズウイルス活性が認められたことが報告されている。
応 用 薬用・食用
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