きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。 病気と漢方 オオバコ 種子は踏まれると発芽がよく、車や人の通る道ばたに良く生えるので車前がついた。 別名・地方名 カエルッパ、スモウトリグサ 科 名 オオバコ科/ラテン語の科名 Plantaginaceae 学名(植物ラテン名) Plantago asiatica Linn. P. arenarica Waldst. & Kit. P. ovata Forssk. 英名 Asiatic plantain, common plantain, psyllium(P. Asiatica), French psyllium(P. arenarica), ispaghula(P. ovata) 中国名 車前 生薬名 車前草(しやぜんそう)、車前子 出 典 神農本草経(217年) 生育場所 山野、路傍に自生する。 薬用部位と採集時期 全草(車前草)は7~8月。種子(車前子)は9~10月。 調整法 全草を引き抜き、根を取り去り、水洗いして天日乾燥、または花穂を取り、天日乾燥して種子を集める。 主な成分 アウクビン、プランタギニン、ホモプランタギニン、ウルソール酸、ヘントリアコンタン、β-シトステロール、アスコルビン酸、クエン酸などを含む 用法・用量 1日2.5~10gを1日2~3回 薬効と使用方法(常用量) 【1】全草を1日10~20g煎じて服用すれば鎮咳、健胃、強壮剤として効果がある。 【2】種子を1日3~10g煎じて服用すれば白内障(しろそこひ)、鳥目、目の充血、視力減退など眼病一般に効果がある。 【3】種子を煎じて服用または茶代用とすれば消化不良、下痢、赤痢、便秘、胃腸病、心臓病、肺結核、肋膜炎、蓄膿症、遺精、関節痛、ノイローゼ、神経衰弱などに効果がある。また、こしけ、子宮の各種疾患、血の道、冷え性などの婦人病一切に効果がある。さらに抗脂肝作用もある。せん液で眼を洗浄すればトラホームに効果がある。 【4】種子を煎じて服用または粉末として服用すれば強壮、止瀉剤となり、慢性便秘、十二指腸潰瘍、動脈硬化、慢性肝炎、尿閉に効果がある。 【5】全草または種子を煎じて服用すれば鎮咳、去痰、利尿剤として風邪、百日咳、喘息、腎炎、膀胱炎、尿利減少、浮腫、尿毒症に効果がある。 【6】生根汁または生葉汁でうがいをすると咽喉炎に効果がある。 【7】全草の絞り汁を内服すると腸の働きを調える。また絞り汁に酒、塩を入れてわかして飲めば血尿、排尿痛、遣精に効果がある。 【8】生葉をあぶって腫物、麦粒腫にはると膿を吸い出す。また生葉をそのまま、または塩でもんではると切り傷の止血、肋膜炎などに効果がある。 使用上の注意(副作用、相互作用など) 種子の粉末は少なくとも250mlの液体とともに服用すること。腸障害には禁忌。医薬品を服用した場合は少なくとも1時間以上は間をあけて服用すること。 インスリン依存型糖尿病患者はインスリン量を減らす。 薬食健康法 若葉をテンプラ、お浸しなどにして食用とする。 オオバコのふりかけ 【1】オオバコの花穂と葉はさっとゆで、花穂はしごいて茎を除く、葉はみじん切りにする。 【2】塩コンブ、紅ショウガのみじん切り、チリメンジャコをゴマ油でいりつける。 【3】①としょうゆ少々を混ぜ火を止める。 オオバコ茶 春から秋まで、全草を抜きとり、土と葉の汚れを洗い落とし、風通しのいいところに、陰干しに吊るして、カラカラに乾燥したら、長さ2cmほどに切り、かるく炒って、急須に入れる。蒸し器で、2分間ほど蒸してから刻み、日光にあてて乾燥しても良い。 オオバコのふりかけ 採取時期は9月ごろ。花穂をつみとり、きれいに洗ってから天日に干すと、次々に種が飛び出してくる。2~3日すると出なくなるので、花穂を除き、種だけを集める。この種子に1/5から同量の塩を加え、油けのないフライパンで焦がさないように香ばしくいる。このオオバコのふりかけを、毎日ティスプーン1~2杯、ごはんにふりかけて食べる。 栽培の必要性と難易度 野生品が沢山あるので栽培は必要ない。 備考(アドバイス) 類似植物のトウオオバコやへラオオバコなども同様に用いる。 解説(トピックス) 流行のオオバコダイエットも、水で約四十倍にも膨れる種子の粉末で、食べて満腹感を得る。 応 用 薬用・食用・茶用 オオバコの購入は、お近くの漢方相談薬局・薬店へ。 ページトップへ 傍にある雑草も、薬草かもしれません。 薬草を使ってお悩みの症状を和らげます。