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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  オトギリソウ
 

 オトギリソウの名の由来は、「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)(1713)」に書かれています。それは、花仙院の時代(平安時代)に晴頼という鷹匠が、薬草を用いて鷹の傷を治すことで有名でした。しかし、薬草の名は秘密にして決して口外しませんでした。ある日、弟がその薬草の名を他人に漏らしてしまったので、これを知った晴頼は怒って、弟を切ってしまいました。そのときに庭に栽培していた薬草に弟の血潮が飛び散り、その跡が葉に暗点として残のこり、オトギリソウの名がついたと言われています。
実際に、葉の絞り汁は鳥類の諸病の特効薬となります。

オトギリソウ   オトギリソウ

別名・地方名 オトギリス
科 名 オトギリソウ科/ラテン語の科名 Guttiferae
学名(植物ラテン名) Hypericum erectum Thunb.
英名 Common St. John’s Wort (H. perforatum)
中国名 小連翔、小連
生薬名 小連翔(しょうれんぎよう)
出 典 大和本草(1709年)
生育場所 山野、路傍の日当たりの良い所に自生する。
薬用部位と採集時期 全草(小連麹)。9~11月。
調整法 開花中に根元から刈り取り、陰干しにする。
主な成分 タンニン、ヒペリシン、クエルセチンなどを含む
用法・用量 1日7~14g
薬効と使用方法(常用量) 【1】生薬汁または煎液を外用すれば切り傷、打撲傷、腫物に効果がある。また筋骨痛、たむし、湿疹、ひょうそ、リウマチ、咽喉カタルに効果がある。

【2】小連翅を1日に15g煎じて服用すれば、収斂(しゅうれん)、止血、うがい薬として吐血、喀血、子宮出血に効果がある。また咽喉痛、頭痛、婦人の腰腹痛、黄疸、浮腫、肺病、神経痛、心臓病、リウマチ、咽喉カタルに効果がある。

【3】花のアルコールチンキまたは花をゴマ油に漬けたものは切り傷、かぶれ、耳の病に塗布すれば効果がある。

【4】小連翅を浴湯料とすればリウマチ、痛風、神経痛に効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) ヒペリシンは黒紫色素で、紫外線を強く吸収する。オトギリソウを食べたウシ、馬、羊などの家畜が日光に当たると強い皮膚炎を起こし脱毛することがあるので、色白の人が服用した場合、過度の日光に当たるのは避けたほうがよい。
栽培の必要性と難易度 日当たりの良いところに播種すれば生育はよい。
解説(トピックス) 葉を太陽に透かして見ると、黒点のこまかい油点が散在している。オトギリソウの仲間には明点と黒点があって、その油点の種類と葉肉中の分布により、種類が異なる。
応 用 薬用
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