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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  ビワ
 

 山野に自生するが、果樹として庭または畑で栽培される。

ビワ   ビワ

別名・地方名 無憂扇
科 名 バラ科/ラテン語の科名 Rosaceae
学名(植物ラテン名) Eriobotrya japonica Lindl.
英名 loquat
中国名 枇杷、枇杷葉、枇杷花、枇杷核、枇杷根
生薬名 枇杷、枇杷葉
出 典 名医別録(502年)
生育場所 山野に自生するが、果樹として庭または畑で栽培される。
薬用部位と採集時期 十分に成長した新葉は5~6月または11~12月。種子は6月。
調整法 新葉を採集し、乾燥する。採集後7~8ヶ月たったものを使用する。毛は。粘膜を分泌する薄膜への刺激を避けるために除去すべきである。種子は採集し、乾燥する。
主な成分 花には精油、オリゴ糖を含む。種子にはアミグダリン(0.06%) 、セリルアルコール、アミノ酸、4-メチレン-DL-プロリン、trans-4-ヒドロキシメチル-D-プロリン、cis-4-ヒドロキシメチル-D-プロリン、ステロール、葉には精油のネロリドール、ファルネソール、α-ピネン、β-ピネン、カンフェン、ミルセンリナロール、アミグダリン、ウルソール酸、オレアノール酸などを含む
効能・効果 健胃、消炎、下痢止め、利尿、鎮咳剤とする
用法・用量 枇杷葉は4.5~12.0g。生の葉は15.0~30.0gを茶剤とする
薬効と使用方法(常用量) 【1】葉(枇杷葉)を1日に5~10g煎じて服用すれば清涼剤として暑気あたりに効果がある。また咳止めとなり、胃腸虚弱に効果がある。葉を使用するときには葉の裏に生えている毛を、ふきんなどでふき取って用いる。

【2】生葉の裏面の細毛を除き、温めて熱いうちにはると肩こり、身体の調子の悪い時に効果がある。生葉は冷えると熱いものと変える。

【3】枇杷葉を1日5~10g煎じて服用すれば鎮咳、鎮痛、利尿、健胃、止瀉、鎮嘔剤として食中毒、下痢、浮腫、腎臓病、萎縮腎、ネブローゼ、夜尿症、尿閉、腸炎、胃アトニ一、風邪、肋膜炎、肺結核に効果がある。

【4】葉の煎液で湿布あるいは浴湯料とすれば湿疹、ただれ、かぶれ、あせも、美容、神経痛に効果がある。

【5】種子を煎じて服用すれば鎮咳、去痰、健胃剤となる。種子の粉末を服用すれば潰瘍によい。種子をつぶしてつければ虫刺されに効果がある。

【6】葉をアルコールに浸した液(枇杷葉酒)を塗布すれば打ち身、ねんざに効果がある。枇杷葉酒を服用すれば疲労回復、食欲増進に効果がある。

【7】枇杷花を5~10gを煎じて服用すれば咳を止め、のどを潤し、風邪に効果がある。

【8】枇杷根を煎じて服用すれば咳を止め、関節の疼痛、肝炎に効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) 長期の使用は不可。定められた用量を超えないこと。
薬食健康法 ビワの実味噌
【1】ビワの実をタワシで洗って、種子を取りだし、当量のみりんとともにミキサーに2分かける。
【2】厚手の鍋に①と同量の味噌、ねりゴマ少々を入れ、中火でよく練る。
【3】できたビワ味噌は、焼き魚、焼いた鶏肉、厚揚げ、ナス、生のキュウリ、大根、ゆで菜にかけて頂く。和え物やソースなどにも利用すると良い。

ビワの葉茶
【1】成葉の毛をこすり落とし、2cm幅に切る。
【2】5枚の葉を、1.8Lの水に入れ、約1時間煮ると、淡黄褐色になる。
【3】さめてから再度煮ると美しい赤色にかわる。

栽培の必要性と難易度 種子を播種すれば10日前後で発芽し、1年で1m以上になるが果実がなり始めるには約9年かかる。しかし、花芽のついた枝を挿し木にすれば次の年から収穫できる。また、7月に枝を、環状剥皮して、水苔を巻き、その上からビニールを巻いて取り木にする。10~11月に植え付け(鉢植え)。日覆いし、水を沢山与える。
応 用 薬用・食用・酒用・茶用
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