きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。

病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  キハダ
 

 コルク皮を除いた樹皮が黄色い色をしていることから、名付けられた。

キハダ   キハダ

別名・地方名 黄肌、蘖木
科 名 ミカン科/ラテン語の科名 Rutaceae
学名(植物ラテン名) Phellodendron amurense Rupr.
英名 phellodendron bark, amur cork tree
中国名 黄柏
生薬名 黄柏(おうばく)
出 典 神農本草経(217年)
生育場所 山野に自生するが、樹皮をとるため植林もされる。
薬用部位と採集時期 樹皮(黄柏)。晩春~初夏。
調整法 枝または幹を切って樹皮をはぎ、踏んでコルク皮を除き、十分に乾燥する。夏の土用のころには、楽に外皮を剥いで、キハダの黄色い内皮を採取できる。
主な成分 樹皮はベルベリン、ヤトロリジン、マグノフロリン、フェロデンドリン、カンジシン、パルマチン、メニスペリンなどのアルカロイドのほかオウバクノン、オウバラクトン、ジクタムノリド、オウバクノン酸、ルミケルレイン酸
効能・効果 苦味健胃整腸剤、止瀉剤として用いるとともに、鎮痛、抗菌作用を目的に外用される
用法・用量 1日4.0~12.0g
薬効と使用方法(常用量) 【1】樹皮を煎じ洗眼すると目の充血、ただれ目、結膜炎その他の眼病に効果がある。

【2】樹皮の粉末(半分をいり、半分は生のままで混合して用いるほうがよい)を水または酢で練ってはるか、濃煎液で湿布すれば打撲傷、火傷、股ずれ、扁桃炎に効果がある。

【3】樹皮を1日10g煎じて服用または粉末を1日1g服用すれば苦味健胃、強壮、整腸、殺菌、消炎、収斂剤として細菌性腸炎、腸内異常醗酵による下痢、消化不良、食欲不振、胃けいれん、胃アトニー、胃炎、十二指腸潰瘍、大腸カタル、腹痛、肺炎、肺結核、二日酔、貧血、子宮出血、るいれき、よこねに効果がある。

【4】粉末を水または酢で練ってはれば神経痛、リウマチ、ねんざ、るいれき、腰痛、火傷、打ち身、湿疹、水虫、しらくもに効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) 妊娠中は服用しない。含有ベルベリンには心臓機能を低下させる作用を有するため、心臓機能に問題のある場合は服用に注意を要する。
薬酒 【1】完熟果か、まだ汚緑色の未熟果を、同量か、2倍量のホワイトリカーで、漬けるとリキュールができる。濃赤褐色に仕上がる。未熟果は6ヵ月以内に、容器から引き上げる。完熟果も1年以内に引き上げるほうがいい。
【2】黄柏(内皮)を容器に入る大きさに刻み、3~5倍量のホワイトリカーで漬けておくと、健胃整腸リキュールになる。
栽培の必要性と難易度 果実を洗い、種子だけとして、植えると苗が得られる。
備考(アドバイス) 市販されている「陀羅尼助」、「お百草」、「練熊」などは、黄柏エキスから作られたもので、胃腸薬や腹痛の妙薬として市販されている。
染料 樹皮を黄色染料として用いる。
応 用 薬用・染料
  ページトップへ ページトップへ

◎薬草別検索
  傍にある雑草も、薬草かもしれません。
◎症状別検索
  薬草を使ってお悩みの症状を和らげます。

TOP