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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  クズ
 

 奈良県国栖(くず)の地名による。

クズ   クズ

別名・地方名 ウマフジ、クツバカズラ
科 名 マメ科/ラテン語の科名 Leguminosae
学名(植物ラテン名) Pueraria lobata(Willd.) Ohwi
英名 kudzu(P. lobata), mealy kudzu(P. thomsonii)
中国名 葛根
生薬名 葛根(かっこん)、葛花
出 典 神農本草経(217年)
生育場所 山野、路傍に自生する。
薬用部位と採集時期 根(葛根)は秋~冬。花(葛花)は夏。葉は必要な時。
調整法 根を掘り取り、水洗いし、外皮を除き、サイコロ状または板状に切って天日乾燥する。冬期は凍らないように注意する。
主な成分 プエラリン、プエラリン-7-キシロイド、ダイゼイン、ダイジン、カッコネイン、プエラロールなどを含む
効能・効果 発汗、解熱、鎮痙剤として風邪、神経痛などに用いる
用法・用量 1日4~10g
薬効と使用方法(常用量) 【1】葛花を1日に15g煎じて服用、または粉末として服用すれば二日酔いその他の酒毒、諸毒に効果があり、また血便、下痢便を治す。日本の葛の花は効果があるが、中国産のものは効果がないので注意を要する。クズの花の乾燥粉末を蜂蜜で5mm大の丸薬にして、常時服用すると黄疸、肝炎、肝硬変の改善薬にもなる。

【2】葛根を1日に3~10g煎じて服用すれば発汗、解熱、鎮痛、緩和、清涼剤として口渇、嘔吐、頭痛、風邪、項背強痛、血の道に効果がある。生根汁も同様に効果がある。

【3】生根汁を飲むと食中毒、薬の中毒や酒を飲んで吐血するのに効果がある。

【4】青葉汁は切り傷に外用して効果がある。また杯1杯ずつ服用すると糖尿病に効果がある。

【5】葛花とアズキの花を同量粉末として飲めば酒に酔わなくなる。

【6】葛粉を湯でとき、砂糖を加え、飲むと乳汁不足に効果がある。

【7】葛粉を散布剤として塗布すればただれに効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) 適切に使用する場合、安全に摂取する事が出きる。
薬食健康法 若葉、若芽(蔓の先端部)は生のまま油炒めや天ぷらとしたり、塩茹でして(皮を剥き)、緑色の茎をサラダにしたり、和え物、酢の物、炒め物、煮付けとしてたべる。また老葉は乾燥粉末として振りかけとする。
花と蕾は、熱湯をさっとくぐらせ、甘酢、三杯酢、辛子あえなどにしたり、天ぷら(かき揚げ)にする。また塩漬けとして食べる。
葛の根より採られたデンプンは葛粉として和菓子の原料としても有名。

クズの花ご飯
【1】クズの花は幼虫やカメムシなどの虫がついていないかよく調べながら、房から外して洗う。
【2】熱湯で30秒ほどゆで、梅酢に漬けと1時間ほどで鮮やかな紅色に戻る。
【3】クズの芽先とまだ開ききらない小さめの柔らかい若葉を摘み、ゆでてみじん切りにし、塩一つまみでもみ込む。
【4】温かいご飯に③を混ぜ、いただく直前に梅酢に漬けた花を散らす。

クズの葉の巻き揚げ
春から秋まで、つる先の柔らかそうな葉を摘む。生のときの青臭さは、揚げると甘くて香ばしい味に変わる。
【1】広くて柔らかい葉を選び、洗って小麦粉をはたく。
【2】山イモのすりおろした物にクズ粉と塩少々を混ぜる。他にナッツやドライフルーツ、陳皮、イカ、エビ、カツオ、シャコ、ニンジン、ゴボウなどの歯ごたえのあるものをいくつか選び、刻んで混ぜる。
【3】葉の上に②の具を大サジですくって乗せて葉で巻き込み、160度くらいの低めの温度で揚げる。

クズの花寄せ
上の衣に粉を足して固めにする。クズの花のほか、ミカンや月桂樹など香りのよい葉、子エビ、クルミなどを刻んで混ぜ、一口大に揚げる。
栽培の必要性と難易度 根から澱粉をとるため以外は、野生品が沢山あるので栽培の必要はない。
備考(アドバイス) 日本と中国では葛の原植物が違い、成分も違うので、中国産は日本の葛花の様には効果がない。
応 用 薬用・食用
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