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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  ドクダミ
 

 解毒、痛み止め効果から「毒痛み」が転化したもの。また、十の薬効があるというのでジュウヤクともいう。

ドクダミ   ドクダミ

別名・地方名 ドクダンソ、イシャコロシ
科 名 ドクダミ科/ラテン語の科名 Saururaceae
学名(植物ラテン名) Houttuynia cordata Thunb.
中国名 魚腥草
生薬名 十薬(じゆうやく)、じゅう菜
出 典 名医別録(502年)
生育場所 原野、山林の湿地に自生する。
薬用部位と採集時期 全草(十薬、じゅう菜)。6~9月。
調整法 盛花のころ、少し白根を付け、全草を採集し、陰干しとする。
主な成分 デカノイルアルデヒド、ラウリルアルデヒド、メチル-n-ノニルケトン、α-ピネン、リナロール、カンフェン、イソクエルシトリン、クエルセチンなどを含む
用法・用量 1日9~15g
薬効と使用方法(常用量) 【1】生薬を蒸し焼きにして、泥状の軟膏としたものは腫物、にきび、ねぶと、ひょうそ、面疔などの膿の吸い出しとして効果がある。吹き出物に全草の黒焼を飲んでも良い。

【2】十薬を1日10~40g煎じて服用または茶代用とすれば緩下、利尿、駆虫剤となり解毒、抗菌、抗カビ性があるので、各種化膿症、蓄膿症、腫物、胎毒、ピリン疹、月経疹、腎炎、膀胱炎、尿道炎、夜尿症、子宮や膣部の炎症、冷え性、高血圧、動脈硬化症、狭心症、肋膜炎、神経痛、風邪、頭痛、のぼせ、胃酸過多症、胃下垂、胃アトニー、便秘、痔疾、痔瘻、皮膚病に効果がある。脳病一切にも良い。原因不明の病気には煎液を服用すると良い。胎毒のある乳児には、母親がドクダミを煎じて服用し、乳を飲ませると良い。

【3】生葉をもんではるか、生葉汁を塗布または煮詰めて軟膏として塗布すれば化膿症、にきび、湿疹、痔、腫物、ひょうそ、いんきん、たむし、その他の皮膚病、打ち身、切り傷、蓄膿症、臭鼻症、耳だれ、中耳炎に効果がある。蓄膿症、臭鼻症には生葉を塩で揉んで鼻に詰めると更に良い。煎じて服用しながら行う方がよい。

【4】生葉汁または生葉を煎じて服用すれば糖尿病に効果がある。また生葉汁は剃刀負けなどによい。

【5】煎液で洗浄または塗布すればトラホーム、痔、疥癬、たむしに効果がある。

【6】生葉のジュースを作り、約5~6分の一量の蜂蜜を混ぜ、約3カ月間、冷暗所に保存する。2カ月ごろより時々見て、酒が出来ていれば服用する。上部に生じるカビ、および下部の沈澱物は捨てる。長期間放置すれば発酵が進みすぎて酸っぱくなる。ドクダミ酒を服用すれば強壮剤となり、生葉、乾燥葉のすべての薬効がある。

【7】痔疾に、生の根の絞り汁を飲むとよい。

【8】浴湯料として入浴すると、痔疾、腰痛、タムシ、コシケ、冷え性、美肌に効果がある。

ドクダミの青汁化粧水
ドクダミの絞り汁は、絞った直後は、独特の強いにおいがしますが、冷蔵庫の中に1~2日置いておけば、においはほとんど気にならなくなります。早くにおいを飛ばして使いたい人は、電子レンジにかけて30秒から1分程度、加熱するといいでしょう。
この絞り汁に、グリセリンとレモン汁、または日本酒を混ぜたら、ドクダミ化粧水ができあがります。グリセリンとレモン汁は、ドクダミの絞リ汁の10%、日本酒ならドクダミの絞り汁と同量を加えます。
例えば、ドクダミの絞り汁が60mlなら、6gのグリセリンと6gのレモン汁、また日本酒の場合は60mlを加えます。レモン汁は、生レモンを自分で絞ります。そうして、ボールにドクダミの絞リ汁とグリセリンとレモン汁を入れて、スプーンなどでしっかりかき回せば、ドクダミ化粧水の出来上がりです

生葉で作るドクダミ化粧水
ドクダミの生葉を使う、最も基本的な作り方を紹介します。しばらくは茶色く濁っていますが1~2週間ほどしてからこすと、綺麗な琥珀色になります。
【1】採取した生のドクダミの葉(100~150枚)を、よく水洗いし、清潔なふきんでていねいに水気をふき取る。
【2】ドクダミを包丁で細かく刻む。
【3】すり鉢でドクダミを丹念にすりつぶし、青汁を取る。水気不足で青汁がなかなか取れないときは、ホワイトリカーを分量の半分(90ml)加えてからすりっぶすとよい。
【4】すりつぶしたドクダミをふきんで絞る。
【5】絞った汁を茶こしなどでこして、きれいな青汁を取る。
【6】ガラス製の清潔な広口瓶に、ドクダミの青汁を入れる。
【7】この青汁にホワイトリカー(180ml)を加えて、よく混ぜ合わせる。
【8】ふたをして、中身や作成年月日などを記入した紙片を貼り、冷暗所に保存する。
【9】1週間から10日くらい置いてから、植物油(小麦胚芽油、ゴマ油、オリーブ油など)を少量加えて出来上がり。

朝晩の2回と入浴後などに、適量を手のひらやコットンに取り、パタパタとはたくように顔につける.冷蔵庫に保存し、使うとき容器をよく振るようにすると長持ちする。

乾燥葉で作るドクダミ化粧水
ドクダミ化粧水は、生葉だけでなく、乾燥葉でも作ることができます。完成までに若干時間がかかります。効果も生葉に劣りません。
【1】清潔な大型のガラス製広口瓶(容量2L以上)に、ドクダミの乾燥葉(70~80g)を入れる。
【2】その容器に、ホワイトリカーを1.8Lを一気に流し込む。
【3】ふたをして、中身や作成年月日などを記入した紙片を貼り、冷暗所に2~3ヵ月保存。ときどき瓶を振って中身をなじませる。
【4】 2~3ヵ月後、ふきんなどでこして、カスを取り除き、大きめのボウルに入れ替える。
【5】ふきんをよく絞って、カスをきれいに取り除いておく。
【6】ボウルから、小さめの容器に、茶こしでこして入れ替える。
【7】植物油(小麦胚芽油、ゴマ油、オリーブ油など)を少量加え、出来上がり。飲用する場合には植物油は加えない。
【8】ふたをしっかり閉め、冷暗所に保存。中身や作成年月目などを記入した紙片を貼っておく。

薬食健康法 若葉や若い茎の先をテンプラ(高温でカラッと揚げると匂いが少ないが冷えると又臭うので熱々を食べる)とするほか、茹でて、半日程度水に晒し、臭気が無くなった物を油炒め、和え物、酢の物、酢味噌和えなどとする。臭気が気になる人は味噌和えや酢味噌和えにすると良い。根は茹でて水に晒し、キンピラ風に炒める。
栽培の必要性と難易度 根茎を採集し適当な長さ(3cm以上)に切り、灰をまぶして半日間日陰に置いた後植え付ける。水と肥料が豊富であれば高さ1m近くにもなる。
応 用 薬用・食用・浴用
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