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寒い日が続く冬。
そんな時期に気をつけたい「血圧」のお話しをしたいと思います。
心臓が血液を全身に送るとき、血管の壁には内側から圧力がかかります。 これが血圧です。
血液は、心臓のポンプ作用によって動脈を通り、心臓に戻ります。
血液を送り出す際の、心臓が収縮した時に血管にかかる圧力が「上の血圧」、血液が心臓に戻ってきて、心臓がふくらんだ時の圧力が「下の血圧」です。
高血圧といわれるのは、上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上で、上下どちらかがこの値以上の場合です。
低血圧の数値は、上の血圧が100mmHg未満、下の血圧が60mmHg未満です。
高血圧は「静かなる殺人者」
日本人の4人に1人は高血圧だといわれています。
高血圧が怖いのは、最初はほとんど自覚症状がないのに、そのまま放置しておくと、動脈硬化(血管がボロボロに)が進み、ついには破裂したり、詰まったりして、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、腎不全など、命をおびやかす病気をもたらすことです。俗に、高血圧が「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼ばれるゆえんです。
低血圧は「見えない病気」
若い人に多いのが低血圧、高血圧にくらべ「命に別状はない」と医療機関では相手にされないことが多いようです。
実際、血圧が低くても日常生活に支障を感じなければ、まったく問題はありませんが、めまいや立ちくらみ、頭痛や吐き気などの症状をともなう低血圧の場合は、何か別の病気が原因かも知れません。
また、病気がなくても、本人にとって非常に辛い症状がある場合は、生活に支障が出ますので、治療や生活習慣の見直しが必要です。
血圧を正常に保つために心がけたいこと~高血圧になりやすい人は
チェックしてみて下さい。
□ 濃い味付けの料理が好き
□ 愛煙家である
□ 太っている
□ 毎日、酒を飲み過ぎる
□ ストレスの多い毎日
□ 近くでも車に乗ってしまう
□ 糖尿病である
□ 尿酸値が高い
□ 両親とも高血圧
3つ以上、心当たりのある人は高血圧のリスクがあるといっていいでしょう。
高血圧は、複雑な要因が絡み合ってなると言われますが、血管に長い間圧力が加わり、弾力が失われ硬くなった状態(動脈硬化)と密接な関係にあります。
血管を硬くしたり収縮させたりする食事や生活習慣、ストレスにさらされ続けていると、いつの間にか高血圧になり、ふとした弾みで血管が破裂しないとも限りません。
特に下の血圧が90以上と高い人は要注意。
心臓が広がっているときにも血管にかなりの負担がかかっているわけで、血管の弾力性が失われている証拠。動脈硬化がかなり進んでいます。
血圧を正常に保つために心がけたいこと~低血圧になりやすい人は
チェックしてみて下さい。
□ 女性である
□ 毎日、デスクワークで座りっぱなしの仕事
□ なで肩でやせている
□ 食べ物の好き嫌いが多い
□ 胃下垂など内臓の働きが弱い
□ 運動は嫌い
□ 体温がいつも低い
3つ以上、あてはまる人は血圧が低いのではないかと思われます。
女性は女性ホルモンの作用でもともと血圧は低くなりがち。
特に下半身の筋力がない人は、低血圧になりやすいようです。
ただし、低血圧の人には動脈硬化はほとんどないと考えてよく、心臓や腎臓に負担がかかることもないので、一般的には高血圧の人より長生きのようです。
ただ、血圧を上げるホルモンの分泌や神経系の反応がうまく働かないために、だるい、めまいがする、不安になる、など心身のいろいろな部分に不快な症状が出がちです。
健康に長生きするために、血圧管理から
最近よく言われる血管年齢ということも、血圧の管理の重要性から大切なことです。
そして食事をはじめ、生活を改善することで、血圧も正常に戻せる場合が多いのです。
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