薬剤師の職能のひとつに「学校薬剤師」があり、私も地元の小・中学校、幼稚園を担当しております。主に生徒を取り巻く環境衛生の検査をしており、そのひとつに“照度(教室の明るさ)”があります。
照度が低い学校ほど、視力の悪い生徒が多い という統計がありますが、精神面においても明るい環境は脳の代謝に良い影響を与え(集中力アップ)、活動能力も活発になると言われています。
大手電機メーカーが、認知症患者に適切な照度を与えると認知の進行速度を抑える という実験結果を報告しています。
照度(明るさ)は大切ですが、最近はパソコン・スマホのブルーライトによる目の健康被害が増加しています。
眼精疲労も慢性化すると頭痛・肩こり等 体全体に悪影響をもたらします。眼の悩みには「ルテイン」というサプリが有名ですが、漢方では枸杞子(クコの実)、菊花、石決明(アワビの貝殻)等が良く使われます。飲みやすい丸剤もありますのでご相談くださいませ。
食欲の秋~美味しいものが出回る季節になりました。ところが夏バテの影響で食欲が今ひとつ という方がおられます。
しかし栄養源として最低限タンパク質は摂らなければなりません。 そんな時 胃腸に負担をかけずに良質のタンパク質が摂れる “高野豆腐”をご紹介します。 高野豆腐の主成分はタンパク質と脂質で、タンパク質は一般豆腐のなんと7倍! 脂質は8倍もあります! そのタンパク質もレジスタントプロテインと呼ばれ 腸内環境を整えコレステロール値を下げる効果が期待できます。脂質も8割が不飽和脂肪酸でこれも中性脂肪値を下げる効果が期待できます。 また 女性にうれしい“大豆イソフラボン”(女性ホルモンに似た働きをし更年期症状を和らげます)や動脈硬化予防が期待できるレシチンも入っています。 その他にもカルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラル類、ビタミンB1、B2、ビタミンE(血行促進)、食物繊維なども豊富に含まれています。 肉や魚の動物性タンパク質も大切ですが、胃腸にやさしい植物性タンパク質も合わせて摂りましょう。 当店では胃腸を整え、消化を助ける漢方薬を症状により調合しております。ご相談くださいませ。 |
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更新日: 2022/09/06 |
熱中症予防のひとつに水分補給がありますが、注意点がいくつかあります。
単に水をがぶがぶ飲むと、胃がチャポチャポして胃の機能低下を招き、 水分は体内に吸収されません。 できればイオン飲料やOS-1等がおすすめです。 ただ塩分(Na)、糖分が多いのでチビチビ少しずつ飲みましょう。 (がぶがぶ飲むと一過性の血圧上昇・血糖上昇を招くことも) そして キンキンに冷やさないこと! 実は夏場は体表は暑く感じますが逆に 体内は冷えています。冬より夏の方がお腹をこわし易いのはそのせいです。 以前は夏には腹巻をして予防したものです。 水分については、私のおすすめはウリ科の食物(スイカ・きゅうり・ゴーヤ等)です。 適度な利尿作用があり胃腸に負担をかけずに体内に吸収されます。 甘さも自然の糖分ですので食べ過ぎない限り大丈夫です。 おかずレシピではゴーヤチャンプル(苦瓜)がおすすめ! 適度な苦みは体内のこもった熱を取り去り、豚肉のビタミンB1は夏バテ予防に つながります。 漢方薬では「 体内の水分を調節する機能があり、のどの渇きを癒してくれ熱中症の予防にも 使われます。 |
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更新日: 2022/07/22 |
タンパク質は、内臓・筋肉等 体の重要な組織をつくっています。
そのタンパク質を構成しているのがアミノ酸です。 このアミノ酸は身体の約20%を占めており“身体を動かす”活動の源になっています。 我々日本人はこのアミノ酸を上手に食事に取り入れてまいりました。 朝の和食の定番といえば、何と言っても「豆腐のお味噌汁」! (豆腐も味噌もどちらも原料は大豆タンパクです) 狩猟民族である欧米人は動物性タンパクとの相性が良く、我々農耕民族である日本人は植物性タンパクとの相性が良いと言われてきました。 その代表格が大豆タンパクであり、豆腐の味噌汁は最高の組み合わせになりますね! 特に今回は出汁にもこだわってカツオ出汁のお味噌汁に注目してみましょう。 良質なタンパク質の指標としてアミノ酸スコアがありますが、 カツオ節はアミノ酸スコア100点満点。そして大豆も同じく100点満点です! アミノ酸の中でも特に大切な必須アミノ酸(9種類)も カツオ節、大豆共に全部入っています! 豆腐・お味噌・カツオ節のトリプルパワーをいかした豆腐のお味噌汁は まさに朝の和食の王様ですね。 当店ではカツオのエキス(必須アミノ酸)配合の医薬品として「レバコール」をおすすめ しております。詳しくはご相談くださいませ。 |
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更新日: 2022/06/24 |
前回の健康トピックスで “玄米” についてお話をし、その折
“よく噛むこと” をお伝えしました。 最近の食べ物は、軟らかく食べやすいものが普及しています。 そのため現代人は ちなみに一回の食事で噛む回数は、神奈川歯科大学の発表によると 弥生時代 ~ 4000回 鎌倉時代 ~ 2500回 江戸時代 ~ 1500回 現代人 ~ 620回 回数の減少により顎骨が細くなり、不正咬合や顎関節症が増加しました。 また噛まないと唾液は分泌されませんので現代人は唾液不足になっています。 唾液は大半が水分ですが、重要な成分も含まれています。 ・アミラーゼ、リパーゼ ~ 消化酵素 ・リゾチーム、ラクトフェリン ~ 殺菌消炎 ・ムチン、アルブミン ~ 口の中を潤し乾燥を防ぐタンパク質 など どれも大切な成分で口腔ケアには必須ですね。 最近 身近な問題では唾液減少によるドライマウスが増え、口の苦み、それに伴う 口臭に悩む方が多いようです。 漢方薬では ドライマウスをはじめドライアイ、ドライスキン(乾燥肌)の方に良く使われています。 |
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更新日: 2022/05/19 |