
隣に住む母の家の庭で牡丹が咲きました。ピンク色の美しい花です。
日本では春の花といえば桜ですが、中国では牡丹です。少しだけ判るような気がします。
この牡丹はその根の皮が漢方薬になります。牡丹皮(ボタンピ)という生薬で生理不順、血の道症には欠かせない生薬です。美しい花からは想像し難いのですが、滞る血流を突き崩してスムーズにする結構激しい効能を持っています。
血に作用する生薬には身体を温める温薬(おんやく)が多いのですが、牡丹皮は身体を冷ましながら血に作用します。それ故まだ身体のしっかりしていない子供や体力のない老人には不向きと言われています。
しかし処方の中で他の構成生薬との組み合わせによってその不都合も小さくなるのです。