10月に入っても気温変動が激しく、風邪が治りづらい方もいらっしゃいます。
夏バテによる体力低下と季節の変わり目の体調不良が原因です。
早いですが、インフルエンザも流行の兆しがみられます。
どうぞお大事にお過ごしください。
先日、岡山大学の細胞生理学の神谷厚保範教授と国立がんセンターなどの研究で、
素晴らしい研究結果が発表されました。
「患者がストレスにさらされると、乳がんが悪化する。」こんな関係性が細胞レベルで解明されました。
ストレスで活発になった神経の活動を遺伝子操作で止めてがんの進行を抑える
治療法につながる可能性があると、7月8日の専門誌ネイチャーニューサイエンスに
発表されました。
不安や恐怖、怒りといったストレスが生じると、交感神経の活度が高まります。
交感神経とがんの進行の関りを調べた研究は、今までにない新しい研究テーマと
思います。
乳がん患者29人のがん組織を調べたところ、がん組織内の交感神経の
密度が高い人は再発しやすく、さらにマウスにヒトの乳がん組織を移植し、
乳がん組織内の交感神経刺激続けた結果、60日後、刺激しないマウスと
比較すると、がんの面積は2倍近く大きくなり、転移数も多かったそうです。
一方、遺伝子治療で交感神経の活性化を止めると、60日経ってもがんの
大きさはほとんど変わらず、転移もなかったそうです。
神谷教授は、「不安や怒りなどをうまくコントロールし、交感神経を
刺激し過ぎないようにすることで、良い影響が与えられるかも知れない」 と言われています。
以前よりお伝えしています免疫学者の故・安保徹教授も、「がんの原因はストレス。
交感神経の高まりによって、低体温・低酸素・高血糖の状態が、がんを悪化させる」と言われていましたので、科学的に一部証明されたと思います。
白血球中のリンパ球と顆粒球は自律神経支配を受けています。
リラックスすると副交感神経が優位になってリンパ球の働きがとても活発に働きます。
NK細胞やキラーT細胞の働きも高まれば、がんの増殖や転移も落ち着いてくるのではないでしょうか?
交感神経と副交感神経のバランス調整は、漢方薬がとても得意なところです。
これからのがん治療は、抗ガン治療や放射線治療と違ったアプローチも
大切な治療法になると考えています。
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