病院からもらったそのお薬で、
今の自分の生活が、家族の命が支えられている・・・
その「お薬」が、災害時に飲めなくなる。
そんな時、どうしますか?
痛み・かゆみ・しびれなどの、辛い自覚症状が再発したり。
自分の気持ちがネガティブに落ち込んでいくのを
抑えきれなくなったり。
年老いた家族の血管が破裂するリスクを、
座して傍観するしかできなかったり・・・
おそらく、被災地の患者さんの多くは、
この様な経験をされたのではないかと思います。
そんな患者さんを一人でも減らしたい。
災害時において、服薬状況は一日も早く取り戻したい。。。
そんな願いに対する一つの答えでは?
と思ったのが、日経Drug Information(日経DI)に掲載されていた、
「モバイルファーマシーの準備を」という記事でした。
====以下日経DI・2012年3月号より抜粋====
「災害拠点の薬局となるモバイルファーマシーの準備を」
石巻薬剤師会専務理事 丹野佳郎氏
東日本大震災に際して、全国から支援に来ていただいた皆さん、
そして支援に向かう薬剤師を地元で支えていただいた
多くの方に助けられました。厚くお礼申し上げます。
宮城県では、宮城県薬剤師会が南三陸町の志津川と女川町に、
それぞれ8月と11月に会営薬局を開設しました。
石巻薬剤師会の会営薬局も10月に石巻市に再建することができました。
しかし被災地の復興は遅れており、会員薬局も苦しい状況が続いております。
今後も息の長い支援をお願いします。
私たちは震災前から、地震災害を想定し、対策を練っていました。
もし内陸部で強い地震が起きて交通網が寸断された場合は、
海路で薬を運んでもらい、
河口近くの私たちの薬局を災害拠点にしようと考えていたのです。
ところが今回は大津波が押し寄せました。
次に、どのような災害がどこで起こるのか。それは誰にも分かりません。
しかし今回の経験を踏まえ、
早急に災害時の薬局のあり方を考えるべきだと思います。
石巻では、薬剤師だけの巡回チーム「メロンパンチーム」が有効に機能しました。
避難所等に設置された仮設診療所で対応できない処方箋を病院や薬局に持ち帰り、
調剤して避難所などに配達するというものです。
しかしこれは、一部の病院や薬局に調剤能力が残っていたから、できたことなのです。
調剤する施設や機会が完全に壊れていたら機能しなかったでしょう。
実際、志津川では、インフルエンザの子供にオセルタミビルのドライシロップを
水に溶かして水薬にしたくても水がない、という状況に陥ったと聞きました。
このほか岩手県では、三陸沿岸の処方箋を盛岡市まで持っていき、
盛岡市で調剤して届けたそうです。
今後、起こりうる様々な災害に備えるためには、調剤設備と薬剤を備蓄した車両、
いわば動く薬局「モバイルファーマシー」を各地に配備し、
災害が起こったらすぐに被災地に駆け付け、
仮設診療所の隣で調剤できるような体制づくりが必要ではないでしょうか。
今回、全国から支援に駆けつけていただきましたが、
もし「モバイルファーマシー」で乗り込んでもらえたら、
さらに活躍の場は広がったのではないかと感じます。
被災地では、震災後も地震が頻発しています。
また最近、首都直下型地震が30年先でなく
4年以内に70%の確率で発生するとの試算が発表されました。
巨大地震が自分の地域で今日明日にも起こる可能性があると考えて、
様々な対策を急ぐべきだと思います。 (談)
====引用終わり(改行は私の判断・空行挿入は段落毎)====
○本文まとめ
・宮城県薬剤師会の活動で会営薬局の開設・再建が行われたが、
依然、被災地の復興は遅れている。
・今回の震災前に地震災害を想定・対策を練ってはいたが、
現実は予想を超えた形で襲ってくる。
・災害時に薬局・病院の機能が低下すると、
毎日服用している薬が服用できなくなる可能性が非常に高い。
・災害時でも患者様に滞りなくお薬が供給できる体制づくりを
要するのではないか?
・災害時医薬品供給体制として、調剤設備・薬剤を備蓄した車両
「モバイルファーマシー」の各地配備を。
この記事の元になる談話をされていた丹野先生は、
私が昨年5月に石巻に行った時にお世話になった先生です。
自らも被災し、途方に暮れてよい状況であったにもかかわらず、
ボランティア活動に身を投じ、我々現場スタッフの指揮をして下さった方です。
震災に関する記事は沢山あるので全てはフォローできませんが、
せめてこの先生の記事は…と思い、ここに紹介させて頂きました。
うちの薬局にも、災害時用に別途備蓄しようと、
まずは棚の一区画をそれ用にしようと、ラベルを貼っておきました。
来月頭が棚卸なので、それが終わったら本格的に着手しようと思います。
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