痛みとは何か?痛みのメカニズム



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痛みとは何か?
なぜ「痛み」が起こるのかは、医学的にまだハッキリと分かっていません。鎮痛剤で治まる痛みもあれば、そうでない痛みもあります。頭痛や胸痛、腹痛などでは生命に危険のある場合もあります。甘く見ないで医師の診断を受けてください。
ただ慢性の痛みの場合には、現代医学的な治療よりも代替医療が合っている場合もあります。
東洋医学では痛みの原因を「不通則痛」「不栄則痛」と判断しています。

不通則痛 ふつうそくつう
気血の巡り(通り)が悪いと痛みが生じます。
特に「瘀血」(おけつ)と呼ばれる血の巡りが悪い状態では、原因不明の痛みが出やすくなります。病院で治療を受けても治りにくい痛みの多くに「瘀血」が関わっているように思われます。一等級の三七人参などはそうした痛みの改善に役立ちます。

不栄則痛 ふえいそくつう
栄養が足りないと痛みが生じます。
この飽食時代にはそのようなことは無いと思われがちですが、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、フィトケミカルなどの不足によって痛みが発生します。虚弱なタイプや高齢者に多く見られます。アミノ酸製品、かき肉エキス、マルチビタミン・ミネラルなどで栄養を補います。

交感神経の緊張
身体が冷える、天気が悪い、ストレスが多い、疲れがたまる、運動不足、体が硬い・・・。こうした状況では交感神経が緊張して痛みが生じやすくなります。
「不栄則痛」も「不通則痛」も交感神経が緊張した状態です。冷やさないで温めること、血管、肝臓、筋肉をリラックスさせることが大切です。

プロスタグランジン
痛みの発生に関わる物質としてセロトニン、ブラジキニン、プロスタグランジンなどが知られています。
プロスタグランジンは血管を拡張する物質ですが、同時に、炎症や発熱をもたらします。
アスピリンやロキソニンなどの鎮痛消炎剤はプロスタグランジンができないように、その合成を阻害して痛みと炎症を抑える薬です。




痛みのメカニズム
多くの痛みは、患部や体の弱い部分に、血液をたくさん供給しようとするときに発生します。たとえば、事故やけがなどで血液をたくさん必要とするとき。寒さや疲れなどで血管が縮んで細くなるとき。血液がドロドロになって流れにくくなるとき。など。その時、体内では血管を拡げる物質が作られます。この血管拡張物質のお陰で、血液をたくさん流すことができるようになりますが、同時に、痛み、炎症、発熱といった不快な症状も発生してしまいます。

慢性痛と瘀血
鎮痛剤やステロイドは、赤く腫れたり、熱をもったりする急性の痛みの軽減に大変役立ちます。
しかし慢性の痛みの場合、こうした薬剤だけでは、痛みを完治させることがなかなかできません。
悪いところを治すためには血液が必要で、そのため血管を拡げる物質が作られ続けるからです。
「瘀血」(おけつ)がある場合には慢性痛がよく生じます。血液の流れを良くすることが改善策です。

眼痛
肝臓が疲れると、眼の奥に「キューッ」とした痛みを感じることがあります。病気ではないのですが血行不良による「不通則痛」の症状です。血液がドロドロになると血液を流すために目の血管が拡張し、眼が充血しやすくなります。目の充血をとる目薬には、目の血管を収縮させる成分が配合されています。

生理痛
生理痛や片頭痛で悩む女性が多くみられますが、こうした痛みにも瘀血が関わっています。
婦人病は昔から「血の道症」と呼ばれていますが、生理による出血(栄養損失)により、血液の質が低下しやすいため、微量ミネラル補給が役立ちます。
瘀血と肝臓
「乙字湯」という漢方薬があります。「痔」に用います。痔は肛門周辺部の血行不良によって生じる病気です。この乙字湯には肝臓に効く生薬が配合されています。肝臓の働きが悪くなると、血液の流れが悪くなります。肝臓が元気になると瘀血は解消されやすくなります。


健康増進医学研究所©



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不要なものは出す
生活ゴミが毎日出るように、体も毎日ゴミを出す。ゴミを出さないと、溜まる。腐る。臭い。汚い。
ゴミ屋敷では、快適生活から遠ざかる。
燃えカスとしてできるのは二酸化炭素と水と尿素。
呼気、尿、便、汗をシッカリ出すことが大切。
深呼吸、運動、食物繊維、カリウム、マグネシウム。

変なゴミを作らない
作ってほしくないのは変性ゴミ。酸化物、糖化物、変性タンパクなど。これが老化や病気のもととなる。コレステロールの酸化物で動脈硬化に。尿酸の酸化物で痛風に。変性アミロイドでアルツハイマーに。
最後に残る糖化物(AGEs)は活性酸素より始末が悪い。酸性尿や高血糖はゴミを作り、ごみを増やす。

くすぶらせない
ブスブスと体をくすぶらせていると病気になる。最近話題になっている慢性炎症というのがそれ。
痛くない、熱くない、つらくないから気付かない。
肥満もその一つ。高脂血症、高血圧、高血糖が加わると死の四重奏。食べ過ぎ、飲み過ぎ、動かなさすぎでメタボになる。慢性炎症はがんのもとになる。

身体を冷やさない
体はエネルギーを作る時、体熱を一緒に作る。だから、エネルギーを作らない体は冷える。アミノ酸、ビタミン、ミネラルの補給が大切。
一番多く体熱を作るのは筋肉。運動しない人は冷えやすい。筋肉量の少ない女性や老人も冷えやすい。肝臓も多量の熱を作る。肝臓が弱いと体は冷える。

食べ過ぎない
街を歩くと肥満の人が目立つ。どんな言い訳をしようと肥満の原因はカロリー過多。食べないのに太ることなどない。油はカロリーが多いので油断は禁物。
空揚げ、炒め物、ドレッシングなどを摂り過ぎると太る。過剰摂取した糖質もすべて脂肪に変わる。

気の巡りを良くする
病は気から。快か不快か分かれ道。不快なものをまとい続けると気が失せる。怒らず、恐れず、悲しまず。楽しいのがいい。笑うのがいい。声を出すのがいい。体を動かすと気分を発散できる。美味しいものを食べるのもいい。快と感じるものはすべていい。肝臓を元気にすると気の巡りが良くなる。

血の巡りを良くする
気の巡りが悪くなると、血の巡りが悪くなる。
気血の巡りが悪くなると痛い、重い、つらい、疲れる、苦しい…といった不快な症状がいっぱい出る。
今は病気ではなくても、放っておくと病気になる。
病気の一歩手前の症状で「未病」とも呼ばれる。
現代医学が苦手とする分野である。

酸化させない
体もサビると使い物にならなくなる。体内には酸素という健康を支える小道具がたくさなる。体内の酸化反応は一瞬のうち電子が引き抜かれて完了する。
体の酸化を防ぐためには抗酸化作用を持つ薬食の摂取が役立つ。肝臓の強化も大切。体内で抗酸化成分を最も多く作っているのが肝臓だからだ。

糖化させない
今、活性酸素よりも恐ろしいのが最終糖化物(AGEs)だと言われ始めた。血糖値が高くなると糖とタンパク質が結合し糖化物が作られる。これが変化して、最後に最終糖化物と呼ばれる悪玉が出来上がる。
血糖値が上がっても、痛くもかゆくもない。
しかし放っておくと、大きなしっぺ返しがやって来る。

自律神経が大事
緊張や過労は万病のもと。リラックスしてよく眠ろう。
血液がサラサラになって、流れが良くなり、交感神経の緊張が緩和されると、血圧は安定し、よく眠れるようになる。肝臓が元気になり、血糖値の上昇や酸化反応も抑えられる。そんな薬食もある。

血液が支えています約60兆個の細胞