健康トピックス 「福田漢方の思い・考え」

人は誰でも大なり小なり悩みのあるものですが、
普段、世間で相談に乗るという事は、
話を聞いて、「あーすればいい、こうすればいい」というアドバイスを与えたり、
「しっかりしなさい」と叱咤激励したり となります。

また、病気かなと思って、病院で症状を伝えても、
短い時間の診察では、充分伝わっていないという思い、
理解してもらえていないという思いで満足できず、
薬だけでは効果は薄いものです。

悩みの深い人には、短い時間では、「わかったふり」になってしまって逆効果の事も。

先日、あるご婦人。
過去にさかのぼって現在に至るまでの経緯と今のストレス、症状を延々と話された。
こちらも、相当の覚悟で時間を取っていたので付き合う事が出来たのですが、
話し終わって、こちらも薬をお出しするのに必要な情報を収集して一段落した時、
「いろいろな所行ったけど、初めて症状を理解してもらえました。」
と言ってくださった。

まず、聞く。
そして、どれほど苦しい思い辛い思いをされているのか
わかろうとする事が何よりも大事だと思うのです

「相談しがいのない人」 にならないよう心していきたいと思います。

         

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肝硬変=不治の病。
そういう認識は定着していることでしょう。
確かに、肝硬変になってしまっている部位は
いわば「終わっている」部位で、良くなる事はありません。

しかし、肝硬変の人でも、
「生き残っている」部位を大切にすることで
何とか肝臓の仕事ができるように保ちつつ
寿命を延ばす事が出来ると思っています。

肝硬変で腹水のあるような人でも、
10年以上 生き延びることを目指したい。そう思っています。

もちろん、病院の治療や食事制限、無理をしない など
良かれと思う事はした上で、
漢方薬を症状に合わせて服用していきます。

「水毒」のある人はそのような処方を
「瘀血」のある人はそのような処方を
「元気」の低下のある人にはそのような処方を考えつつ
補肝・補腎、血管の強化を考えていきます。
漢方で何とかなるケースもあると思っています。


 

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半年ほど前に、全速力で走って膝関節を痛めた人。
病院で水を二回ほど抜いてもらった。
今は水が溜まってないが、動かすとまた痛みが出そうで怖くて歩けない。
家事もままならず、ましてや外出して買い物など恐怖。
整形での治療に限界を感じて来院された。

診ると、膝に水は溜まっていない。
筋肉が硬くなってはいるけど どこかにすごい炎症が起こっているわけでない。
それよりも恐怖心で心の硬さが筋肉の硬さにつながっているように思えた。

そこで、治療は、心と筋肉をほぐす事に主眼を置いて、
漢方は気の巡りをよくし、水分代謝も良くし、血流も改善するという処方を考えた。
気>水分>血 のバランスで考え、「大丈夫です。○○くらいなら歩いて行けます」と
徐々に自信をつけるべく、太鼓判を押してあげた。

すると、ロックが解除されたかのように、少しづつ歩ける距離が延びていき、
でも、「足がだるい」「腫れる、むくむ」「恐い」という訴えを繰り返しつつ、
「○○まで歩いて行けました」
「階段の上りはできるようになりました」
「階段の下りもできるようになりました」・・・・・・と。

昔、「医師話術」という本を読んだ事を思い出した。
何気ない言葉も含めて、
その方がどうとらえるかを常にアンテナを張って声かけをする事が如何に大事か。

自分も勉強になった症例でした。

   

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ありがたい話。

☆ 医学部での東洋医学教育浸透のおかげか、頭から東洋医学を拒否する医師が少なくなった。
  そのおかげで、東洋医学が専門でない医師が、
「東洋医学を試したい」と患者さんが言っても、OKとなり、
   病院の治療と併用しやすくなり、効果も上がって、結局、患者さんの利益になっている。
  これはありがたい。

☆ 医師も「違った見方」を知りたい様子も伺え、
患者さんに「漢方の先生はどう言ってる?」と尋ねたり、
  「こちらでは、この治療が限界なので、東洋医学を試しもらっていいいですよ
と勧めてくれたりするのはありがたい。
   病院でうまくいかなくて、こちらでうまくいくケースも相当あるので、
結局、患者さんの利益になっている。

☆ 患者さんが、保険が使えるところや、別の評判のいいところや病院にかかっても、
結構な確率で、また戻ってきてくれて
  「やっぱりこちらがいいです」と言ってくれるのが、ありがたい。
その心に報いるように頑張ります。

最近の、ありがたい話でした。

 

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最近良く目にする処方・・・・・
こむらがえりに病院で漢方もらっています。」と言うから見たら、
ツムラ68番 芍薬甘草湯 ・・・これ、あちこちの病院で。。。

それでいいいのか?そう思います
こむらがえり=ツムラ68番 芍薬甘草湯
とりあえずこれで!の如くな処方はいかがなものかと。

こむらがえりは、様々な原因から来ますし、 
安易な処方は賛成しません。
冷えがあって血流が悪い場合は、冷えを取って血流を良くする処方を選択するべきですし
慢性的な下痢があるなら、それに対応する処方をというように工夫が必要です。

また、芍薬甘草湯は頓服的な処方なのに、
漫然と長期投与されている。…これも問題。
長期投与する場合は、それなりの理由とモニターが必要です。

一方で、ツムラには申し訳ないけど、
ツムラは効かない、福田漢方のでないと」という人もありました。
同名処方でも違うんです、モノが。。。。煎じるのとエキス顆粒でも違うし、エキス剤もいろいろ。

合成薬品に比べて、安易に処方されることに危惧を感じます。
やはり、専門のところで相談してほしいですね。

漢方専門の病院もありますが、
専門で、効かしたい!というところは 保険のきかない自由診療が多いと感じます。
保険では、品質や処方に限界があるのです。
そう思っている専門家が多いのではないでしょうか。
ついでに漢方も出してくれるところでなく、
専門のところ、モチはモチや。です。

   

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