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 寒さが厳しくなるにつれて喉かぜを引く方が増えています。そんなかぜ症状の中でも猛威をふるうインフルエンザ。インフルエンザは世界各国で古くから大規模に流行した疾患です。有名な流行としては、1918年~20年のスペイン風邪、1946年~49年、1957年~58年のアジア風邪及び1968年の香港風邪、2002年の中国のSARS、2009年の豚由来の新型インフルエンザなどが挙げられます。
 インフルエンザはそのウイルスに感染することで発症しますが、ウイルスにもA、B、C、さらにA1、A2などいろいろな種類があります。予防接種はこの点を踏まえ、より流行する可能性の高いウイルスから作られます。けれど、これと型の異なるウイルスによる流行が起きた場合は、予防接種の効力は発揮されず、発症する可能性は高まってしまいます。またいったん感染すると免疫が構築されますが、その持続期間は短く、次の流行時には発揮されずに再び発症するというケースも見られます。
 このインフルエンザは漢方では「傷寒」と呼び、症状が強く進行の速い疾患の一つとされています。インフルエンザのような強力なウイルスに感染した場合、発病初期から体表だけでなく一気に身体の奥にまで侵入し、体表と体内の両方で悪さをする場合があります。このような場合、速やかに体表と体内の邪を追い払うために、葛根湯と小柴胡湯を合わせた処方(合方といいます)や、柴カ葛解肌湯のような症状の進展に合わせてフレキシブルに対応できるものが用いられます。

 前回は人参七効について簡単にご紹介しました。
 人参の中身(薬効成分)を今日の分析技術で紐解くと、約30種類の人参サポニンが挙げられます。その他にも糖質(単糖類・三糖類・四糖類)、アミノ酸、ビタミン類などが含まれていますが、薬用人参の示す生理作用の多くはこのサポニンによるもだと考えられています。そしてこのサポニンそれぞれ(主要なものは6種類)の作用が異なるために、かくも薬用人参が様々な効能を示すと考えられています。
 人参七効の話に戻りますが、人参は身体を構成する五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうち肺と脾を中心に作用するとされています。この事は七効の中でも「補肺定喘・健脾止瀉」と謳われていますが、特に肺は鼻や喉のような咽喉系のトラブル、およびその部分での免疫作用と関連づけられます。薬用人参にはこの免疫力を養ったり、免疫機能の異常を鎮静する、炎症を抑える作用があると言われており、これは今日の臨床試験によっても裏付けが進んでいます。
 また一方で、免疫の活性はストレスや体温によっても大きく影響される事が指摘されますが、薬用人参はこのような点に対しても有用な効果をあらわすと謳われています(養心安神・益血復脈)。
 

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代謝は身体のさまざまな生理反応や活動を支えるものです。

代謝が良い状態では
『 体温が高く若さに溢れ、体力にも富み免疫も高い 』
身体にとって良好な状態ばかりです。

けれども代謝が良くない状態では
『 低体温が続き、老け込んだような様子で、体力に乏しく免疫も低い 』
このような状態では風邪を引きやすい、免疫疾患を再発しやすい
不定愁訴を生じやすいなど、さまざまな症状が現れます。

ですから、代謝の良悪でその方の健康や寿命が決まると言っても
決して過言ではありません。

 薬用人参は気を補い、気血の巡りを良くする生薬。
「久しく服すれば身を軽くし、齢を延ばす」とされ、
遥か昔の中国では、あらゆる病気に効く万病の薬と呼ばれました。
現在では以下にあげる七効がよくいわれています。

 ・補気救脱(元気を補い虚脱を救う。体力・気力増強の効果がある。)
 ・益血復脈(血液の生理的機能を改善し、血行を良くする)
 ・養心安神(心を落ち着かせ、気分を楽にする)
 ・生津止渇(内分泌系を刺激して渇きを止める)
 ・補肺定喘(肺の力を補い喘息をとめる)
 ・健脾止瀉(弱った胃腸の働きを整える)
 ・托毒合瘡(皮膚機能の衰えを改善する)

それから二千年余りが経ちますが、
今ではいろいろな「お薬」に姿を変えて
たくさんの方の健康にそっと寄り添っています。

 漢方では、「気」・「血」・「水」の3要素が、体内を過不足なくそして滞りなく巡ることで健康を維持していると考えます。今日は、そのうちの「気」に関して触れてみます。
 気は、これらのうちただひとつ形のないものと考えています。「生命活動を行って行く上でのエネルギー」と定義することができます。気は、血や水に働きかけ、体内を循環させる力をもっているとされています。したがって、気の流れが低下すると、血や水の流れも悪くなり病気の原因となると漢方では考えています。
 気が巡らなくなることを気滞とか気鬱といい、巡るようになる処方、例えば四逆散などを用います。気が不足することを気虚といい、気を補う処方、例えば六君子湯などを用います。また、気が上半身に逆上することを気逆といい、めまいや頭痛、動悸など上半身に不快な症状を来たします。そのような時には、気を下半身にも巡らせなければなりません。柴胡加竜骨牡蠣湯などを用います。

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 元気というのは概念です。・・・唐突な話ですが、皆様は何を持って元気かどうかを判断されますか。疲れにくいかどうか。病気になりにくいかどうか。顔色・血色が良いかどうか。高齢でも足腰が強いかどうか。枚挙にキリがありませんが、これらの根元には、必ず代謝が深く関わっています。

     代謝が良いから疲労物質の処理が早い。
     代謝が良いから回復も早い。
     代謝が良いから体温が高い。
     代謝が良いからストレスを溜め込みにくい。
     代謝が良いから循環が良い。
     代謝が良いから栄養状態が良い。
     代謝が良いから体力に富む。
     代謝が良いから筋骨構造が強靭。

 ですから生きるというのは代謝そのものです。(・・・何やら壮大な事を話していると思われるかもしれませんが)何時までも若々しく生活する、何時までも元気に生きるということを考えた場合、良好な代謝は切り離せません。『生きる=食べる』ができるのも消化器官の代謝が良好だからこそです。そして昨日の繰り返しになりますが、代謝は気(の流れ)です。気が足りているか、気がうまく身体を巡っているか。こういう事を、漢方はずっと昔から、何千年も前から論じてきました。
 身体を温めるものの定番は生姜。生姜はあの辛さが肝で、ジンゲロールやショウガオールといった成分がその正体です。辛味は特に身体の表面や肺(呼吸器官)・碑(胃を中心とした消化器官)の代謝を増進する作用があります。
 対して薬用人参には辛味はなく(どちらかといえば甘いです)、生姜のように辛味からくる温かさは感じられせん。生姜のように特定部位の代謝を上げる(助ける)ものは数多くありますが、薬用人参による代謝増進(底上げする)は全身に行き渡ります。代謝を助ける部分もあるでしょうが、本質は代謝の底上げです。それは細胞レベルから、眼に見える(知覚できる)レベルまで様々なものがあります。
 その具体的な内容は、また後日に。


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