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眠りが浅い。寝足りない。夢に魘(うな)される。

自然な睡眠は、日中に働く理性が弱まり、その交替で
「眠りたい」という本能が促されることで満たされます。
睡眠障害の中でも、熟眠時に現れる不調は
深い眠りにつきたいという本能が小さい状態を反映しています。

「眠りたい」。「深い眠りにつきたい」。
そのような本来あるべき欲求の大きさは、
それを発揮すべき体の充実度(気力・体力の充実度)に依存しています。

例えば、年齢的に体力が乏しくなると、性欲も衰えやすくなりますが、
睡眠欲にも同様のことが言えます。即ち、年齢的に体力が乏しくなると、
睡眠欲も衰えやすくなり、睡眠が浅くなっていく訳です。

一方で、忙しさやストレスの影響で空腹感が乏しくなり、食欲が鈍るように、
ストレスや疲労の蓄積は「深い眠りにつきたい」という欲求も抑え込みます。
このことは、寝食を忘れるほど没頭する場合にも通じる話です。

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疲れるとよく眠れる。そのように感じる内は、
理性が降参して、「深く眠りたい」という欲求が強くなる傾向にあります。
強い睡眠欲を満たす形で、熟眠感を得やすいことも特徴です。

けれど、ある一線を越えて疲れてしまうと、深く眠りたいという欲求は逆に希薄になります。
満たすべき欲求が弱い分、熟眠感を得づらく、質の悪い睡眠になります。
この場合の眠気は、睡眠欲を満たすことよりも、起きていられない
(=理性を継続させるのがツライ)という点から立ち上がります。
その為、寝つきは良いけど、深く眠れないという、矛盾した睡眠がしばしば出現します。

漢方では、深く眠りたいという欲求は、心の働き(心気)が発揮すると考えます。
そして、心の働きを盛んにする為には、心と親子の関係にある肝や脾の助力が大切になります。
即ち、①肝の働きを整える(疲れ過ぎて、体内の気を滞らせないようにする)
②脾の働きを整える(脾気を高めて、体内の気を充実させる)。

睡眠障害:熟眠障害タイプに服んで起きたい漢方薬とは即ち、
肝や脾の働きを整えて、眠気(導眠の気)の充実を促す漢方薬を意味します。
それには例えば、肝の不穏を整える柴胡加竜骨牡蛎湯や温胆湯、
肝の昂ぶり・滞り、それに伴う心の緊張を鎮める黄連解毒湯や抑肝散加芍薬黄連、
脾の働きを高めて心の充実を促す帰脾湯や天王補心丸に、一服の価値があります。


寝つきが悪い。夜遅くまで眠くならない。目が冴えて眠れない。

自然な睡眠は、日中(起きている時間)に働く理性が弱まり、それと交替で
「眠りたい」という本能が促されることで満たされます。
睡眠障害の中でも、入眠時に不調が現れる場合には
①「起きていよう」とする理性が強い②「眠りたい」という本能が弱い
という、2つの要素が関係しています。

良く耳にする、睡眠前に守ること、睡眠前に注意したいこと。
その多くには、「起きていたい」という本能をコントロールする作用があります。
例えば、寝る前にテレビ・スマホを介して刺激を与えすぎると
その刺激は本能に伝わり、「眠りたい」という本能を弱めてしまいます。
また、布団に入ってあれこれ思案することも、理性を刺激して
これまた「眠りたい」という本能を弱めてしまう訳です。

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①「起きていよう」とする理性が強い
漢方では、理性は肝が発揮する存在と考えます。
簡単に言うと、理性が働く=肝の気を盛んにするという関係です。
起きている間は、何らかの形で理性が働き、それに肝の気も追随します。
入眠時に不調が現れる場合には、肝の気を穏やかにする(余分な力を抜く)ことが有効です。

②「眠りたい」という本能が弱い
漢方では、本能は心が発揮する存在と考えます。
簡単に言うと、本能が働く=心の気を盛んにするという関係です。
ただし、一口に本能と言っても、人の体にはさまざまなもの
(代表的なものとして食欲とか性欲、睡眠欲)が存在しており
それら本能の「強さ」に通じるのが「心」です。
わかりやすく言うと、本能が強いか・弱いかは心の働きが関係するけれど
その本能がタイミング良く発揮されるかどうか、
就寝前に「眠りたい」という本能が沸くかは、別の部分(肝や脾)に依存する訳です。

睡眠障害:入眠障害タイプに服んでおきたい漢方薬とは即ち、
①肝の気を穏やかにする漢方薬 ②心の気の健全な立ち上がりを促す漢方薬を意味します。
①には例えば、肝の緊張・昂ぶりを鎮める抑肝散や柴胡疎肝湯、
違和感をもたらす肝の不穏を整える半夏厚朴湯や温胆湯、に一服の価値があります。
②には例えば、肝の働きを整えて自然な眠気を誘う当帰養血精や当帰建中湯、
脾の働きを整えて心の働きを高めていく帰脾湯や天王補心丸に、一服の価値があります。

寝つきが悪い。眠りが浅い。早朝に目が醒める。

睡眠を整えるには、いろいろな要素・条件が関わってきます。
日中の生活スタイルとかストレスとか、入眠する時間とか
リラックス法とか、寝室の環境・雰囲気とか寝具とか。
それらの関わりは複雑で、何から手をつければ良いのか?どれが一番効果的なのか?
いろいろ試しても駄目な場合の解決法は?と、迷う部分も少なくありません。

漢方では睡眠トラブルは、「肝」と「心」の失調と考えます。
簡単に言うと肝は頭(頭脳)の理性を、心は頭の本能に相当する部分です。
例えば、思い悩む。不意に目覚める。頭が冴えない。
そういったことには、頭脳の理性的な面が関わります。
一方で、興奮が抑えられない。焦りや不安を感じる。くよくよする。
そういったことには、頭脳の本能的(感情的)な面が関わります。

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大人の頭脳では、理性と本能がいつも連携していますが、自然な睡眠は、
睡眠を欲する本能の強さ②覚醒を促す理性の脱力(弱さ)を通じて満たされます。
逆に言えば①睡眠を欲する本能の弱さ(覚醒を欲する本能の強さ)
②覚醒を促す理性の緊張(強さ)。この2つが、自然な睡眠を妨げる要素となる訳です。

なお、東洋医学では理性と本能の関わりを「木」と「火」に例えます。
木(理性)は、火(本能)を助長する存在になる。
けれど、高まりすぎた火は、木を根絶やしにする存在にもなる。
そうして木が根絶やしになると、火もやがて消えて共倒れになる。

睡眠障害に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
①心を整えて、睡眠に対する本能を回復する漢方薬
②肝を整えて、妨げとなる理性を抑える漢方薬を意味します。

①には例えば、昂ぶりをなだめる酸棗仁湯や桂枝加竜骨牡蛎湯、
慢性的な心労を回復する帰脾湯や牛黄清心丸に、一服の価値があります。
②には例えば、精神的な緊張による昂ぶりを鎮める黄連解毒湯
理性(自律神経系)の強張りを解す柴胡疎肝湯や抑肝散に、一服の価値があります。


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