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[ カテゴリー » Topics ]

春は気温の上昇と共に、呼吸器も温まり、
寒冷によるせきや呼吸障害は穏やかになっていきます。
実際、COPDを抱えた方でも、
「春は呼吸が楽になる」、「発作の薬に頼る機会が減った」と言われます。

また、気温が穏やかになれば、寒さ(=冷たい空気)で咳き込む機会も減少していきます。
そのこと自体は、のどにとってプラスですが、
その過程で出現する寒暖差がアレルギーのように作用して、せきに及ぶケースがあります。
冬場のせきは、寒冷・乾燥を刺激として発生するのに対して、
春に起こりやすいせきは、気温の急落に誘発されて出現する点が、大きな違いです。
言いかえると、強い刺激に誘発されて起きるか、
刺激に対する感受性・反応性が高まって(=敏感になって)、症状に及ぶかの違いです。

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漢方では、呼吸器(=肺)が敏感になって、せき・たんに及ぶ状態は、
肺が不安定で、不和を起こしている(=肺の気が乱れている)と見立てます。
この場合の不和には、虚(抵抗力の低さ)を反映する面もあれば、
実(安定を阻害する存在・性質の多さ)を反映する面もあります。
そして両方に影響を及ぼすのが、痰(漢方でいう水の停滞)の存在です。
痰が気を塞ぐと、それだけ気は乱れ、不和に及びやすくなります。
(その不和が、また痰を呼び込むという悪循環・・・)

一般的な「たん」は喉に不快感を与え、それを出そうとしてせきを起こします。
それに対して漢方の「痰」は気を滞らせ、それを解消しようとしてせきを起こさせます。
そうして考えると、「たん」というのも痰で滞った気が姿を変えたもので、
それを出そうとして、せきに及ぶとも言える訳です。

春の「せき・たん」に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
痰の存在を抑え、肺の気を整える(≒不和を解消する)漢方薬を意味します。
それには例えば、小青竜湯加杏仁石膏、苓甘姜味辛夏仁湯、柴朴湯、
あるいは玉屏風散や荊芥連翹湯に一服の価値があります。

長い緊張を強いられる。
気を使い過ぎて、精神的に参った(疲弊した)。
忙しすぎて、気が回らない。

気を使い過ぎたということは、気が足りなくなる訳だから、
気を補給すれば良いのでは?と思うかもしれません。

半分正解で、半分誤り。一口に「気」といっても、
体を動かしたり、積極的な活動で消えていくのは「表側」の気。
それに対して、気を揉んだり、精神面に活動で消えていくのは「裏側」の気。
心と体は繋がっていると言われますが、
それは「表側と裏側の気がお互いに通じ合う様」を物語っています。
ですから、体が疲れての精神的な充足感は、
①表の気が消費される②それを補う最中に、裏の気が盛んになったことの現れ
なのに対して、体が疲れての精神的な疲弊は
①表の気が消費される②それを補う最中に、裏の気も尽きてしまうことの現れです。
表の気・裏の気から考慮すると、空元気の大切さも何となく理解できると思います。

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そして、「精神的に気を使い過ぎた」とは、
表の気が消費されないにも関わらず、裏の気だけが盛んになり、過剰に消費されていく
という、一見して不自然で、異常な状態によるものです。
裏の気は表の気を陰から支える一方で、
消耗したからとすぐに補うことができません。
逆に言えば、気を使い過ぎ、心を砕くというのは、それだけ特殊な場合とも言えるわけです。
ちなみにそういう場合は、表の気を裏の気に還元することで対処します。

表の気は、言葉を変えれば体の外に出て行く気のこと。
それは漢方で言うところの、消費や排出、代謝、分泌に関わる「陽」の気を指します。
対して裏の気は、体の内を満たす気のこと。
それは漢方で言うところの、貯蔵や吸収、栄養、内分泌に関わる「陰」の気を指します。
気を使い過ぎた後に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
表の気を裏の気に還元して、この「陰」の気を補う漢方薬を意味します。
それには例えば、四君子湯や帰脾湯、天王補心丹、、柴胡桂枝乾姜湯、
あるいは四物湯や十全大補湯などに一服の価値があります。


温かさが増して、体の働きが盛んになることは、
漢方では陽気が高まるとして解釈されます。
陽気はイメージの上だと、気がぐるぐると回転した状態
(及びその回転が速くなっていく様子)を連想させます。

回転している存在は、さまざまな力に縛られています。
ぐるぐると回転する運動には、慣性が働きますから直ぐには止まりません。
また回転した板の上に、モノを乗せると外に飛んでいくように、
回転する存在には、その回転から弾かれる力(≒遠心力)が発生します。
直ぐに止まれない。けれど、その場にも止まれず、弾かれてしまう。
陽気は、盛んになり過ぎるほどに、そうした傾向が強くなります。

人の体において、盛んになっていく陽気にも同様のことが言えますが
体は脇を固めることでそれに対応しようとします。
脇を固めるとは、遠心力で飛ばされるを防ぐ
=その場に固定しやすくするとでも考えて頂ければ。

脇を固める事には、メリットと共にデメリットが発生します。
遠心力で飛ばれされないということは
より速い回転に耐えられるということでもあります。
それは人の体にはあっては、陽気の増長をますます招くリスクを伴います。

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陽気は、気温の上昇に限らず、ストレスの影響によっても高まります。
無論、暑さにストレスを感じると、脇が固まっていく訳ですが、
ポイントは、暑さのみでは脇は固まらないのに対して、
ストレスの存在だけでも脇は固まってしまう点。
ストレスで体が緊張する(=強張る)したり、イライラしやすくなることは、
まさしく脇が固まることを指しているのだと思います。

「脇を固め過ぎた時」に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
心身の強い緊張(ときにストレスによる)を改善する漢方薬を意味します。
それには例えば、柴胡疎肝湯や大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、
あるいは小建中湯、抑肝散加芍薬黄連などに一服の価値があります。


季節外れの暑さを感じるかと思えば、暑さはまた鳴りを潜め、
あれやあれやと夜には肌寒さを感じるようになりました。
ここの最近の、暑さの変動には目を見張るものがあります。

暑い日が続くと、体の気血の巡りは盛んになり、
暑さに応じた体調になっていきます。
体が暑さを覚える、暑さに慣れるとはこの事を言うのだと思います。
けれどその狭間で、ふいに暑さが静まると、
盛んになった気血は行き場を失い、迷走します。

「暑くないのだから、引っ込んでおれ!」とはなりません。
自律神経による、ある程度のコントロールは可能でしょうが、
今まで暑さに応じた神経を、突然の肌寒さに対応させるというのは、
日本の公道運転に慣れている人間が、
アメリカ式の公道運転の訓練の最中に、
「すまんが今日は、日本式で走ってくれ!」と催促されるような話です。
そこで混乱が起きるのは当然ですが、今までの
癖のようなものが出現する点にも、注意が必要です。

それまでの気血の状態を引きずってしまう。
季節の変わり目にかぜを引きやすくなるというのは、
何となくわかる、経験があると思いますが、その多くは
温かさの急落(温かさの狭間の肌寒さ)に伴うものだと考えられます。
「温かさに慣れた一種のデメリット」とでも言いましょうか?

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漢方では、春は「陽長陰消の過渡期」と言われますが、
煽(おだ)てられた陽の勢いは、急には止みません。
そんな「陽」の手綱を握るのは・・・、
「陽中の陰」と称される肺か、はたまた「陰中の陽」の肝か。
イメージの話ですが、エンジンの回転数が上がっていく自動車を制御するのに、
トラクションを増やす、ダウンフォースを稼ぐというテクニックがあるように、
回転数が上がる陽の勢いにも、同じことが言えるのではないでしょうか?

「暑さの狭間の肌寒さ」に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
温かさ・暑さで盛んになっていく気血の巡りの脇を固める漢方薬を意味します。
それには例えば、桂枝加黄耆湯や防已黄耆湯、苓桂朮甘湯、
あるいは柴胡桂枝湯や逍遙散などに一服の価値があるかと思います。

本来の温かさを超える形で気温が上昇して、急に暑さを感じるようになりました。
日差しが強いと体も汗っぽくなり、それが気だるさに及びます。

漢方では、汗は心の液と言います。
暑さを感じるようになり、汗っぽくなるということは、
「心」が張り切って稼動して(=心の気を費やして)、
その「液」を生産すると解釈できる訳ですが、
その一方で、心の働きは「陽」を象徴したものでもあり、
心が張り切れば、心陽も盛んになっていきます。
逆に考えると、心陽が盛んになった分だけ、
よりたくさんの心気を費やすとも解釈できる訳です。

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暑さに体が追いつかない。まだ暑さに慣れていない。
それは心が間に合っていない
(=まさしく、心の準備ができていない)状態の現れだと思います。
漢方的な視点では、それは単なる精神論ではなく、
心気の充実が不十分で、日々盛んになっていく心陽に対応できない状態を意味します。
充実が不十分とは即ち、未熟なことでもありますが、
それには「一度にたくさんの汗をかくこと」への未熟(陽虚)と、
「続けて汗をかくこと」への未熟という(陰虚)の両面が存在します。

5月の汗っぽさに服んでおきたい漢方薬とは即ち、
心の気を充実させて、消耗を穏やかにする漢方薬を意味します。
それには例えば、補中益気湯や清暑益気湯、桂枝加黄耆湯や桂枝加芍薬湯、
あるいは生脈散や六神丸などに一服の価値があります。


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