「…女子14歳で初潮を向かえ、21歳で氣血が満ち、28歳で頂点に達し、35歳で皮膚がおとろえ、42歳で白髪が出はじめ、49歳で閉経する…。」
と書かれてあり、14歳で女性ホルモンが満ち、49歳で女性ホルモンが尽きるまで、7の倍数で変化していきます。
それに比べ男性は、16歳でホルモンが満ち、56歳で衰えが出るまで、8の倍数で変化し、女性の方が、より速く年を取ってしまいます。それは、女性ホルモンが出ている間は、常に、女性には子供を生むという負担があるからです。
1ヶ月の内に、風邪でもないのに、体温が1度以上変化し、赤ちゃんを育てる温かい心地良い子宮を作る作業を、毎月繰り返すのです。健廉な体でないと、耐えられないと思いませんか。もうダメという子宮の警告が生理痛です。その警告を無視したり、鎮痛剤でごまかしていると、将来不妊、子宮疾患、ひどい更年期障害になりかねません。
女性は「先天を肝(血の道)」とするとされており、子宮の環境を良くすることは、身体全体の血流を、良くする事です。
漢方で「不通則痛」と言う言葉があります。氣血がうまく流れていないと、痛みになると言う意味です。うまく流れていないという事は、何かに邪魔されている(寒・気滞・熱・お血)か、もともと流れる物(気血)がないのです。
①邪魔されている場合
- 寒……なま物好き・冷たい物の取りすぎ・薄着(へそだし、ノースリーブ、なま足。)果物の取りすぎで、寒が血の巡りを悪くしている。
症状:手足のひえ、下痢、顔が青白い、生理時の悪心・頭痛等
→ 当帰四逆呉茱萸生姜湯、八味地黄丸、・・・。 - 気滞……ストレス、心配事で気が血の巡りを悪くしている。
症状:イライラ、生理前に胸が張る、ため息が多い、生理周期が長くなったり、短かったり等
→ 加味逍遙散、四逆散、・・・。 - 熱……辛いもの、脂っこい物の取り過ぎで、熱が生じやすく、こもり易い。
症状:目の充血、便秘、舌の色が濃い、おりものが黄・粘・臭い、怒りっぽい、血圧高い、吹き出物・にきび出やすい等
→ 竜胆瀉肝湯、防風通聖散、・・・。 - お血……血の循環が悪く、毎月出し切れない古血が残る。
症状:口が渇く、しみができ易い、便秘、生理時レバー塊がまじる、生理前・中に痛い等。
→ 桂枝茯苓丸、通導散、桃核承気湯・・・。
②気血が少ない場合
気血が十分に無い……間違ったダイエット、偏食、運動不足、胃腸機能不調等。
症状:朝起きづらい、不眠逆に眠たくて仕方ない、生理量少ない、生理周期長い、食欲不振等
→ 捕中益気湯、帰脾湯、人参養栄湯、・・・。
これだけでなく、生理量・色・周期・期間・御自身の年齢・出産状況などの要素が、加味されますので、自己判断で、合わない薬を飲まれる前に、御相談ください。