テレビCMの影響でしょうか。最近、女性の体質改善に、”漢方が効果的”と思う人が増えています。その波には「妊活」にも来ているのです。
妊活が思うようにいかないと、「私って妊娠しづらい体質なのかな?」と落ち込んだことはありませんか?
そんな妊活中の女性が体質改善を考えたとき「自然界の動物や植物からできている薬だから身体にやさしそう」と漢方で治療を考えるケースが増えています。
ただ、漢方と言っても大きく2つに分かれます。それは日本の漢方(いわゆる和漢)と中医学(中国医学)の漢方。とはいっても、日本の漢方はもともと中国から伝わったものだし、どちらも原料は自然の生薬。でも大きく違うのが処方の決め方や証(その人の体質と病状)のとらえ方になります。
日本の漢方の主流は方証相対と呼ばれる「こういう症状には、こういう処方をしなさい」という、その人の体質がどの処方と合致しているのかを見るのです。
一方、中医学は弁証論治といって「症状を分析して、その人の体質を決め、それに合う漢方薬を組み合わせる」という流れになります。
それに中医学には「未病を治す」という、病気になる前に体調の悪い所を良くすることで「病気を未然に防ぐ」という概念があります。
「半健康」という言葉をご存じですか?なんとなく体調がよくないけれど検査をしても異常が見つからない。というような状態の事ですが、その半健康にも中医学は効果を発揮します。
ちょっとわかりやすいところで洋服に例えると、日本の漢方は既製服で、中医学の漢方はオーダーメイドという感じです。
日本でも中医学の漢方は一般化してきていますが、使用が許可されている生薬は約350種類ほど。しかし、中国には700種類以上の生薬があるのです。いかに中国では中医学がその歴史を脈々と受け継がれているかが分かりますね。
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更新日: 2018/06/14 |