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最近はコンピュータが生活の中にとけ込んで、目を酷使している時代です。中医学では、「肝は目に開竅する」といって、肝(東洋医学で言う五臓の中の肝)の病的変化が目に現れると言っています。また、春先は結膜炎がよく見られる時でもあります。

一般に目やにが出る場合を結膜炎と呼びますが、これはウイルスによる流行性のものや工場の煤煙や車の排気ガスが多い汚れた空気の中で生活しているために生じたもの、夜ふかしや目の酷使によるものと様々な種類が含まれます。また「春季カタル」といって春先になると両眼が充血して涙や目やにが出て、大変かゆくなるものがあります。

春先は眼科が忙しくなる時ですが、目薬と合わせて、漢方薬を併用して体の中からも治療するようにしたいものです。

結膜炎や春季カタルには葛根湯がよく効きます。いずれも体力が中程度あって、肩や首筋が凝る、ときに鼻がつまったり、頭痛がしたりする場合もある、と言ったことを目標に用います。

春季カタルでくしゃみがよく出て、水のような鼻水が流れ、胃の辺りがジャブジャブしていると言った場合は、小青龍湯を用います。一番よく用いられる処方です。

西洋医学では眼精疲労といって、目がショボショボする、目が疲れると言った症状に悩まされることがあります。これは漢方薬がよく用いられます。

神経質な人の場合
○ 立ちくらみがあったり、動悸がしやすく、胃の部分に水分が停滞していて振水音がある場合は苓桂朮甘湯を用います。この薬は、テレビを見たり、読書をすると目が疲れて困る、まぶしくなって涙が出て、目前にチラチラしたものが飛ぶ、頭痛がして胃の具合が悪いと言った場合にも著効があります。

○ 胸から脇腹が苦しい人で、体力のある場合は柴胡加竜骨牡蠣湯を、体力がなく、口渇を訴える人には、柴胡桂枝乾姜湯を用います。

神経質でない人の場合
○尿量に変化があり、足腰の無力感を感じる場合は、六味地黄丸を用います。この場合に手足の冷えを感じる人は、八味地黄丸を用います。

○ 体力が無く、疲れやすく貧血気味の方には、十全大補湯を用います。この薬は、漢方の総合栄養剤と言ってもよく、疲労に広く用いられ、最近注目されることでは、癌の人の免疫増強剤としても効果がよく、広く用いられています。

なお流行性の結膜炎や角膜炎では、洗面用具や入浴用のタオルなどを家族と別にして消毒するなどの注意をして、家族内の感染を防ぐことが大切です。

解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

漢方薬専門 東医堂 杉山薬局
〒355-0047 埼玉県東松山市高坂1088
相談電話 0493(35)0890 
定休日 日・月・木曜、祝日
当店への漢方相談はこちら >>
春先は、はしかやおたふく風邪、風疹などの感染症や結膜炎などの目の病気、喘息やアレルギーと関係のある病気にかかりやすい時期です。近年増加傾向のアレルギー性鼻炎とは発作性反復性のクシャミ、水溶性鼻水、鼻閉を主徴とする鼻炎膜のI型アレルギーです。そのほか目が赤く充血して涙が流れたり、頭痛や頭重を伴ったりします。

春先に多いのは、アレルギー性鼻炎の大きな原因である杉の花粉が三月から四月にかけて、また松の花粉が四月から五月にかけて大気中に舞うことによります。

昔は無かったアレルギー性鼻炎は花粉だけが原因ではなく、大気汚染や食生活の大きな変化などが背景にあります。そのために季節に関係なく症状に現れる方もあります。鼻症状の外に肩こりやのぼせ、目まい、手足の冷え、腹部の膨満感や便秘などの胃腸障害が現れることが多いものです。

くしゃみや鼻水、鼻づまりの発作に、一般的には西洋薬の抗アレルギー剤が使用されますが、欠点として眠気を催すことがあげられます。その点、漢方薬はその心配がありません。しかし、漢方薬はすぐに効かないと思っておられる方が多いようですが、漢方薬も使い方によっては、内服後十五~三十分頃より症状が楽になり、その効果が六~八時間持続いたします。

漢方薬は長く服用して、体質を改善するためによく用いられていますが、急に生じた症状にすぐ対応するために用いられることのほうが現代では重要なことと思います。

もともと漢方の古典である「傷寒論」は紀元前頃に流行した疫病で多くの人が亡くなることを憂慮して漢方薬の使い方をまとめた本なのです。

なお大切なことは、漢方薬は自然の植物・動物・鉱物などを原料にして作られたものですので、原料の品質の良否によって、同じ名前の漢方薬でも、用いた原料の品質や製造方法などによってその効果は大きく異なりますので、注意が必要です。

一般にアレルギー性鼻炎に用いる漢方薬を紹介しましょう。

葛根湯
くしゃみや鼻水、鼻づまりの発作の起こる方で、後ろ首筋から肩にかけて凝りやすく、頭痛がしやすい場合に用います。

小青竜湯
激しいくしゃみと鼻水が特徴で、日頃から水分をよく取る方に多く、アレルギー性鼻炎に一番よく用いる処方です。

麻黄附子細辛湯
体力のない人で、寒気を強く感じて、くしゃみと鼻水が出るときに用います。この処方は細菌よく用いられる傾向が強くなっています。

麦門冬湯
こみあげるような激しいくしゃみの発作が続くが、鼻水はたいしたことがない場合に用います。

アレルギー性鼻炎は、最近急激に増加していますが、その原因と言われる杉などの花粉が急に大気中に増加したのだとは考えられません、これは、都市化による生活環境の悪化に加えて、生活、特に食生活などで我々の体質が変わったことが大きな原因でしょう。即ち、アレルギー性鼻炎は現在日本人の誤った生活習慣が原因です。

主なものをあげてみると、
一、飲食物は、その地方に昔から伝わるものがその土地に住む人に最適です。
二、人工的に作られたものは控えましょう。
怖い話ですが、これを摂取したらどんな障害が出るか、目下実験中とも考えられます。
三、冷たいものの飲食は控えましょう。
四、生野菜の常食はやめましょう。
五、牛乳やヨーグルトの常食も控えましょう。
六、冬場の服装に気をつけましょう。薄着やショートパンツは止めましょう。
七、アイスクリームは食後に少量。冷たいドリンクの飲みすぎ、緑茶の飲みすぎは要注意です。
以上のように、日常の注意としては、過労を避け、睡眠を十分にとり、下半身を冷やさないような服装に注意して、肉食や魚、卵などの動物性食品に偏らないように注意して、緑黄野菜や無精白の穀類を中心にしたバランスの取れた食事をすることが非常に大切です。

最近の厚生労働省の発表では、日本人の食事の栄養素は殆ど摂れているが、カルシウムだけが不足していると言っています。火山国の日本の土壌に、カルシウムが不足していますので、アレルギー体質の方はカルシウムの摂取を積極的に心がけてほしいと思います。


解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

漢方薬専門 東医堂 杉山薬局
〒355-0047 埼玉県東松山市高坂1088
相談電話 0493(35)0890 
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東洋医学では、人体の生理機能と四季の気候変化は密接に関係していると考えています。東洋医学の五行理論では春は肝に相応し、肝の働き(肝気)は春に盛んになると考えています。肝気は気血のめぐりを盛んにし、冬の寒さからも開放されて新陳代謝が盛んになって参ります。

「春は補陽」という原則がありますが、食生活の面でも陽気を補う食品を多く摂るようにして、抵抗力を高め、外部から侵入する病気の原因(六淫の邪という)から身を守るように心掛けることが必要です。

中国、明代の名医、李時珍(医師)はその著者「本草綱目」の中に「ネギ、ニラ、ニンニクなどを食べると良い」と記しています。これらはどれも補陽効果の優れた食品です。しかし肝の陽気が過剰になると肝の気が昇りすぎる(「肝火上炎」といってイライラ・カッカして怒り、血圧が上がるなど)傾向がありますので、昔から春先は野菜を多く摂取する習慣があります。キュウリなどの寒性の食品も少し食べるようにすると陽気が活発になり過ぎないように調和できます。

中国、唐代の名医孫思?は著書の中で「春は省酸、増甜にて脾気を養うのが良い」と述べています。この意味は、春は五味(酸・苦・甘・辛・鹹)のうち「酸」の食品は少なく、「甘」の食品を多く摂るようにして脾胃の消化吸収の働きを助ける必要があるということです。東洋医学では、五臓の相互関係を重要視いたします。「酸」は肝の働きを更に旺盛にして、ついには脾の機能を損ねることになります。したがって、ナツメや山芋などの甘の食物で脾胃の働きを助けるようにするのです。

また春はさっぱりした味付けを基本とし、肉や高脂肪の食物は控えめにします。生ものや冷たいものは避け、暖かいものを食べるようにします。多くの人は冬の間にビタミンやミネラルが不足しがちで、春に口内炎や皮膚病などが多くあらわれるのはこのためです。

春は緑のものを努めて食べるようにしましょう。野菜の中には、メチンという必須アミノ酸が沢山含まれています。これは動物実験で、コレステロールを下げる効果のあることが分かっています。このメチンはキャベツに多く含まれています。現代人に多い動脈硬化の予防のためにも、野菜は多く食べたいものです。

春の七草は、セリ・ナズナ・オギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ(大根)ですが、セリにはビタミンAが多く、スズナ(カブのこと)にもビタミンA・Cが豊富に含まれています。
春には結膜炎とか、皮膚炎が多く、目や皮膚病に効くビタミンがこれら七草に多いことも自然の理にかなっています。

春は体の新陳代謝が盛んになる時期ですので、寒さに耐えるためにもエネルギーを消費して体温を保たなければなりませんので、この時期は高エネルギーを消費して体温を保たなければなりませんので、この時期は高エネルギーの栄養バランスを考える必要があります。大豆や胡麻、落花生、クルミなどで充分な栄養補給を心掛けましょう。


解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

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 春は四季の始まり、万物が成長発育する季節です。
秋から冬にかけて、蓄えた栄養分を使って、新緑が生え生命力が湧いてくるものが春なのです。

 春一番と言われる風までも吹き始め、春先はアレルギー疾患も多発いたします。
 紀元前に書かれた東洋医学の医書「素問」に書かれている、春の養生法によると「春の三ヶ月を発陳という。冬の間隠れていた全てのものが芽を出し活動的になり始める時期だ。陽気が多くなり、人体も陽気が多くなる時期だ。日の入りと共に寝て、日の出と共に起きることだ。心身ともにのびのびと活動的な気持ち、あるいは活動するのが良い時期だ。これが春の気に応じる方法です。この春の気に逆らって静かに沈んだ状態でいると病気になる」と書かれています。

 春は万物のエネルギー(気)が外に向かって発散し始める時期です。つまり静から動へ、陰から陽に変わる季節が春です。
 東洋医学の五臓の中の「肝」が一番働き始めるのがこの春の時期なのです。東洋医学では「肝は疎泄をつかさどる」といって、精神的にリラックスした状態(人間はたえず気が流れており、これが滞ると、イライラしたり、落ち込んだり、精神の失調状態が生じると考えています)を保つことに、「肝」が関与しています。西洋医学で言う自律神経系に東洋医学での「肝」がかかわりあっています。
 この「肝」の働きは、草木が冬の間に根にためた栄養物を使って発芽するように、冬の間に腎(東洋医学での五臓の中の腎)に蓄えられた栄養物(精と言います)のお陰で十分に働くようになっています。

 東洋医学では「肝は血を蔵する」と言って、血の持つ滋養作用によって、肝の気が健やかに働き、リラックスした気持ちが保てるようになっています。
 肝の気が健やかに働くためにも、春は体を良く動かし活動的な生活をして、ストレスを溜め込まないようにうまく気分転換をすることが精神的にも良い状態を保つことにつながるのです。

解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

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 春先は昔から「木の芽時」などと呼ばれ、臓腑との関係では、春は「肝」の季節です。
 肝はのびのびしているのが好きな臓器なので、ストレスにとても弱いのです。困ったことに春は、精神的に不安定になりやすく、ストレスを受けやすくなる季節で、イライラして怒りっぽくなりがちです。ノイローゼ、うつ病、ヒステリー、分裂病など精神神経科に属する病気が多発して、悪化しやすい時期とされています。
 
 自然界では春になると野山の木々がいっせいに芽を吹くように、人間も代謝が活発になり、五臓の中では「肝」が活動を始めます。五臓の中で「腎」と「肝」の関係は、腎が親で、肝が子供の関係にあります。冬の間にしっかり腎が蓄えた栄養物(腎精といいます)を春になって肝が利用して、肝の働きが旺盛になり、体の代謝が盛んになるのです。もし、冬場に過労で体力を消耗したり、運動しすぎて汗をたくさん出したりすると、腎精が消耗して、春になって、肝の働くエネルギー供給が少なくなると、肝の気の働きが不十分となって五月病と称する病気が起こりやすくなります。

 また、ストレスが過剰になると肝の気の働きが過剰になって、結果的に肝の本来の働き(疎泄作用といって、気の流れや血流を盛んにする働き)が不十分となり、体の中の気の流れが鬱滞するようになります。そのためにイライラしたり、怒りっぽくなったり、または逆に鬱になって、沈み込んだりします。この状態を中医学では『肝気鬱結』といって、この状態が続くと体調に変化が生じて、病院で自律神経失調と診断される場合も多いようです。

 イナゴや柑橘類のさわやかな酸味は、肝の気の上衝(のぼせ)を収める働きをします。1月中旬頃から出回る甘夏で、マーマレードを作ってみてはいかがでしょう。部屋中に柑橘類の精油の香りが漂い、アロマセラピーの効果があります。さらに肝の造血作用能力を向上させるために、アサリ、ハマグリ、シジミ、タニシ、アワビなどの貝類、枸杞、ニンジン、ほうれん草、レバーなどの肝に入るものの料理が望まれます。春は潮干狩りの季節、貝類も栄養を備えて待っていますよ。

 また、苦いものも、肝の気を下に降ろす作用があります。のぼせを抑える意味で、ウド、フキ、タラの芽などほろ苦い春の野菜を食べることは、意味のあることです。これらの野菜たちは、春、私たちのために芽を出すとも言えるでしょう。

 眠い季節ですが、自然の陽気を受けるためには出来るだけ早起きしたほうがよいでしょう。
 ここで重複しますが、肝の働きを中医学でどのように考えているかを簡単に説明します。

①肝は疎泄をつかさどる

疎泄とは、肝の気の流れをよくする作用で、疎泄の作用で、臓腑や器官の働きを活発にし、気血や経路の流れをよくし、それらの機能が十分に果たされるようにしています。それらの働きが滞った場合を「肝気鬱結」といって、胸脇・乳房・下腹部両側などが張ったような痛みになって現れます。肝気が脾・胃の働きを犯すと、脾胃の消化機能、胆汁の分泌・排泄に影響し、上腹部の疼痛・悪心・嘔吐・下痢などが見られるようになります。
精神情志活動は心神が主体ですが、肝の疎泄と密接に関連し、疎泄が正常で公文や抑鬱がなければ、愉快でのびのびし、理解力、思考力が鋭く、気分も落ち着いていることができます。

②肝は血を蔵する
血液を貯蔵し、血流量を調節する機能を持ちます。
肝血の不足は目に表れ、目の乾燥、異物感、かすむなどの症状となります。筋にあらわれると筋肉のひきつり、肢体の痺れ、運動障害となります。月経血量、無月経にも関与します。

③筋・目・爪をつかさどり、涙を生ずる
肝血が十分に濡養されていれば、筋の働きはスムーズで、正常な運動が行われます。爪は筋の余りとされ、光沢に影響します。涙は肝の液とされ、肝血の不足は目の乾燥感、異物感を生じます。

 東洋医学では「病は七情から起こる」といって、いろいろな感情の偏りが、病気を引き起こすと考えています。漢字の『病気』という字は気の病んだ状態を意味しています。

 昔より漢方は「気の医学」といわれ、最近では精神科の専門医の中で東洋医学の考え方を取り入れて治療する医師が多くなりました。漢方薬を併用することによって、新薬の抗神経薬の量を減らして副作用を軽減し、治療効果を上げることが出来るようです。
 以上のことをまとめると、春の養生法の基本は、心を晴れやかに持ち、体を積極的に動かすことがなによりも大切なことだとお分かり頂けるでしょう。悩んだり、イライラすると、肝の働きが滞るばかりではなく、消化機能に悪影響を与えます。食欲低下などを引き起こし、消化吸収機能が衰え、悪循環を生じますので、注意が必要です。

 ストレスや悩みの多い現代社会では体調を崩す人も多いことと思います。このような場合、病院などで検査しても結果は何も出ず、自律神経失調と判断されることが多いようです。
漢方には、前頁で紹介したように「気剤」と呼ばれる精神安定作用のある漢方処方がありますので、漢方療法をお勧めいたします。

 うつ病、神経症、自律神経失調症、更年期障害などに、四逆散、香蘇散、加味逍遙散、半夏厚朴湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、柴胡桂枝乾姜湯、清心蓮子飲、竜胆瀉肝湯、補中益気湯など多くの処方があります。

 これらの漢方処方は西洋薬のトランキライザーのように、眠くなったり、なんとなく元気が無くなったりする様な作用はなく、「元気の出るトランキライザー」としてお勧めいたします。神経症の中には、胃腸が弱く体力のない方も多いようですが、漢方には肝と脾(胃腸)の調和をして、消化機能を高め、食物の消化吸収を盛んにして、血を増やし、肝の働きを調整して、自律神経の安定を図るなど体全体の調整を目的にしています。しかし、漢方処方の決定は、経験と知識が必要ですので、漢方に詳しい専門家にご相談ください。


春にお勧めの食材

●中国に「省酸増甘、以養脾気」という言葉があります。酸味を少なめにし、甘みを少し増やす味付けをすることで、消化機能を助けるといわれています。肝が障害を受けると消化機能が減退します。消化吸収機能が弱ってきたら右記のような味付けにしてみましょう。

●春が草木の生命力が高まる季節です。
気分が落ち込んだり、やる気が出ないときは春野菜などの季節の食材で上昇するパワーをもらいましょう。春のうつ予防にもお勧めです。また、このタイプの方はエネルギーが不足している方に多く見られます。大豆などの豆類や、玄米などの雑穀類はエネルギーを補い元気を出してくれます。

●春は新陳代謝が活発になり、老廃物が出やすくなります。老廃物の排泄促進や肌荒れには、野菜などの新芽がお勧めです。新茶、わらび、ふきのとう、ふき、たらの芽、せり、たけのこ、ほうれん草などがあります。

●春はストレスを受け気が滞ったり、気血が上がりやすい季節です。漢方では、シソ・ミント・にら・セロリ・三つ葉・春菊・うこん・菊花・陳皮・柑橘類などの食材は滞っている気を流す働きがあるといわれています。食べるときは、香りを楽しむと更に効果が高まります。
イライラ・目の充血・自律神経の乱れにどうぞ。

●その他の肝を補う食材として。
アサリ・シジミ・ハマグリ・かきなどの貝類、ほうれん草・アスパラガスなどの春の野菜をお勧めします。

●春は控えたほうがよい食材として次のものがあげられます。
○早春は体が活動的になり始めるときなので、体を冷やす生ものや冷たい食べ物は控えましょう。
○春は吹き出物が出やすいので、カニや背の青い魚は炎症を悪化させてしまいますので注意してください。
○消化器系が弱っている方は、ごぼう・高カロリー食・もち米など消化の悪い食材は控えましょう。
○春は気血が高ぶりやすいので、刺激物や肉、高脂肪の食材も控えましょう。

解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

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