前回の耳のお話の続きです。
蝸牛の中は、
リンパ管により3つの部屋に分かれています。
外側には外リンパ液があり、
中には内リンパ液があります。
蝸牛の中には、
小さな外有毛細胞・内有毛細胞があります。
その外有毛細胞を触る
天女の羽衣のようなものがあり、
それをテクトリアルメンブレンと申します。
音を聴くというのは、
蝸牛と中耳の間をくっつけている
あぶみ骨・つち骨・きぬた骨が動いて、
その蝸牛の有毛細胞をゆらす仕組みから
なっています。
耳鳴りは、そのわかりにくい場所が
老化したためと考えられます。
耳鳴りを訴える方の多くは、
原因不明のことが多いです。
おおむね50歳以下の若い人で、
キーンという高い耳鳴りと同時に
耳の塞がりを訴える方がいます。
私共の経験では、このような方の多くは
ストレスが原因であることが多く、
首筋・肩こりも訴えます。
漢方ではストレスは
肝の失調を生むと考えています。
肝の経絡は胸上方から肩、首筋、
耳の周りを通り、目に入ります。
したがって、
疎肝して気の巡りをよくして対応します。
次回は、肝と腎の関係によって起こる
耳鳴りについてお話いたします。
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耳は外耳・中耳・内耳から構成されています。
よく、耳の穴を自分で耳かきしすぎて、その結果 外耳炎になる方がいます。 これは、耳鼻科に行くと抗生物質もしくは 軟膏ですぐに治ると存じます。 また、プールに入って中耳にばい菌が入り 中耳炎になる方も見られます。 こちらも抗生物質と点耳薬ですぐに治ります。 それはほとんどの場合、細菌感染が原因でなります。 このとき、治りにくい方と治りやすい方がいます。 これは、その人の治す力・免疫力が問題となります。 この問題は、 コロナウイルスに感染しにくいか・しやすいか、 治りやすいか・治りにくいか ということとも重なることです。 あくまでも一般論ですが、 外耳炎・中耳炎が治りにくく慢性化しやすい方は、 免疫力が弱いといわれています。 このような方は、脾が弱く疲れやすい、 気血不足であることが多いです。 この場合、 気を補い胃腸を丈夫にする漢方薬を使います。 また、体質的に化膿しやすい方もいます。 こちらは漢方では解毒湯タイプと考え、 清熱解毒薬で対応します。 このように、同じ外耳炎・中耳炎においても、 どのような処方が必要かは人によって異なります。 そのため、おひとりおひとり、詳しく体質・症状を お伺いして漢方薬をお選びしています。 |
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更新日: 2020/05/26 |
コロナウイルス感染拡大の関係で、
当薬局も時短で対応させて頂きます。 この時期、自宅で待機されている方も 多くいらっしゃるかと存じます。 自宅にて運動、ストレッチなどテレビでも 話題になっております。 また、ストレスが溜まって、様々な方法で ストレスを解消されている方も多くみられます。 ストレスがあると漢方では、 肝の失調がおき易くなると考えます。 肝が失調しますと、肩こり、首筋のこり また、心に及んで、不安感を 起こし易くなる事もあります。 また、それが高じて免疫能力の低下を 起すこともあります。 ストレスがあると肝の失調が起こるのですが、 同時に肝は筋肉にも関係がありますので、 こういう時は、ストレッチが良いのです。 筋肉を伸ばすことにより、 肝の失調を軽くさせます。 |
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更新日: 2020/04/07 |
最近、毛細血管を見ることによって、
ゴースト血管が分かることが話題になっています。 原因は、ストレス、睡眠不足等が 原因と言われています。 ゴースト血管と言われる状態がありますと、 必要な酸素、栄養素が届けられにくくなり、 又、不要な二酸化炭素、老廃物の回収も 行われにくくなります。 ゴースト血管については、ネットに種々記述してあり、 改善方法も適度な睡眠、運動等をあげています。 症状としては、冷え症がよく言われています。 NHKの番組では、漢方薬の”桂皮”をあげています。 確かに、桂皮は温める作用があります。 しかしながら、ストレス等が原因と言われるならば、 漢方の考え方では、肝の働きを良くする、 疏肝理気薬を中心に、 更に温める生薬、桂皮、生姜などが入った薬を 使った方が良いかと考えています。 |
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更新日: 2019/11/13 |