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第4回 安佐動物公園・植物公園 研究活動発表会のお知らせ

※「第4回 安佐動物公園・植物公園 研究活動発表会」は好評のうちに終了いたしました。

(財)広島市動植物園・公園協会の安佐動物公園と植物公園は、このたび、日ごろの調査研究活動を広く市民の皆様に知っていただくため合同で発表会を開催し、最新の情報を担当者から直接お伝えします。ぜひお聞きください。

開催概要

開催日 平成20年2月13日(水)14:00~16:00
場 所 広島市役所2階講堂(広島市中区国泰寺町一丁目6番34号)
(※駐車場が込み合いますので公共交通機関を利用してお越しください。)
申込 当日、会場にて受け付け
発表内容
  1. 球根ベゴニアの画期的増殖方法
  2. つながる ひろがる緑のカーテン アサガオの巨大カーテン
  3. 動物園におけるレッサーパンダの繁殖作戦
  4. 明るく愛らしい友だち、レッサーパンダ

1.球根ベゴニアの画期的増殖方法

発表者:植物公園 栽培・展示課 技師 島田有紀子

球根ベゴニア

ベゴニアの仲間は、一般に、茎挿しや葉挿しによって増やしますが、球根ベゴニアの場合、この方法では栄養繁殖が難しいため、種子から育てています。しかし、種子繁殖では、優良な株を確実に増殖することができません。 そこで、優良な株を増殖及び展示することを目的に、葉片から芽を形成させるための各種実験を行い、最適な挿し床や葉の部位、葉を挿す方向などについて明らかにし、栽培現場でできる簡便で効率的な栄養繁殖技術を見出しました。

2.つながる ひろがる緑のカーテン アサガオの巨大カーテン

発表者:植物公園 栽培・展示課 技師 井上尚子

アサガオの巨大カーテン

お客さんに驚きと感動を与えたいという思いから、作り始めた広島市植物公園のアサガオの巨大カーテン。作ってみると、台風、病害虫など、次々と問題に遭遇しましたが、最後には花が6,000輪以上咲く立派なカーテンになりました。

そして、思わぬ反響がありました。東京都板橋区から「緑のカーテン応援団」が視察。緑のカーテンは今話題の地球温暖化の対策に役立つのでしょうか? それは今後の検証課題。 今回は広島市植物公園のアサガオの巨大カーテンづくりの取組をご紹介します。

 

 

3.動物園におけるレッサーパンダの繁殖作戦

発表者:安佐動物公園 飼育・展示課 種の保存・繁殖担当課長 大津晴男

安佐動物公園の大の人気者レッサーパンダは、中国やヒマラヤにすみ、肉食動物に分類されながら竹の葉を主食にするという変わり者です。生息地の乱開発で頭数が減少して、今では6,000~7,000頭くらいしかいないといわれており、希少動物を守るためのワシントン条約で厳しく保護されています。

日本の動物園でよく見ることができるようになったのは、1972年の日中国交正常化がきっかけで、中国各都市と交流のあった京都市、神戸市、鯖江市などに西安市などから交流動物としてやってくるようになったからです。重慶市から広島市へ3頭が贈られてきたのは1987年で、当時、国内の飼育頭数は約50頭でした。

レッサーパンダ

安佐動物公園は繁殖成績が優秀で、国内の繁殖計画をリードしてきました。適正な血統管理のもと、ほかの動物園とも動物交流しながら子孫を増やし、これまでに27頭が誕生しました。
また、現在の国内飼育頭数は257頭で、世界で飼育されているレッサーパンダの約30%にあたります。

4.明るく愛らしい友だち、レッサーパンダ

発表者:安佐動物公園 飼育・展示課 課長補佐 茶村真一郎

1987年、中国の重慶市から3頭のレッサーパンダが安佐動物公園に動物親善大使としてやってきました。愛称募集の結果、「明るく愛らしい友だち」という意味で、雌は明明(みんみん)と愛愛(あいあい)、雄は友友(ゆうゆう)と名づけられました。

3頭は翌年から繁殖を始め、10年間に17頭の子どもが生まれて育ちました。愛愛は子育て上手なのですが、明明は出産しても育児ができません。そこで、飼育係が親代わりになってミルクを与えました。ところが、赤ちゃんは1か月を過ぎる頃から食欲がなくなり、ついには死に至ってしまいました。私は、レッサーパンダが近似種の動物に比べると成長が遅く、授乳期間が長いことに気がつきました。タヌキやキツネなら毎回の授乳で腹いっぱい飲ませるほうがうまく育つのですが、レッサーパンダの場合は違うようです。そこで、3回目の人工哺育ではミルクの量を制限して、ゆっくりとした成長を心がけました。その結果、明明の2頭の赤ちゃんは無事に大きくなりました。しかも、この2頭とも大人になってからは赤ちゃんを産んで育てたのです。

レッサーパンダ

レッサーパンダは飼育が難しいため、全国の動物園が協力して飼育マニュアルを作ろうということになりました。繁殖成績が良かった安佐動物公園が中心となって各動物園の飼育方法を調査し、3年がかりで「レッサーパンダ飼育ハンドブック」を完成させました。これは172ページもの分量となり、レッサーパンダについて分かっていることを全て記載したつもりです。 このハンドブックにより、動物園の飼育技術が大きく向上することとなりました。

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