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生理前後になると、普段にはない症状が出てしまう女性は、三人に一人。特に多くの方が悩まれている症状についてお話したいと思います。 月経前症候群(PMS)と月経困難症から見えるもの月経前症候群(いらいらや抑鬱・乳房の脹痛。頭痛・四肢浮腫や顔面浮腫)や、月経困難症(月経直前の下腹部痛・腰痛・腹部膨満・嘔気頭痛)は個人により大小の違いはありますが、多くの女性が悩んでおられます。 血流低下による虚血⇒下腹部痛。
赤ちゃんをたくさん産める、タフな肝っ玉母ちゃんはデベソ?漢方医学では「肝は血を蔵す」「女子は先天を肝とす」と言われます。これは妊娠中の母胎関係から明らかになります。 解剖学的には子宮(母胎)胎盤→へその緒(臍帯)→肝臓(赤ちゃん)と連結しています。つまりお母さんの子宮胎盤中の血流が豊かであれば、へその緒の血流も盛んであり、赤ちゃんの肝臓にもしっかりと血が注がれタフな赤ちゃんが育つのです。 つまり肝が豊かな肝っ玉母ちゃんは子宮も豊かな血が流れて、へその緒の下の腹中の血脉の流れも豊かなのです。 生理痛や不妊症の人はへそを暖めるべし。生理痛や不妊の悩みをお持ちの方で多いのが、へその周囲が肩こりのように堅いしこり(血積)があり、押さえると強い痛みがあり、さらにその周囲はちゃぽちゃぽ(水飲)としている方です。これはヘソ周囲が人の体の中央部分にあることで、上下内外の通路障害となり、気・血・水の流れを悪く、気が逆らって、横隔膜の連動を悪くしていくと過呼吸症状や、息苦しさが生じたり、さらには不安感になり、狭い場所でのパニック症候になったりします。 水と連れもってくると気水が連動して、鼻漏や鼻炎、咳喘、面の浮腫など、さらに血も連動すると、首や肩が凝り固まり、のぼせて頭汗となり、血は降りにくくなり、生理が遅れてきます。 水気が肌にあふれると、身体が重だるく、倦怠感を覚えます。脈をみると湿気の重みで押さえられるため沈んだタイヤの空気が抜けた緩脈がみられます。水気は一部、下へ流れて、大量のオリモノに逃げたり、下肢浮腫となったり、水飲の重みで子宮後屈になったりしてしまいます。骨盤内の血の還流も悪く腰痛が考えられます。 つまり、へその下が糸がもつれた様に微小循環の流れが悪くなった方は、子宮→ヘソの下→肝臓への血液還流が悪くなり、生理量が少なく、生理血が暗い色合いで粘性で血塊が多くなり、漢方医学でいう「通ざれば即ち痛む」で生理血が満ちてくるにつれて、生理前緊張症として内膜に連続する隔膜上下に様々な症状を訴える事になります。 この場合、漢方では筋膜の緊張を緩める四逆散(理気剤)と、停滞した余分な水分を抜いて血の流れを良くする当帰芍薬散(水血剤)で気血水の流れのバランスをよくします。
相談に来られる女性の多くが「血の道」の問題が気病に影響して残念なことに安定剤を常用し、生理痛には市販の鎮痛剤で対応していて、来局時には胃が荒れ肌荒れで冴えないお顔でこられます。 「血がふさげば気もふさぐ」で多種またがる症状は漢方医学の得意とするところです。悲観せず、まずお近くの漢方薬局にご相談ください。 |