80歳代の男性。
細身、若い頃よりあまり肥った事は無い。
この冬心房細動により右下肢に血栓が生じ手術除去、下肢血栓の背景となる基礎疾患として狭心症があった模様。
散歩時に息が切れて辛いことがしばしばあったとのこと。
入院加療、冠動脈に大してステント挿入手術、現在は息切れは感じないで不通に生活できるようになった。
ところが病院のドクターはかなり厳密に塩分・水分の摂取制限を指示。
血液検査の結果 BNP値・BUN値の数値が高く、腎臓と心臓の不調を懸念している様子。
そのためここ2ヶ月ほど元気が無い。話しかければ普通に返答するものの、語尾に元気がない。
食欲も無い(減塩食のため食事が味気ない、とぼやいている)
一日中横になっていたい等と腎陽虚の兆候が顕著に。
五行説に 腎 ⇔ 水、鹹(カン:しおからい)
とあります。塩と水が腎と密接な関係にあることが判ります。
ただし密接な関係であって、腎が悪いときは塩・水の摂取を極端に制限せよと言っているのではありません。
この方のように塩・水の摂取制限によって腎陽虚の兆候が現れるとき、これは摂取制限が行過ぎたためと考えてもよいのではないでしょうか?
あまり濃くなってはいけませんが、今よりは塩分・水分を若干多めに摂取してみるようにアドバイス。
食味は五味のバランスが大事、一つだけ極端に少なくすると体調に影響が出るのではないでしょうか?
何事もバランスが大事です。