70歳代 男性
不眠を訴えて相談に来たが、合計すると年相応に眠れている。ただ、夜間に3回から4回おしっこに行かなければならないから、目を覚ましてしまうのが辛いのだろう。病院で睡眠薬を貰っているが、奥さんに効かないなら止めたらと言われ相談に来た。夜間の頻尿のために八味丸を1年以上飲んでいるがこれも効かないから、奥さんに止めるように言われている。
漢方薬で寝る前だけ飲む薬を1週間分作って飲んでもらうと、まだ4日目なのに、正月に薬が無くなったら困るから3週間分作ってと注文された。あれから夜おしっこに行かないから、目が覚めないそうだ。不眠と言うより夜間の尿意で目が覚めていたのだろう。
神経が高ぶっているのではないのに睡眠導入剤を病院でもらい、夜間頻尿と言ううたい文句だけでドラッグの八味丸を買い、改善するチャンスもなくひたすら歳をとる。
この国でありふれた光景だ。
70歳代 女性
持ってくる処方箋に、この3か月くらい喘息の処方が加わった。効いているのと尋ねると効かないと答え、興味本位で問診してみると、夜間に発作が出ない。冷たい空気や会話がきっかけで呼吸困難気味になると教えてくれた。処方箋を持ってくる度に、僕の薬局が漢方薬をよく皆さんに作っているのを見ていたから、私にも作ってと頼まれた。 こちらが勧めたのではないからいいかと思い2週間分作って渡すと、4日目に電話をしてきて、ほとんど発作が出なくなったそうだ。漢方薬は喘息の薬も色々な方向からアプローチできる。世の通念では、お医者さんの邪魔をしないようにと言うのが王道だろうが、喘息発作から解放してあげるのも邪道とまでは言えないだろう。 |
ツイート |
更新日: 2022/12/15 |
50歳代 女性(過敏性腸症候群 ガス型)
上品でおとなしくて、それなりの美形の女性が、「おならが止まらないくらい出て、それがとても臭い」と相談してくれる。これが僕の薬局の一番いいところだ。来てくれる人はみんな庶民。僕も単なる庶民。「本当?」と尋ねると「本当です」と言うから、単純におならが多い人の漢方薬(煎じ薬)を作って飲んでもらった。1週間後の今日、「おならがだいぶ減って、臭いもものすごく臭いから、普通の臭いになった」と喜んでくれた。田舎の薬局でつくづくよかったと思える瞬間。 |
ツイート |
更新日: 2022/12/15 |
70歳代 男性
鼻が喉に降りて来るみたいで、1日中咳払いばかりして見ていて気の毒だと、奥さんが相談してくれた。丁度その時は、股関節手術のせいで大腿部の筋肉が硬直してリハビリが辛くて受けれないから、足の筋肉を柔らかくする煎じ薬と粉薬を飲んでいただいていた。煎じ薬は後縦靭帯骨化症があるので、繊維化を防ぐ煎じ薬を服用していただいて、血液もきれいになると喜んで服用していただいていた。 手術後の筋肉の過度な緊張がとれたから粉薬は必要なくなった。背中も丸くなって辛そうだったのが、横から見てもなんだか姿勢がよくなったと言ってくれるようになり、ご主人もあまり苦痛を訴えなくなった。 そこで待っていたかのように、後鼻漏の漢方薬を頼まれた。血液をきれいにする煎じ薬は念のためにずっと飲んでいたいそうで継続を条件に、後鼻漏の漢方薬を2週間分飲んでいただいたら、奥さんが「どっと減った」と報告してくれた。あまり咳きこんでいるのを聞かなくなったそうで、奥さんも気持ちが楽になったそうだ。 |
ツイート |
更新日: 2022/12/14 |