めまいには、天井や周囲の景色がぐるぐる回るような感じがする回転性のめまい、立ち上がったときに起こる立ちくらみ、からだがふらふらするいわゆるふらつき、ふわふわする浮動感などさまざまなものがあります。
そのうち回転性のものを真性のめまいといい、それ以外のものを仮性のめまいといいます。
また、めまいがいつおこるかという不安感、恐怖感が精神的にも負担になってきます。
このような症状が起きたとき重大な病気が原因となっていることもあるので、まず耳鼻科や神経内科などで検査を受けましょう。
真性のめまいを主訴とする代表的な疾患にメニエール病があります。激しいめまい、聴力の低下、耳鳴り、耳の閉塞感、激しいおう吐、吐き気などを伴います。原因は、耳の中の内耳の血行不全によって、内リンパ水腫をおこすためと考えられています。
漢方では、水毒やお血が気の上昇とともに起こると考え、柴胡加竜骨牡蠣湯や苓桂朮甘湯など気や水のめぐりをよくする漢方薬を使います。
仮性めまいの原因は、多岐にわたり高血圧、低血圧、動脈硬化、アレルギー、眼科疾患、更年期障害などがあります。また原因がわからないことも少なくありません。
更年期によるめまいは、動悸、のぼせ、発汗、不安等も併発する事が多く加味逍遙散や、柴胡桂枝乾姜湯などが使われます。
胃腸が弱く胃酸が出やすい方に多いめまいは、胃内の水毒がめまいを起こす考え半夏白朮天麻黄湯を使います。
高血圧症に伴うめまいには、釣藤散や抑肝散などを、低血圧に伴うめまいなどは、当帰芍薬散などを使います。いずれも血流を改善していくものを使います。
日常生活で気をつけることは、水分、塩分を控えめにして、後頭部を冷やさない様にして下さい。
すこやか堂では、一人一人の症状や体質が多彩なため時間を掛けてお話を伺いその方に一番良い漢方薬をお選びおつくり致しております。是非ご相談下さい。
治験例
32歳 男性
めまい、吐き気、耳のつまり、耳鳴りがありメニエル病と診断された。病院の薬を飲んでも良くならないとご来店されました。漢方薬の煎じ薬で 釣藤散と苓桂朮甘湯を処方しました。一ヵ月位で大きな発作は起こらないようになって来ました。半年ほど続けて良くなり、漢方薬をやめられました。それから10ヶ月ほどして再発。再度来店され、同じ処方の粉の漢方薬を処方。それから3ヶ月ほどで、症状は改善。再発予防に今も漢方薬は続けています。
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更新日: 2012/04/09 |