気を巡らせるのは、漢方では肝臓の“肝”と考えられています。
ストレス(怒り)、イライラ等により肝の失調がおき、
気の失調となります。
そうすると、上はのぼせて、足は冷えるといった症状が現れます。
また、更年期では 必ず肝の失調を伴いますが、
これは、女性のホルモンバランスで肝の失調がおき、
これにより、気の失調がおこります。
この場合、カーッとのぼせたかと思うと、スーッと冷え、
“カースー病”と言われる時期もありました。
漢方では、いずれも肝の失調なので、疏肝理気薬を使います。
のぼせが強ければ、上の熱をとり、
足の冷えがあれば、少し冷えをとる漢方薬を加えるようにして、
その人に合わせないと効きません。
そろそろお正月です。
お正月には、屠蘇散を飲む慣わしがありますが、 屠蘇散は、白朮(おけら)、陳皮、桂皮、山椒、桔梗、防風 で構成されています。 白朮、陳皮は胃腸の働きを良くし、 桂皮、山椒は胃腸を温めて働きを良くします。 防風、桔梗は風邪の予防に使われます。 屠蘇散全体としては、胃腸を温めて働きを良くすると同時に、 風邪の予防をする処方になっています。 屠蘇散の『屠』は、元々『尸(しかばね)』に『者』なので、 死者を蘇らせる、そんなことは実際ありませんが、 その一年健康でありますようにという意味だと考えます。 屠蘇散を、お正月に飲むことで、 その一年健康で過ごせるようにと願っての事だと思います。 |
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更新日: 2016/12/28 |