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二階堂先生の「食べ物は薬」

エゴマ - 種子からオメガ3脂肪酸が多いエゴマ油

エゴマ
  • エゴマ
  • 学名:Perilla frutescens
  • 科名:シソ科
  • 英名:perilla
  • 別名:荏(え)、荏胡麻、ジュウネン(葇荏)

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エゴマの茎葉と花穂 エゴマの果実(上)と種子(下) エゴマの花 レモンエゴマ エゴマ果実 エゴマ

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東南アジア原産の一年草で、インドの高地や中国東南部に見られ、日本の各地で食用や採油の目的で栽培されています。長野県諏訪にある縄文時代の荒神山遺跡や大石遺跡から「エゴマ種実」が出土しており、ゴマより古くから利用されていました。

青シソに良く似ているがシソに比べると茎葉や萼も大きく、高さも1mにも達し、香気も異なり、不快な臭気と感じることもあります。また茎葉には長い毛が多く見られ、対生に付く葉は有柄で卵円形をして、辺縁に鋸歯があります。葉の上面は緑色で毛が散生しており、下面は緑色又は淡紫色をしており、葉脈の上には白い毛が見られます。

秋に枝先や葉脈に穂状花序を付け、白い小さな花を咲かせますが散りやすく、花弁は時に僅かに紫色を帯びます。果実ができると葉は落ち、そのまま茎は立ち枯れします。この果実(種子)から搾った油が「荏の油」と呼ばれ約40%も含有しています。この油はヨウ素価が200内外で植物油の中で最も高い乾性油です。この性質を利用して、平安時代には防水油紙として提灯、雨合羽や番傘などに用いたり、菜種油が無かった時代には灯油にも使われました。また縫い針の包み紙に錆止めの目的で、この油を浸み込ませたりもしました。

昔は種子をゴマの代用として食用に使ったり小鳥の餌としました。種子を炒って擂り潰し、薬味やエゴマ味噌にしたり、野菜に和えたり、饅頭やかりんとうなどの菓子に入れたり、エゴマを混ぜた餌を与えて飼育したエゴマ豚なども知られています。

葉にはエゴマ特有のぺリラケトンが含有しており、その臭いが不快と感じられ、野菜としての利用はなされていません。

別名のジュウネンは葇荏の意で、ゴマに比べて表皮が柔らかいことを示しており、「食べると十年長生きする」とも言われています。また種子を噛み砕いて霜焼けに塗ると治るという民間療法(長野・開田地方)も知られています。

葉の成分としてはβ-カロチン、ビタミンC,E、ロスマリン酸、クロロフィル、α-リノレン酸、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウムやポリフェノールなどがあり、種子の成分としてはビタミンE、ポリフェノール、脂質のほか、葉の2倍以上のミネラル(カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム)が含有されています。種子から得たエゴマ油には体内では作れないので、ヒトには不可欠な必須脂肪酸であるリノール酸やα-リノレン酸を含有し、特にオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸が他の食用油に比べ非常に多量に含有されています。

エゴマ油は塗料原料、印刷用インキ、リノリウムや石鹸などの工業用原料としても利用されています。 野生の変種であるレモンエゴマ Perilla frutescens var. citriodora はレモンのような香りがあるが、人による利用はされてなく、ニホンザルが好んでこの種子を食べることが知られています。宮島にあるレモンエゴマは強い臭気によりニホンジカによる食害がなされないことが知られています。

東京の荏原のような「荏」の付く地名が各地にみられますが、これらはかっての栽培地であったと言われています。

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