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二階堂先生の「食べ物は薬」
アマチャヅル - 健康茶ブームの先駆けで、薬用ニンジンサポニンが含まれています
- アマチャヅル
- 学名:Gynostemma pentaphyllum
- 科名:ウリ科
- 和名:アマチャヅル
- 英名:five-leaf ginseng, poor man’s ginseng, sweet tea vine, gospel herb
- 別名:甘茶蔓(あまちゃづる)

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日本の全土に分布する落葉性で多年生のつる性植物で、半日陰の山野、雑木林などに多く見られます。
土の中を横走する地下茎の先端が肥大して、越冬芽を作る性質があることが知られており、地上部の茎は長いつるとなって伸び、葉の付け根から出た巻きひげを他のものに絡ませて登ってゆきます。
葉は互生し、3~7枚の鳥足状の複葉が長い葉柄についており、鋸歯状の葉縁をしており短毛が表面に見られます。よく似た植物として知られているヤブガラシは、葉には全く毛がありませんし、巻きひげの出る所も異なっているので区別ができます。
夏から秋にかけて黄緑色の小花が円錐花序に咲きます。
果実は球形の液果で、黒緑色に熟し、上半分に1本の鉢巻き状の横線が見られます。
種子は1~3個のやゝ平たい円形で、いぼ状の突起があります。
若くて柔らかい、つるの先端部分は山菜料理として天ぷらや炒め物にして食べられます。また救荒植物としても知られており、浸し物や炒め物にされ、使われていました。また甘味のある葉は「アマチャヅル茶」として飲用され、かっての健康茶ブームの先駆けとなった薬草としても知られています。淡路島では灌仏会の甘茶と同じように使うとも言われています。
8月から9月頃に茎や葉を下の葉1枚位を残して刈り採って、水洗した後に、束ねて吊るし干しで乾燥したものを七葉胆(しちようたん)と呼び、胃潰瘍、十二指腸潰瘍や老人性慢性気管支炎などの予防や治療に、また強壮剤とされています。
中国で初めて薬用とされ、消炎解毒、止咳去痰、慢性気管支炎として使われるとの記録がなされています。
1977年の日本生薬学会で徳島文理大学薬学部の竹本常松先生のグループによって”薬用人参と同様の有効成分のサポニンがふくまれている“ことが発表され注目されました。薬用人参に含有されているサポニンのジンセノシド11種の内の4種がアマチャヅルにも含有されています。










