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二階堂先生の「食べ物は薬」
キャベツ - 胃潰瘍や十二指腸の予防/生食、油炒めで
- キャベツ
- 学 名:Brassica oleracea var. capitata
- 科 名:アブラナ科
- 英 名:cabbage
- 別 名:球菜(タマナ)、甘藍(カンラン)
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ヨーロッパ原産で海岸に自生する多年草です。
明治始めに長崎に輸入され「オランダ菜」と呼ばれ、大量に栽培されるようになりました。
種を蒔き、やがて双葉が伸び、成長して葉が20枚位になると結球してきます。
葉の成長ホルモンが、裏側に偏るために結球するのです。
収穫せずにおくと、やがて葉の中央が割れて、花茎が立ち、アブラナ科の特徴的な4弁の淡黄色の花(十字花)が咲きます。
葉を繊切りにして生食、ロールキャベツやスープなどの煮物、サケの重ね漬けやドイツ料理のザウアークラウトのような漬物、お好み焼きや野菜炒めなどで油炒めにして等々、様々な料理に使われています。
キャベツには60種もの品種が知られていますが、日本でも用途、栽培時期、栽培地、病気に対する抵抗性などの異なる多くの品種があります。
そのためキャベツには旬が無いくらいに1年中出回っている野菜です。
わが国の一人当たりの消費量は飛び抜けており、アメリカの2倍、フランスの2.7倍にもなっています。
葉の色が違うムラサキキャベツ(赤キャベツ)、葉の表面が縮れているサボイキャベツ(縮緬キャベツ)、結婚式の披露宴料理でよく見られる芽キャベツ(子持ち甘藍)、花を観賞するハボタン(花キャベツ)などの他、カリフラワーやブロッコリーも仲間です。
葉にはビタミンC、K、Uなどを豊富に含み、特に、その中でもビタミンUは胃潰瘍や十二指腸に有効です。
ビタミンCは芯の周辺に多いので、残さず調理したいものです。
またビタミンUやCは熱に弱いので、サラダやジュースなどのように生で食べる方が効果的でしょう。
さらに、アミノ酸のリジンも多く含まれています。
フランスでは葉をアイロンで平らにし、患部に貼って痛風や筋肉痛などの鎮静効果の目的で用います。