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二階堂先生の「食べ物は薬」

ゴボウ - 歯ごたえしっかり、お腹の掃除

ゴボウ
  • ゴボウ
  • 学名:Arctium lappa
  • 科名:キク科
  • 英名:great burdock , edible burdock
  • 別名:牛蒡

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ゴボウの根 ゴボウの葉 ゴボウの花 ゴボウの根、葉、花

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日本、中国で古くから栽培されている越年草で、食用とされたのは江戸から明治にかけてと言われています。葉は大形のやや心臓形をして裏面には灰白色の綿毛が密生しています。種を蒔いて2~3年目に1mほどの茎の先端に淡紫色のアザミに似た頭状花を咲かせ、針状で先が鈎状になった総苞が球状になります。根は円柱形で地中に直下して50cm ~ 1mとなります。

ゴボウを栽培して食用としているのは世界中で日本だけで、根をきんぴら、揚げ物、煮しめ、汁の実、柳川鍋、ドジョウ汁、サラダなどにしますが、ヨーロッパでは若葉をサラダにして食べることもあります。旬は初冬ですが新ゴボウは初夏に取れます。柔らかい葉柄と若い根を食べる葉ゴボウは香りも良く、初夏に関西を中心に出回ります。品種改良も進んでいますが、関西系の太い堀川牛蒡、宇陀牛蒡、大和牛蒡と、関東系の長い滝野川牛蒡、大浦牛蒡などに分類され、現在では1年中食べられる野菜になっています。関東の土壌は深くて水はけがよいので長くなり、関西の土壌はあまり深くないので短くて太い牛蒡となっています。代表的な品種の内、滝野川牛蒡は長さ1m、直径2~3cmの長根タイプで東京の滝野川付近で栽培され、現在牛蒡の主流となっています。京都の堀川で滝野川系ゴボウを特殊栽培した堀川牛蒡は長さ約50cm、直径6~9cmで、中に空洞があり、そこへ野菜、鶏肉やカニの身等を詰めて煮込む料理は今日の正月料理に欠かせません。千葉県八日市場市大浦地区で栽培されてきた大浦牛蒡は最も古い品種で太くて短いタイプで直径約10cm、大きいものは4Kgもあり、中が空洞です。成田山新勝寺での戦勝祈願宴に出されたことから、現在では限定された契約栽培のみで天然記念物に指定され、市場には流通されなくなっています。

一般にあまり太いものは避け、根がスラリと伸び、曲がりが少なくヒゲ根の少ない品を選ぶのがポイントで、保存は泥付きでは首を2cm位出して土中に埋め、洗ってある場合には濡れた新聞紙で巻き、ラップで包み冷蔵し、風に当てないのが大切です。アクの強い野菜ですが、切ったら酢水に入れて少し置くと酵素反応が抑えられ、(ポリフェノール系色素の)アクの酸化(褐色化)も防ぎ白くなります。香りも旨味も外側に多いので皮は剥かずにタワシで擦り洗いするのが良いといわれます。また切り方も歯触りを楽しむきんぴらでは短冊切りにしてから、縦に千切りにし、柳川鍋ではさきがけゴボウが良いといわれます。

観光地などで「ヤマゴボウ」の名前で漬物が売られていますが、これはゴボウの近縁であるモリアザミ、フジアザミ、オヤマボクチなどで、根がゴボウのような風味を有することから漬物にして食べられています。本当のヤマゴボウ(Phytolacca sp)は有毒で食用にはされません。多量の硝酸カリウムを含んでおり、腹痛、嘔吐、下痢などの消化器系障害を起こし、ひどいと昏睡に至ります。ヨウシュヤマゴボウの根が食べられるものと勘違いした誤食事件が起こり、中毒になる事例が時々見られています。

独特の歯ごたえはイヌリンとセルロースによるもので野菜の中ではそれらの含量はトップクラスと言え、腸内の掃除や便通をよくすると言われます。薬草として中国から渡来し、種子は牛蒡子(ごぼうし)、悪実(あくじつ)と呼ばれ、発汗利尿、消炎、排膿薬として浮腫、化膿、咽頭痛、虫や蛇毒などに用いたり、抗菌、血糖降下、しゃ下作用などで風邪の解熱、鎭咳、扁桃腺炎などに煎じたり、炒って粉末にして飲んだりします。根は食欲増進、胆汁分泌促進、発汗利尿に良いとされ、煎じて飲まれています。


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