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二階堂先生の「食べ物は薬」

サトイモ - 最も低カロリーの芋

サトイモ
  • サトイモ
  • 学名:Colocasia antiquorum
  • 科名:サトイモ科
  • 英名:taro, eddo
  • 別名:里芋

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サトイモの葉 ずいき 色々な品種 サトイモの葉とずいきと色々なイモ

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東熱アジア原産でアジアを中心に広い範囲に分布する多年性の単子葉植物です。200種以上の品種が知られ、南方に広がったのがタロイモで、寒冷の北方に広がった品種がサトイモです。日本ではイネより古くから畑や水田で栽培されていたと考えられており、ヤマイモ(山芋)に対して里芋あるいは田芋と呼ばれています。大きな葉の表面は滑らかで蝋質を分泌し水をはじきます。葉柄は無毛で、長さ1-1.5mで緑色系と赤紫色系とがあります。茎はほとんど伸びないで地下にあり、肥大して球茎すなわち芋となります。花は普通咲きませんが、高温気候の秋に淡黄色の仏炎苞の内部に肉穂花序として咲きます。

栽培品種では通常は子芋を植えて増やしてゆきます。子芋が親芋から離れやすく、子芋、孫芋を収穫する石川早生(普通サトイモと呼ぶ)、子芋と親芋が離れにくいので親芋と子芋を収穫する八頭(やつがしら)、子芋が少なく親芋だけを収穫する海老芋やたけのこ芋と、葉柄だけを収穫するハスイモなどが知られています。旧暦8月15日の中秋の名月は「芋名月」とも呼ばれ、煮た里芋を食べ、9月の十三夜の月見「栗名月」には栗と共に皮付きの”きぬかつぎ(衣被)”を、正月には子孫繁栄の縁起物として”八頭”を食べる習慣が知られており、東北地方の風物詩「芋煮会」の主役はもちろん里芋です。また葉柄を乾燥したものを”ずいき”、”いもがら”と呼び食用とします。芋は田楽、煮転がし、塩ゆで、芋汁などに、葉柄は汁の実や漬物、和え物などにして食べます。

芋類の中で最も低エネルギー(60Cal/100g)で、消化酵素も含み、又独特のぬめりは食物繊維のムチン、ガラクタンで、消化促進、免疫力向上作用なども知られ、便秘、整腸作用もあります。ずいきには止瀉、妊婦のイライラや胎動不安を無くす作用があるとされています。里芋にはシュウ酸カルシウム結晶が多く含まれているために、えぐ味の原因ともされ、また芋を洗うときに手が痒くなる原因ともされています。


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