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二階堂先生の「食べ物は薬」
ソバナ - トップクラスの山菜で、救荒食として蕎麦の代用にも使われました
- ソバナ
- 学名:Adenophora remotiflora
- 科名:キキョウ科
- 和名:ソバナ
- 別名:岨菜(そばな)、蕎麦菜(そばな)、杣菜(そまな)

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朝鮮半島、中国、日本に分布し、日本では本州、四国、九州の山地の沢沿い、林縁、草原などのやや湿気の多い傾斜地などに大小の集団で群生する多年性草本です。
根は肥大し、紡錘形をしており分枝します。
茎は高さ0.5~1m位の円柱形で、直立しますが上の方では傾いて枝分かれしていることが多く見られます。中空で折ると白い乳液が出てきます。
葉は長さが5~15cmで互生し、ほとんど無毛、先の尖った卵形~広披針形で、葉縁には粗い鋸歯が見られます。
茎頂や上の方の葉腋に夏の8月頃にまばらな円錐花序を付け、花柄の先端に青紫色の美しい漏斗状の鐘形花を開きます。花の先端は5裂しており、裂片の先は尖り、少し反り返っています。
春に出たばかりで、少し黄色い若芽や、伸びたものでは穂先の柔らかい部分は摘み採って一級品の山菜として食用にされます。洗練された歯切れの良さと、ソフトな味はトップクラスの山菜と言えます。軽く茹でて水にさらしたものを浸し物、酢の物、和え物に、また生のまま天ぷらや汁の実などとして、クセがほとんど無いのでいろいろな料理に使えます。保存するには塩漬けやうの花漬けにします。花も軽く茹でて酢の物として食べられます。かつては救荒食として飢饉の時に蕎麦の代用品として主食同様に用いられたと思われます。
夏から秋の頃に根を掘り採り、半分に割って陽乾したものを、少量の生姜と一緒に煎じてから、おできなどの腫れ物や去痰に用いられます。有効成分としてイヌリンやサポニンが含有されています。古くから中国では薺苨(せいでい)と言われ、あらゆる毒素を解すとされています。
名前の由来については、葉の形がソバに似ており、若芽を茹でると蕎麦を茹でる時の匂いに似ている所から蕎麦菜(そばな)と呼ばれるようになったとされています。またこの植物が見られるのは険しい山道、すなわち岨道(そばみち)の斜面などであることから岨菜(そばな)とする説も知られています。そのほか、木こりなど、山の奥深くに入る人達を杣人(そまびと)と呼びますが、その人達が行く奥山にこの植物が多く見られることから杣菜(そまな)と言われるとの説も知られています。











