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二階堂先生の「食べ物は薬」

タンポポ - 生薬、民間薬そしてコーヒーの代用として

タンポポ
  • タンポポ
  • 学名:Taraxacum spp.
  • 科名:キク科(Compositae)
  • 英名:dandelion
  • 別名:チチグサ(乳草)、ツヅミグサ(鼓草)、ホコウ(蒲公)

関連画像

タンポポのロゼット状の葉 タンポポの根と地上部 タンポポの花穂・外来種 タンポポの花穂 在来種 タンポポの果実 タンポポの冠毛の付いた種子 タンポポ01 タンポポ02 タンポポ03 タンポポ04 タンポポ05

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「タンポポ」はタンポポの仲間の総称で、多くはユーラシア大陸に自然分布しています。大別すると日本古来の在来種と、海外から持ち込まれて帰化した外来種のセイヨウタンポポ Taraxacum officinaleがあります。頭状花序の外側にガクのように見える総苞に囲まれていて、この総苞の下にある総苞片が下方に垂れ下がっているのが外来種の特徴とされ、在来種との区別点とされています。また在来種は外来種と比べて一般に茎が低く、開花時期も春先に短く、種の数も少ないので、夏でも見られるものは大体が外来種と言われています。ただ最近両者の交雑種と思われるものも見られるようになっています。
 地下にまっすぐ伸びた、やや太い直根があり、この上部から地上に放射状に葉が叢生(ロゼット)します。このような形が他の植物が耐えられないような厳しい環境下でも生えていられるのです。
 葉の先端はほぼ三角形で、逆方向への鋸歯が見られます。このタンポポ属の特徴とも言えるギザギザした形がライオンの牙と似ていることから英名の“dandelion”(ライオンの牙)の由来とされています。
 花茎は中空で葉の基部から上に伸び、その先端に舌状花のみの小花が円盤状に頭状花序を形成して、外側の方から内側へと輪状に咲いてゆきます。
 果実はその先が伸びて、先端にガクが変化した白色の冠毛を付け、風により果実が飛び易くなっています。
 春先の若葉を摘んで茹で、浸し物や和え物にして食べます。葉はほろ苦いものですが、水にさらし、茹でこぼすと苦味が弱まります。また冬から初春には苦味が少ないので、そのまま葉と花をサラダに入れても美味しく食べられます。花も茹でて山菜として食べたり、根と共に焼酎に漬けて家庭酒にもされます。全草を天ぷら、根をきんぴらにしても良く、根は小さく刻んで乾燥後軽く炒ってノンカフェインコーヒーの代用とされます。
 全草を乾燥したものは「蒲公英」、また秋から冬に採取し乾燥した根も「蒲公英根」と呼ばれる生薬で、漢方処方の「蒲公英湯(ほこうえいとう)」の主薬として配合され、産後の乳汁分泌が良くないときに用いられます。これらの生薬は共に健胃、解毒、強壮、消炎、発汗、利尿、利胆などに用いられます。また民間薬としても食毒を消し、乳腫を治す効果があるとされています。
 葉や茎を切ると白いゴム質の乳液が出ますが、これによってタンポポは虫による食害を避けているとも言われています。植物の自己防御の例とされています。ケシ科植物のように乳液が出る植物は有毒と言われ、避けられますが、タンポポは例外的に有毒ではないものの1種とされています。
 成分としてはタラキサステロール、β-アミリンなどのトリテルペノイド、多糖類、カロチノイド、脂肪酸、フェノール類、ビタミンなどが知られています。
 生の葉は各種媒染剤を用いての染色に利用され、花を用いると、さらに黄色味が濃くなります。イギリスでは根で紫色、花で黄色に染めることが知られています。


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