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二階堂先生の「食べ物は薬」

ニンジン - β-カロテン豊富な緑黄色野菜

ニンジン
  • ニンジン
  • 学名:Daucus carota
  • 科名:セリ科
  • 英名:carrot
  • 別名:人参、畑人参、芹人参、菜人参、胡羅葡(こらふ)

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東洋系(右)と西洋系(左)の人参 ニンジンの葉 ニンジン 東洋系と西洋系の人参と葉

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アフガニスタンが原産地とされ、西方に伝わった太くて、短い西洋系ニンジンと、シルクロードを経て東方に中国まで伝わった、細長い東洋系ニンジンとが知られています。欧州・中近東に分布する野生種からアフガニスタンで栽培型になった越年生草本です。

日本には16世紀に中国から東洋系品種が伝来し、葉と根の両方を食べていましたが、明治以降には、主として根だけを食用とするようになりました。中国から伝わったニンジンは赤色をした京人参とも呼ばれる「金時ニンジン」が代表的で、甘味が強く、ニンジン特有の臭みもない、煮くずれしないので、日本料理で重宝されているものです。その他、沖縄の伝統野菜である黄色い琉球人参の「島ニンジン」や、アフガニスタン原産の「黒ニンジン」なども東洋系品種として知られています。 一方、西洋系品種は、東洋系品種の栽培が難しかったことから、第二次大戦後に導入されて栽培の主流となりました。主としてオレンジ色をしており、甘味もβ-カロテンも豊富で「五寸ニンジン」が代表的品種とされます。その他、サラダ用に改良された生食用のミニキャロットや「姫ニンジン」なども知られています。かつては特有のニンジン臭が強く、子供が嫌いな野菜の代表でしたが、品種改良が進み、臭いも薄くなっています。

初夏に大型の複散形花序を出して多数の小さい白い花を開きます。黄色~赤色の直根は緑黄色野菜の代表的なものとして食用にされ、煮物、揚げ物、なます、五目寿司に入れたりします。また若い葉も炒めたり、天ぷら、浸し物などにすると食べられ、セリに似た味と強い香りがあり、独特の清涼感を感じさせます。

根にはβ-カロテンが豊富で、最近、脂質の酸化を防止し動脈硬化を予防して血糖や血圧を下げる成分も見つかり、中国では糖尿病などの補助療法として積極的に用いています。根にはカロテンの他にも食物繊維やビタミンB1、B2、Cのほか、鉄、カリウム、カルシウムなども豊富です。また葉にもビタミンやミネラルが豊富に含まれ、その上、カリウム、カルシウム、ビタミンC は根よりも多く含まれているのです。

カロテンの英名carotenがニンジンの英名carotに由来するように、ニンジンのカロテン含量はずば抜けており、体内に入ると小腸で分解されてビタミンAになります。ただし、動物性のビタミンAの摂取過剰による色々の障害が知られており、特に妊娠中の過剰摂取は催奇形性リスクが非常に高くなり注意を要します。これに対し野菜から摂取したカロテンは体内に十分なビタミンAがある時にはビタミンAに変化しないので安心といえます。

果実を鶴虱(かくしつ)と称し、条虫駆除薬とします。


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