きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。

二階堂先生の「食べ物は薬」

ニラ - スタミナの付く東洋野菜

ニラ
  • ニラ
  • 学名:Allium tuberosum
  • 科名:ユリ科
  • 英名: leek、oriental garlic, Chinese chives
  • 別名:韮、コニラ、フタモジ、起陽草(きようそう)

関連画像

ニラの茎葉 ニラの根 ニラの花 ニラ ニラ ニラ ニラ

クリックすると大きな画像でご覧になれます。

中国西部の原産と言われ、日本にも古く渡来して各地の畑などに栽培されている多年草です。古事記、万葉集などにもその名が見られ、江戸時代には薬草として栽培されるようになりました。各地に多くの方言名が知られ、一部には野生化しているものも見られます。ただし欧米では栽培されておらず代表的な東洋野菜と言えます。

全草にニラ特有の臭いがあり、地下茎を横走し分枝して株を大きくして行き、それらの先端に生じる葉の葉鞘の基が鱗茎となり、短い円柱形をした根茎に続いています。

葉は線形で、幅5mm位、平たくて鋭頭、多少肉質で背面に稜があり、柔軟で長さ20-30cm位になります。

花は8月頃、葉の間から花茎を伸ばし、茎頂に半球形をした散形花序を付け、多数の白い花を咲かせます。ユリ科の特徴である三数性を示し花弁は3枚、苞が3枚、おしべ6本、子房は3室に分かれています。

果実は倒心臓形をしており、熟すと子房の各室に2個づつの平たくて黒色の小さい種が見られます。

寒さや暑さにも強く、繁殖力もあり、葉を刈っても間もなく新しい柔らかい葉が出てきますから、年に数回収穫することができます。葉が緑色の葉ニラの他に、芽が出る前に覆いで光を制限して作る黄ニラがあり、中国料理の食材として、特有の臭みのない、より柔らかいニラとして使われています。また花茎と蕾を花ニラと呼んで、やはり中国料理での食材とします。

葉は生食したり、煮て食べますが、和食では汁の実、粥や雑炊などの薬味、浸し物、和え物などにします。中国、韓国料理では饅頭、春巻、卵とじ、餃子、調味料の薬味などに広く使われています。

栄養成分としてはネギ類共通の成分である硫化アリルの他、β-カロチン、ビタミンE、カリウム、食物繊維などが主として知られ、高い栄養価があると言われています。硫化アリルは血液凝固抑制作用により、動脈硬化や血栓予防に対する効果が知られています。またビタミンB1の吸収を高めることから慢性疲労や筋肉疲労などの回復にも役立つことになります。

ニンニクと同様の臭い成分、アリシンには強い抗菌性、胃液分泌促進作用やエネルギー代謝を高めて、胃腸が冷えた時などに、身体を温めて、内臓全体の調子も整え、血液循環を良くして、古血を除いて腎を補うので、各機能を活発にする働きがあることから起陽草と古くから呼ばれスタミナの付く野菜とされています。

種子を乾燥したものが生薬の韮子(きゅうし)で、黒色の微細粒で辛味があり、強壮、強精、止瀉薬として頻尿、遺精、インポテンツや腰気、下痢などに用います。

茎葉を乾燥したものは韮白(きゅうはく)と呼ばれる生薬で、主に止血剤とします。

根と鱗茎は韮根(きゅうこん)で、民間薬の下痢止めに、また身体を温め吐血にも有効とされます。

民間療法として味噌汁にニラを入れて煮込み、カツオ節を加えて粥としたニラ雑炊は下痢に効くものとしてよく作られています。

スイセンの葉をニラと間違えて、誤食して中毒を起こす例が知られているので注意が必要です。


きぐすり的レシピ集でレシピを探す
あなたの食生活をチェックしてみましょう!
50音別で食材を選んでみましょう。

TOP